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現職警察官が女性宅に不法侵入 住居侵入罪で現行犯逮捕
またしても警察官の不祥事が報道されました。
先日報道されたニュースによりますと、愛知県南警察署に勤務する現職警察官が面識のない女性宅のベランダに不法侵入し、住居侵入罪で現行犯逮捕されたようです。
本日のコラムでは、このニュースを弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
報道内容(11月22日配信の朝日新聞デジタル記事を引用)
今回、住居侵入罪で逮捕されたのは愛知県南警察署に勤務する現職の警察官(巡査)のようです。
逮捕された巡査は、南区内の集合住宅に住む面識のない女性の部屋のベランダに不法侵入したところを、被害者女性に見つかり、女性の知人に取り押さえられたようです。
いわゆる私人による現行犯逮捕です。
逮捕された巡査は、ベランダに入ったことは認めているようですが、その理由を「プラモデルの部品を落とし、その部品を取るためだった」と供述しているとのことです。
住居侵入罪で逮捕されると・・・
住居侵入罪は、他人の住居に不法侵入することで成立する犯罪で、ここでいう不法侵入とは、正当な理由なく住居に入ることで、家人の許可を得ているかどうかで判断される事が大半です。
またベランダも室外ではありますが、住居侵入罪では住居の一部としてみなされます。
住居侵入罪で逮捕されると、取調べでは、不法侵入した理由や目的を追及され、その理由や目的がその後の刑事手続きや処分に大きく影響します。
今回逮捕された巡査は「プラモデルの部品を落とし、その部品を取るためだった」と供述したようですが、例えその通りの理由があったとして、他人の部屋のベランダに家人の許可得ずに勝手に入る正当な理由とはならないでしょう。
住居侵入罪の法定刑
住居侵入罪の法定刑は「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」です。
初犯であれば、1件の住居侵入罪で起訴されて有罪が確定したとしても実刑判決が言い渡されることはないでしょうが、再犯の場合や、複数の事件で起訴された場合は、この限りではありません。
住居侵入罪の弁護活動
住居侵入罪で逮捕された方の弁護活動は、被害者対応が非常に重要となります。
被害者との示談が成立することによって、早期釈放されたり、刑事処分が減軽される可能性が非常に高くなるからです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は刑事事件に特化した法律事務所です。
住居侵入罪で逮捕された方の弁護活動をご希望の方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が提供する 初回接見サービス をご利用ください。
昭和警察署に詐欺罪で逮捕
睡眠薬を飲ませて現金を詐取したとして詐欺罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
Aさんは、取引先の男性と酒を飲みに行き、そこで男性に睡眠薬を混入したお酒を飲ませました。その後、トイレに行く際に、Aさんは、睡眠薬の影響で朦朧としている男性に対して「財布を見といてくれ。」と言って財布を男性に預けました。そして帰宅する際になって男性から財布を返してもらったAさんは、「財布に入れていた現金10万円がなくなっている。」と言いがかりをつけて騙し、意識もうろうとしている男性から現金を騙し取ったのです。Aさんは、愛知県昭和警察署に詐欺罪で逮捕されました。(フィクションです。)
詐欺罪
Aさんの行為は「詐欺罪」に該当するでしょう。
詐欺罪とは、人から金品を騙し取ることで、その法定刑は10年以下の懲役です。
詐欺罪は、人から金品を詐取する目的で、人を騙し(欺罔行為)、そして騙された人が、錯誤に陥って金品を交付し、その金品を受け取ることによって成立します。
今回の事件を整理すると、被害者が財布に入った現金を失くしたかのように装って、その現金を要求する行為が、詐欺罪でいうところの欺罔行為となり、被害者の男性が、現金を失くしてしまったという錯誤に陥って、お金を支払っていることを考えると詐欺罪が成立するのは間違いないでしょう。
睡眠薬を飲ませたら傷害罪!?
