犯人隠避罪で情状弁護なら

2019-06-12

犯人隠避罪で情状弁護なら

~ケース~

豊橋市在住のAさんは、自宅の外で大きな音がしたので、慌てて外に出てみると、Aさんの内縁の夫Bさんが運転する車が家の前の電信柱に衝突し止まっていた。
Bさんから酒を飲んでいることを聞かされたAさんは、Bさんが逮捕・処罰されてしまうのを避けるため、通報により駆け付けた愛知県警察豊橋警察署の警察官に対して、Aさんが運転をして事故を起こしたと虚偽の申告をした。
その後、Aさんは愛知県警察豊橋警察署に任意同行を求められ、取調べを受けた。
取り調べの中で、Aさんが運転していたという申告が虚偽であることが発覚し、Aさんは犯人隠避罪の容疑で捜査を受けることになった。
今後どうなるのか不安でたまらないAさんは、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士に相談をしに行った。
(事実を基にしたフィクションです)

~犯人隠避罪とは~

犯人隠避罪については、刑法第103条において「罰金以上の刑に当たる罪を犯した者又は拘禁中に逃走した者を蔵匿し、又は隠避させた者は、3年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。」と規定されています。

ここでいう「隠避」とは、場所を提供して匿う以外の方法で、捜査機関などによる発見・逮捕から免れさせる一切の行為をいいます。
そのため、変装道具を渡す行為、逃走資金を与える行為、身代わり犯人を立てる行為も隠避にあたります。

また、犯人隠避罪における「罰金以上の刑に当たる罪」とは、法定刑に罰金以上の刑罰が含まれている犯罪のことです。
したがって、犯罪のうち法定刑が拘留または科料だけが規定されている犯罪の場合、犯人隠避罪に問われることはありません。
そして、「罪を犯した者」の意味については、学説上様々な考え方がありますが、最高裁判例では、犯罪の嫌疑によって捜査中の者を含み、捜査開始前の真犯人も含むとします。
そのため、真犯人であっても、公訴時効が完成した者、親告罪の告訴期間が過ぎた者については、訴追・処罰の可能性がないため、犯人隠避罪の対象になりません。
ただし、不起訴処分を受けたにとどまる者、まだ親告罪の告訴がされていないだけの者については、訴追・処罰の可能性があるため、犯人隠避罪の対象になります。

上記のケースにおいて、Aさんは身代わり犯人として自身が犯人であると虚偽の事実を警察官に対して申し立て、その犯人捜査を妨害しているので、犯人隠避罪が成立する可能性が高いです。

~犯人隠避罪における弁護活動~

ただし、犯人隠避罪には親族に対する特例が設けられています。
刑法第105条において「前2条の罪については、犯人又は逃走した者の親族がこれらの者の利益のために犯したときは、その刑を免除することができる。」という規定があります。
これによれば、犯人の親族が犯人隠避行為をした場合にはその親族の刑を免除することができるとされています。

しかし、内縁関係にある者についてはこの制度は適用されないと一般的に考えられているため、Aさんにはこの特例の適用はありません。
ただし、親族に対する特例が設けられている趣旨としては、犯人や逃走者の親族が犯人蔵匿罪、犯人隠避罪を犯してしまうのは、自然の人情に由来するからだとされています。
そのため、例え内縁関係であったとしても、実際に生活を共にし、婚姻関係にある夫婦と何ら変わりのない関係性であったことが考慮されれば、Aさんにとって有利な情状となる可能性があります。
さらに、被疑者の反省の態度等を的確に捜査機関い伝えることが出来れば不起訴になる可能性を高めることに繋がりますし、仮に起訴された場合であっても、情状証人による嘆願などの情状弁護により、執行猶予付き判決や減刑を求めることも十分可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士は、日頃刑事事件のみを受任し活動しておりますので、犯人隠避罪情状弁護といった刑事弁護活動も安心してお任せいただけます。
犯人隠避罪に問われてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士にご相談ください。