今回の事件で、犯人は被害者の男性に睡眠薬を飲ませて意識をもうろうとさせています。
この行為は、傷害罪となる可能性が高いでしょう。
傷害罪と言えば、殴ったり蹴ったりといった暴行行為によって人に怪我をさせることをイメージするかもしれませんが、暴行行為以外でも、人に傷害を負わせる意思をもって、飲み物に睡眠薬を混入させるなどして、人に睡眠薬を飲ませ、その上で意識障害を生じさせると傷害罪が成立します。
傷害罪の法定刑は15年以下の懲役又は50万円以下の罰金です。
昏酔強盗罪について
今回の事件は「10万円を騙し取った」という詐欺事件としてとらえることができますが、仮に被害者の男性が、財布を預かって、自分が現金を管理している認識があったとしたら、睡眠薬を飲まされて意識障害が生じている間に現金を奪われたという昏酔強盗事件としても成り立つ可能性があります。
昏酔強盗罪は、人を昏酔させて金品を盗取することで成立する犯罪で、今回のように、睡眠薬を飲ませて意識をもうろうとさせる行為は、昏酔強盗罪でいう「昏酔」となります。
昏酔強盗罪は、強盗罪と同じ「5年以上の有期懲役」と、厳しい法定刑が定められています。
まずは弁護士を派遣(初回接見サービス)
刑事事件に特化している事務所として有名な、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する初回接見のサービスを提供しています。
初回接見サービスは、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間対応でご予約をお受けていますので、いつでも、どこからでもお気軽にお電話ください。
傷害事件で在宅捜査を受けている…私選弁護人を選任
傷害事件で在宅捜査を受けている事件を参考に、私選弁護人の選任について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
名古屋市の飲食店でアルバイトをしているAさんは、同じ飲食店で働いている同僚と些細なことからトラブルになり、その同僚の顔面を手拳で数回殴打し、同僚に全治3週間の傷害を負わせてしまいました。
この件で同僚が愛知県熱田警察署に被害届を出したことから、Aさんは、警察署に呼び出されて取調べを受けるなどの在宅捜査を受けています。
Aさんは、今後国家資格を取得する予定があるため、前科を避けなければならず、不起訴を獲得するために、早めに私選弁護人を選任しようと考えています。
※フィクションです。
在宅捜査
刑事事件は大きく分けると、在宅捜査の事件と、身体拘束されている事件に分けることができます。
在宅捜査とは、犯罪を疑われている犯人が、捜査機関に逮捕や勾留によって身体拘束を受けずに、取調べ等の捜査を受けることです。
刑事事件というと、身柄事件をイメージされる方も多いでしょう。
確かに、身柄事件の方が社会的耳目を集めやすくマスコミなどによく取り上げられることから、こうしたイメージを抱かれることも致し方ないことかもしれませんが、刑事事件の多くは在宅捜査によって処理されています。
しかし、身柄事件の場合も在宅事件の場合も捜査機関による取調べなどの捜査を受けた後、何らかの刑事処分を受けたり、公判請求されてしまうと刑事裁判を受けなければならないという点では全く異なるところはありません。
在宅捜査と弁護士
何らかの刑事事件で捜査を受ける場合、弁護士による刑事弁護を受けたいとお考えになる方もおられると思います。
しかし、在宅捜査の場合、起訴前は国から弁護士(国選弁護士)が選任されることはありません。
つまり、ご自身で弁護士を探して私選弁護人を選任するしかないのです。
特に、被害者との示談が必要という場合に、私選弁護士を選任する必要性は高いでしょう。
なぜなら、通常、当事者である加害者が被害者と示談交渉すること非常に困難だからです。
しかし、そのまま示談交渉せずにいると、手続きが進んでしまい、起訴され、刑事場合を受け、結果として何らかの刑罰を受けなけばならなくなるかもしれません。
そうした事態を回避したい場合は、起訴前から私選の弁護士を選任する必要があるでしょう。
まずは相談
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件の法律事務所ですので、Aさんのように傷害事件の在宅捜査を受けている方の法律相談を初回無料で承っております。
刑事事件でお困りの方は、まずは
フリーダイヤル0120-631-881
までお気軽にお電話ください。

店長を殴って逃走した万引き犯 3時間後に緊急逮捕
【ニュース記事】一宮市のコンビニにおいて、コンビニでタバコを万引きした犯人が、追いかけてきた店長を殴って逃走したが、事件発生から約3時間後に、緊急逮捕された事件を、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件(11月14日配信の東海テレビ記事を引用)
一宮市のコンビニの店長が、お店でタバコ1箱を万引きした犯人を見つけ、お店の外まで追いかけて取り押さえましたが、犯人は、店長が警察に通報している間に、暴れ、店長の顔などを殴って再び逃走しました。
通報を受けた警察は、防犯カメラ映像をもとに逃げた犯人を捜索し、約3時間後に、防犯カメラ映像に酷似した犯人を発見し、緊急逮捕しました。
万引き犯人が店長を殴って逃走…何罪になるの?
コンビニでタバコを万引きしただけであれば、窃盗罪が適用されます。
刑法第235条に規定されている窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
もし万引き犯人に前科、前歴がない初犯の場合、タバコ1箱を盗んだ万引き事件ですと、示談の締結がないとしても、被害弁償をしていれば不起訴となる可能性が高いでしょう。
しかし店長を殴って逃走すれば、適用される罪名は窃盗罪では済まされません。
事後強盗罪
万引き犯人が
①逃走する(逮捕を免れる)
②証拠隠滅するため
③盗んだ物を取り返されるのを防ぐため
に、店員や追いかけてきた人等に暴行や脅迫を加えると、事後強盗罪となります。
事後強盗罪は、刑法第238条に規定されている犯罪行為ですが、強盗罪と同等に扱われるため、その法定刑は「5年以上の有期懲役」と厳しいものです。
強盗致傷罪
さらに、殴った店長が怪我をしていた場合は、強盗致傷罪となります。
強盗致傷罪は、強盗の際の暴行行為によって相手に傷害を負わせた際に適用される罪名で、あらゆる犯罪行為を規定している刑法の中で、非常に厳しい罰則が規定されている犯罪です。
傷害致傷罪の法定刑は「無期又は6年以上の懲役」とされており、また起訴された場合は、裁判員裁判によって刑事裁判が開かれます。
緊急逮捕
一言に『逮捕』と言っても、逮捕には3つ種類があります。
誰にでも逮捕する事が認められている現行犯逮捕、裁判官の発した逮捕状が必要となる通常逮捕、そして緊急性がある場合に認められる緊急逮捕です。
緊急逮捕は、逮捕時点では裁判官の発した逮捕状が必要とされていませんが、警察は、逮捕後に速やかに裁判官に逮捕状を請求しなければなりません。
通常逮捕が逮捕前(事前)に裁判官の許可を得るのに対して、緊急逮捕は、逮捕後(事後)に裁判官の許可を得ることになり、もし、そこで裁判官の許可を得れず、逮捕状が発せられなかった場合、緊急逮捕は無効となり、緊急逮捕された犯人は釈放されます。
緊急逮捕の解説については こちらをクリック
瀬戸市の業務上横領事件 会社の建設機材を転売し自宅待機中
瀬戸市の会社で建設機材を転売していた事件を参考に、業務上横領罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
瀬戸市にある建設機材を扱う会社に勤めるAさんは、会社で扱っている建設機材の在庫管理を任されています。
そんなAさんは、在庫表を改ざんして、会社に保管されている建設機材をこっそりと自宅に持ち帰り、インターネットの転売サイトで転売し現金を得ていました。
Aさんはこうしたことを約3年前から繰り返しており、転売して得た現金は1000万円にも及びます。
先日内部異動があり、Aさんの後任の担当者がAさんの不正に気付き、会社が調査に乗り出したようです。
すでにAさんは会社の聞き取りに対して、建設機材を転売したした一部の事実を認めましたが、全てを話しているわけではなく、現在は自宅待機を命じられています。
(フィクションです。)
会社のお金や物を横領した場合「業務上横領罪」に問われると思われるかもしれませんが、適用される罪名は、会社でのあなたの立場や、どういった権限が与えられて、どういった仕事をしていたかによって異なり、「窃盗罪」など業務上横領罪以外の罪名が適用されることもあります。
業務上横領罪
まず業務上横領罪が適用された場合について解説します。
業務上横領罪は、業務上で自己が占有する他人の物を横領した場合に成立する犯罪です。
業務上で自己が占有する物かどうかは、会社からどういった業務を任され、そのためにどういった権限が与えられているかによります。
また、単なる横領罪の法定刑が「5年以下の懲役」であるのに対して、業務上横領罪の法定刑は「10年以下の懲役」と厳罰化されています。
業務上横領罪が厳罰化されているのは、会社との間にある委託信任関係は強い信頼のもとに成り立つもので、それを裏切って横領行為に及ぶことは、法益侵害の範囲が広く、また、頻発の可能性が高いからといえます。
窃盗罪
会社との間に委託信任関係がない場合は、会社の占有する会社の所有物を盗ったとして、単純に窃盗罪に問われることになります。
窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
懲役刑の上限は、業務上横領罪と同じですが、業務上横領罪に規定されていない罰金刑が規定されているのが特徴です。
会社の調査…どうすべきなの?
Aさんのように、既に横領行為が発覚して会社が調査に乗り出し、そういった不正行為の事実を認めている場合、会社の聴取等には協力的な態度を示し、反省の意思を会社側に伝えた方がよいでしょう。
会社としては、刑事告訴(被害届の提出)という選択肢もありますが、そうなってしまうと会社側は、警察に提出する資料を準備する必要があり、そのために時間と労力を費やすことになるにもかかわらず、被害回復されるとは限りません。
それならば会社側は、被害回復を最優先に考え、被害弁償してもらえるのであれば刑事告訴は見送ろうとするケースが大半です。
しかし会社側の聴取に応じなかったり、反省の意思を汲み取ってもらえなければ、当然、会社側は横領した従業員(社員)に対して厳しい刑事罰を求め刑事告訴に踏み切るからです。
当然、会社の聴取に対してどのように答えるのかは、事前に弁護士に相談し、会社との交渉に関しては弁護士を選任して対応を任せる方がよいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は刑事事件に特化した法律事務所で、刑事弁護活動においては数多くの実績を残してまいりました。
Aさんのような警察の捜査が未介入の業務上横領事件におきましては、いかに早く弁護士に相談し対応するかが、その後の手続きを大きく左右しますので、早期円満解決を望むのであれば、弁護士にお任せすることをお勧めします。
飲酒運転で交通事故 危険運転致死傷罪が適用
飲酒運転で危険運転致死傷罪が適用される場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
~事例~
愛知県岡崎市で飲酒運転をして交通事故を起こし、相手方を死亡させたとして、愛知県岡崎警察署は、Aさんを危険運転致死の容疑で名古屋地検岡崎支部に送致しました。
Aさんは、飲酒運転後に事故を起こしたことについては認めていますが、運転時には、それほど酔っていた認識はありませんでした。
家族の依頼で接見に来た弁護士に、Aさんは自身に問われている罪について質問しています。
(フィクションです。)
危険運転致死傷罪について
人身事故を起こした場合、過失運転致死傷罪が適用されるケースがほとんどです。
しかし、一定の危険な状態で自動車を運転し、人を死傷させた場合には、より重い罪である危険運転致死傷罪が適用される可能性があります。
飲酒運転で交通事故を起こした場合も、道路交通法違反(酒気帯び運転)と過失運転致死傷罪ではなく、危険運転致死傷罪が成立することがあります。
危険運転致死傷罪は、「自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律」(以下、「自動車運転処罰法」といいます。)の第2条および第3条で危険運転致死傷罪について規定しています。
■危険運転致死傷罪(2条)■
第2条 次に掲げる行為を行い、よって、人を負傷させた者は15年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は1年以上の有期懲役に処する。
1 アルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為
2 その進行を制御することが困難な高速度で自動車を走行させる行為
3 その進行を制御する技能を有しないで自動車を走行させる行為
4 人又は車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の直前に進入し、その他通行中の人又は車に著しく接近し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
5 車の通行を妨害する目的で、走行中の車(重大な交通の危険が生じることとなる速度で走行中のものに限る。)の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転する行為
6 高速自動車国道(高速自動車国道法(昭和32年法律第79号)第4条第1項に規定する道路をいう。)又は自動車専用道路(道路法(昭和27年法律第180号)第48条の4に規定する自動車専用道路をいう。)において、自動車の通行を妨害する目的で、走行中の自動車の前方で停止し、その他これに著しく接近することとなる方法で自動車を運転することにより、走行中の自動車に停止又は徐行(自動車が直ちに停止することができるような速度で進行することをいう。)をさせる行為
7 赤色信号又はこれに相当する信号を殊更に無視し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
8 通行禁止道路(道路標識若しくは道路標示により、又はその他法令の規定により自動車の通行が禁止されている道路又はその部分であって、これを通行することが人又は車に交通の危険を生じさせるものとして政令で定めるものをいう。)を進行し、かつ、重大な交通の危険を生じさせる速度で自動車を運転する行為
飲酒運転に関するものとしては、1号の「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為」によって、人を死傷させたか否かが問題となります。
判例によれば、「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態」とは、「アルコールの影響により道路交通の状況等に応じた運転操作を行うことが困難な心身の状態をいい、アルコールの影響により前方を中止してそこにある危険を的確に把握して対処することができない状態もこれに当たる。」とされています。(最決平23・10・31)
このような状態にあったかどうかを判断する際には、事故の態様のほかに、事故前の飲酒量及び酩酊状況、事故前の運転状況、運転後の言動、飲酒検知結果等が総合的に考慮されます。
また、「アルコールの影響により正常な運転が困難な状態で自動車を走行させる行為」と人の死傷との間に因果関係がなければなりません。
■危険運転致死傷罪(3条)■
第3条 アルコール又は薬物の影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、そのアルコール又は薬物の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を負傷させた者は12年以下の懲役に処し、人を死亡させた者は15年以下の懲役に処する。
2 自動車の運転に支障を及ぼすおそれがある病気として政令で定めるものの影響により、その走行中に正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で、自動車を運転し、よって、その病気の影響により正常な運転が困難な状態に陥り、人を死傷させた者も、前項と同様とする。
第3条1項は、「アルコールの影響により、正常な運転に支障が生じるおそれがある状態で」、自動車を運転した結果、アルコールの影響により正常な運転が困難な状態になり、人身事故を起こした場合に適用されます。
「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」とは、第2条第1号の「正常な運転が困難な状態」であるとまでは言えないけれども、自動車を運転するのに必要な注意力、判断能力や捜査能力が、そうではない時と比べて相当程度減退して危険性のある状態のほかに、そのような危険性のある状態になり得る具体的なおそれがある状態を意味します。
酒気帯び運転に当たる程度のアルコールを身体に保有する状態は、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」に該当すると考えられます。
また、本罪の成立には、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」で運転をしたことと「正常な運転が困難な状態」に陥ったこととの間に因果関係が認められなければなりません。
自動車運転処罰法第2条第1号の危険運転致死傷罪と、第3条第1項の危険運転致死傷罪とは、いずれも故意犯であることから、前者については、「正常な運転が困難な状態」の認識が、後者は「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」にあることの認識が犯罪の成立には必要となります。
「正常な運転が困難な状態」についての認識については、運転者において、運転行為が「正常な運転が困難な状態」であると評価していることを必要としているのではなく、それを基礎付ける事実を認識していれば足ります。
例えば、酒のせいで頭がふらふらする、物がしっかり見えないなどといった正常な運転が困難な状況に陥るための事実関係を認識していれば、「正常な運転が困難な状態」についての認識が認められます。
ついで、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」にあることの認識についても、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」であることを基礎付ける事実を認識していれば足りると理解されています。
例えば、酒気帯び運転に該当する程度の飲酒量であることや、足がふらつくなどの飲酒後の心身の変化の状況などについて認識していたのであれば、そのような事実は「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」をもたらすものであるので、そのような事実を認識していることをもって、「正常な運転に支障が生じるおそれがある状態」を認識していたものと考えられます。
危険運転致死罪は、裁判員裁判の対象事件ですので、危険運転致死罪で起訴された場合には、通常の刑事裁判とは異なる手続に付されることになります。
危険運転致死傷罪は、非常に重い罪ですので、交通事故を起こし危険運転致死傷罪に問われる可能性がある場合には、早期に弁護士に相談・依頼し、危険運転致死傷罪の成立を争う、できる限り科される刑罰を軽くすることを目指しましょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。
刑事事件・少年事件を起こし対応にお困りであれば、今すぐ弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談・初回接見サービスに関するご予約・お問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881で24時間受け付けております。
春日井市の児童買春事件 警察に逮捕されるの?
春日井市の児童買春 刑事事件を専門に扱っている弁護士
春日井市の児童買春事件について、刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
18歳未満の児童に金品を供与するなどして、性的な関係を持ては児童買春の罪に問われます。
児童買春の罪は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律という法律に規定されている違法行為で、児童買春で摘発を受け、その後有罪が確定すれば「5年以下の懲役又は300万円の罰金」が科せられます。
この法律は、異性と出会うためにテレクラや出会い系サイトを利用する人が増えてきた平成11年に施行された法律で、当時は「援助交際」という言葉がよく使われていましたが、最近では「パパ活」という言葉が流行っており、また児童と出会う場所も、テレクラや出会い系サイトからSNSが主流となっています。
それに伴って、児童買春事件を捜査する警察の捜査手法も変わりつつあり、最近では、警察が、児童と知り合うきっかけとなるSNS上をパトロールして摘発につなげているようです。
児童買春事件が発覚するパターン
①児童と歩いているところ職務質問されて発覚
②児童が補導されたことがきっかけとなって発覚
③児童と出会うきっかけとなったSNSによって発覚
児童買春で摘発を受けるきっかけは上記の3つのケースがほとんどですが、最近は③のケースが増加傾向にあるようです。
逮捕されるの?
児童買春で警察に逮捕されるかどうかが気になる方も多いかと思います。
児童買春事件で警察に逮捕されるかどうかはケースバイケースとか言いようがありませんが、逮捕される可能性が低いとは言い難く逮捕される可能性は十分にあるでしょう。
児童買春で警察の捜査を受けた場合
児童買春事件を起こして警察の捜査を受けた場合、逮捕されている、されていないに関わらず、少しでも早く弁護士を選任することをお勧めします。
児童買春事件は、児童の保護者と示談することで刑事罰が減軽されるかもしれません。
実際に、保護者と示談したことによって不起訴処分を獲得した例がいくつも存在します。
ご自身で、児童の保護者と接触するのは非常に困難で、警察等から連絡先が開示される可能性も極めて低いので、児童の保護者との示談を希望されるのであれば、弁護士を選任するのがベストでしょう。
児童買春に強い弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、これまで数多くの児童買春事件の弁護活動を行ってきた実績があります。
児童買春事件で「ご家族が逮捕された…」「刑事罰を免れたい…」といった方は一度ご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、初回無料の法律相談や、逮捕されている方のもとに弁護士を派遣する 初回接見サービス を、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間、年中無休で承っております。
保護責任者遺棄致死罪で逮捕 不作為犯って何?
保護責任者遺棄致死罪で逮捕された事件を参考に不作為犯について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
ご家族が保護責任者遺棄致死罪で逮捕されてしまったという場合には、すぐにフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
不作為犯
刑事事件となる場合を想像したとき、みなさんは何か犯罪行為をしてしまった場合を想像するかと思います。
しかし、刑事事件では、「何もしないこと」が犯罪となる場合もあります。
こういった何もしないことで成立する犯罪を「不作為犯」といいます。
法により期待されている行為を行わない(為すべきことを為さない)ために成立する不作為犯の中でも刑法に明示されている種類のものは真正不作為犯と呼ばれます。
今回はそんな真正不作為犯の中でも代表的な保護責任者遺棄罪について検討していきます。
まずは事例をみてみましょう。
事例
名古屋市中川区に住む会社員のAは、病気で寝たきりになってしまった母親と、二人で暮らしていました。
しかし、Aは、母親の看病や介護を少し面倒に思うようになり、看病や介護をすることをやめてしまいました。
その結果、母親は症状が悪化して亡くなってしまい、Aは愛知県中川警察署に、死んでしまうという認識がなかったと主張しましたが、保護責任者遺棄致死罪の容疑で逮捕されてしまいました。
(この事例はフィクションです。)
保護責任者遺棄致死罪
事例のAは、看病や介護をしなくなっただけであり、何かをしたわけではありません。
しかし、その「しなくなった」ことが保護責任者遺棄致死罪となってしまう可能性があるのです。
刑法第218条(保護責任者遺棄罪)
「老年者、幼年者、身体障害者又は病者を保護する責任のある者がこれらの者を遺棄し、又はその生存に必要な保護をしなかったときは、3月以上5年以下の懲役に処する。」
保護責任者遺棄罪の条文では「その生存に必要な保護をしなかったとき」とありますので、保護責任者遺棄罪も真正不作為犯となります。
事例のAは、病人である母親と同居していたのですから、母親を保護する義務が認められそうです。
すなわち、Aは、その看病等すべき立場にあったのに必要な措置を行わず、その結果母親が死亡してしまったので、保護責任者遺棄致死罪が成立しうる、ということになるのです。
上記の保護責任者遺棄罪により、保護しなければならない人を死亡させた場合には、刑法第219条に規定されている保護責任者遺棄致死罪となります。
保護責任者遺棄致死罪の法定刑は「傷害の罪と比較して重い刑」と規定されているので、傷害致死罪の法定刑は「3年以上の懲役」ですから、その範囲は「3年以上20年以下の懲役」ということになります。
なお、真正不作為犯に対して、刑法に明示されているわけではないが不作為犯に該当する行為は不真正不作為犯として犯罪が成立する可能性があります。
例えば、保護責任者遺棄致死罪と思われる行為であっても、状況によっては不作為による殺人罪が成立する可能性もあるのです。
詳しくは刑事事件に強い弁護士に相談する必要がありますので、保護責任者遺棄致死罪の容疑をかけられている方や、保護責任者遺棄致死罪でご家族が逮捕されてしまったという場合には、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご連絡ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、刑事事件専門の弁護士が、逮捕されてしまった方、捜査を受けている方の不安や疑問にお答えします。
名古屋市中川区の保護責任者遺棄致死罪や、その他刑事事件についてお悩みの方、不作為犯に関連する犯罪でお困りの方は、お気軽にフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
名古屋市内の警察署に弁護士を派遣 即日対応可能な刑事弁護人
ご家族が名古屋市内の警察署に逮捕された時、あなたならどうしますか?
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、そんなあなたの強い味方となる刑事弁護人が揃う法律事務所です。
こんな時にご利用ください(ご家族が逮捕されたケース)
A子さんは、名古屋市内の公広告代理店に勤める夫と名古屋市郊外で暮らしています。
夫は、今朝いつも通りに家を出て出勤しましたが、昼過ぎにA子さんのもとに、愛知県中村警察署から「今朝、旦那さんを傷害の容疑で逮捕しました。」と電話がかかってきたのです。
警察からは事件の詳細を教えてもらうことができなかったA子さんは、こんなことが初めてで相談できる人もいません。
(フィクションです。)
A子さんのように、ある日突然、家族が警察に逮捕されてしまった方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が提供する初回接見サービスをご利用ください。
初回接見サービスは、電話一本でご利用いただくことができる非常に便利なサービスで、ご予約いただいたその日のうちに、逮捕されてしまったご家族のもとに刑事事件専門の弁護士を派遣することができます。
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ご自身が何か刑事事件を起こしてしまった…
警察から呼び出されている…
そんな方は、刑事事件専門弁護士による法律相談をお勧めします。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、こういった刑事事件専門弁護士による法律相談を初回無料でお受けしております。
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刑事事件専門弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件の弁護活動を専門に扱っている法律事務所です。
所属する弁護士は、数多くの刑事弁護活動で実績を残してきており、これまで逮捕された方の早期釈放や、起訴後勾留されていた方の保釈を実現したり、刑事裁判の法定においては、無罪を獲得した実績もございます。
警察に逮捕されてしまっているご家族の刑事弁護活動や、刑事事件を起こしてしまったご自身の弁護活動をご希望の方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
【江南市の詐欺事件】質屋に偽ブランド品を質入れ 詐欺罪で逮捕
【江南市の詐欺事件】質屋に偽ブランド品を質入れしたとして、詐欺罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
~事例~
愛知県江南警察署は、江南市にある質屋にブランド品だと偽り偽ブランド品を質入れしたとして、AとBを詐欺罪の容疑で逮捕しました。
Aが偽ブランド品を入手し、Bが質屋で買い取らせていたようで、AとBは共謀して詐欺を働いたと疑われています。
Bは、「偽ブランド品だとは知らなかった。」と容疑を否認しています。
逮捕の知らせを受けたBの家族は、すぐに接見に行ってくれるよう刑事事件専門の弁護士に依頼しました。
(フィクションです。)
詐欺罪とは
詐欺罪は、刑法第246条に次のように規定されています。
1 人を欺いて財物を交付させた者は、10年以下の懲役に処する。
2 前項の方法により、財産上不法の利益を得、又は他人にこれを得させた者も、同項と同様とする。
【1項詐欺】
構成要件
①人を欺いて
②財物を
③交付させたこと
1項詐欺の実行行為は、「人を欺いて財物を交付させること」です。
(a)欺く行為をして、(b)それに基づき相手方が錯誤に陥り、(c)その錯誤によって相手方が処分行為をし、(d)それによって財物の占有が移転し、(e)財産的損害が生じる、ことが必要となります。
つまり、(a)~(e)に間に因果関係がなければなりません。
(a)欺く行為
「欺く」行為は、一般人をして財物または財産上の利益を処分させるような錯誤に陥らせる行為です。
上記事例では、偽ブランド品を正規品だと偽って質屋に買取を要求する行為が「欺く」行為となります。
条文は「人を欺いて」とあるため、欺く行為を「人」に対して行われたものでなければならず、機械に対して虚偽の情報を入力するこういは、ここでいう「欺く」行為には当たりません。
(b)錯誤
欺く行為に基づいて相手方が錯誤に陥る、つまり、行為者の嘘を信じ込んだ状態となること詐欺罪の成立には必要です。
錯誤は、財産的処分行為をするように動機付けられるものであればよく、法律行為の要素の錯誤であると、動機の錯誤であるとを問いません。
質屋の店員が、Bさんの持参した偽ブランド品を正規品と信じ込んでしまった状態が「錯誤」にあたります。
(c)処分行為
「財物を交付させる」とは、相手方の錯誤に基づく財産的処分行為により財物の占有を取得することをいいます。
処分行為は、財産を処分する意思と、財産を処分する行為とが必要となります。
(d)財物の移転
財物の占有が移転することを「財物の移転」といいます。
(e)財産的損害
欺かれなければ交付しなかったであろう財物を交付していれば、財産的損害が発生しているとされます。
質屋は、偽ブランド品だと知っていたら通常は買い取らなかったでしょうから、Bに支払った現金が財産的損害となります。
【2項詐欺】
構成要件
①人を欺いて
②財産上不法の利益を得、または他人にこれを得させたこと
2項詐欺の実行行為は、「人を欺いて財産上不法の利益を得る」ことです。
「財産上不法の利益」とは、「不法の」手段によって得られた財産上の利益のことであって、得られた利益が不法なものという意味ではありません。
「財産上の利益」には、債務免除や弁済の猶予、役務の提供などがあります。
また、「財産上不法な利益を得る」とは、欺く行為に基づく錯誤の結果、おこなわれた財産的処分行為によって行為者または一定の第三者が、不法に財産上の利益を取得することです。
1項詐欺および2項詐欺いずれの成立にも、主観的要件を充たす必要があります。
まずは、故意についてですが、詐欺罪の故意は、「人を欺いて錯誤に陥らせ、かかる錯誤に基づく財産的処分行為により、財物を交付させること」、あるいは、「人を欺いて錯誤に陥らせ、その錯誤に基づく財産的処分行為により、自己または第三者に財産上不法の利益を得させること」についての認識、認容です。
また、詐欺罪の主観的要件として、故意の他に、「不法領得の意思」があります。
「不法領得の意思」とは、権利者を排除して、他人の物を自己の所有物として、その経済的用法に従い利用し処分する意思のことです。
上の事例では、Bさんは、自身が質屋に売った商品が偽物だったとは知らなかったと故意を否認しています。
詐欺罪の成立には、行為時に騙すつもりであったのかどうかという点が問題となることが多く、故意は人の心の中のことですので、そう容易に立証することはできません。
ただ、だからと言って、単に「騙すつもりはなかった。」と主張すれば故意が認められないのかと言えばそうではありません。
詐欺行為があったとされる時点までの経緯(例えば、AとBとのメールのやり取り、Aの供述など)から、行為時にBに故意やAとの共謀があったと判断されることもあります。
そのため、故意や共謀がなかったことを裏付ける客観的な事実を確認し、取調べで自己に不利な供述がとられることがないよう適切に対応していくことが重要となります。
早期に弁護士に相談し、取調べ対応についてのアドバイスをもらい、しっかりと取調べ対策をしておくことが大切です。
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