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【裁判紹介】現住建造物等放火事件の裁判例を紹介

2023-02-22

現住建造物等事件の裁判例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

【事案】

被告人は、息子と2人で居住する本件家屋からの立ち退きを迫られ、本件家屋の住宅ローンを含む多額の夫の借金により本件家屋を失う悔しさや愛着のある自宅を他人に取られたくないなどの思いから、本件家屋に火を放ち、本件家屋とともに自分も死んで消えようなどと考え、本件犯行に及んだ。
裁判所は、被告人を懲役2年6月、その刑の一部である懲役6月の執行を2年間猶予するとの判決を言い渡した。
(「名古屋地判平成28年6月24日)」を引用・参照)。

【現住建造物等放火罪について】

(現住建造物等放火)
第108条 放火して、現に人が住居に使用し又は現に人がいる建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑を焼損した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。

108条はタイトルのとおり「現住建造物等放火罪」について定めています。
現在においても専ら問題となるのは建造物等(「建造物、汽車、電車、艦船又は鉱坑」)の中でも「建造物」に対する放火ですから、以下では建造物を客体とするに場合を想定して解説いたします。
まず、注意すべきなのは、108条は「現に人が住居に使用」する「建造物」と、「現に人がいる」「建造物」をともに処罰する規定になっているということです。
つまり、「建造物」に人が住んでいなくとも「現に人がい」れば現住建造物等放火罪は成立し得るということになり、逆に「現に人がい」なくとも「現に人が住居に使用」していれば同罪は成立するということです。
本件では、被告人は息子と2人で居住している建造物に放火したというのですから、仮に放火時に建造物内に人がいなかったとしても後者の現住性を満たすことになり、現住建造物等放火罪の成立が否定されることはありません。

【現住建造物放火事件における弁護活動】

本裁判例では、刑法27条の2に基づき、刑の一部執行猶予判決が下されています。
もっとも、現住建造物に燃え移る危険性の高いことを認識しながら、同建造物に放火し畳を燃やしたとして現住建造等放火未遂罪が問われたケースにおいて、懲役3年の実刑判決が下された例もあります。
つまり、未遂罪にとどまる場合の方が処断刑が重くなることもあるのであり、未遂だから刑は重くならないだろうと安易に考えるのは禁物といえます。
また、さらに注意すべきこととして、現住建造物等放火罪は(上述のとおり)法定刑として「死刑又は無期」を規定していることから、原則として裁判員裁判対象事件(裁判員法2条1項1号)となります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、放火事件を含む刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
現住建造物放火事件(放火事件)で逮捕・起訴された方のご家族等は、365日/24時間いつでも対応可のフリーダイヤル(0120-631-881)までまずはお問い合わせ下さい。

【ニュース紹介】愛知県豊橋市で起きたひき逃げ事件

2023-02-19

今回は、愛知県豊橋市で起きたひき逃げ事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

令和4年11月、愛知県豊橋市の交差点で、女子高校生をひき逃げしたとして62歳の男が逮捕されました。
過失運転致傷などの疑いで逮捕されたのは、豊橋市の自称・自営業の男性です。
警察によりますと男性は令和4年11月、豊橋市上野町の交差点で車を運転中、自転車に乗っていた女子高校生(15)をはねてけがをさせ、そのまま逃げた疑いがもたれています。
女子高校生はあごの骨を折るなどの重傷です。
男性は「救護せず立ち去ったことは間違いない」などと容疑を認めています。
現場は赤と黄色が点滅する信号のある交差点で、警察は事故の原因を調べています。
(https://www.nagoyatv.com/news/?id=016873 令和5年1月10日 メ~テレ 「女子高校生をひき逃げ疑い 62歳の男逮捕」より ※氏名等の個人情報については加筆を行い、秘匿しています)

【すぐに弁護士の接見を受ける】

紹介したひき逃げ事件の被害者はあごの骨を折るなどの重傷であり、また、ひき逃げという行為の性質上、逃亡のおそれが高いと判断され、身体拘束が長期化する可能性が見込まれます。
ひき逃げ事件を起こし、逮捕、勾留されてしまった場合には、速やかに弁護士の接見を受け、今後の弁護活動に関してアドバイスを受けることが重要です。

知り合いに信頼できる弁護士がいれば、捜査機関などに依頼してその弁護士の接見を受けることができますが、弁護士の知り合いがいない、という事態も珍しくありません。
このような場合であっても、当番弁護士を依頼することにより、一度だけ、無料で接見を受けることができます。
被疑者本人が当番弁護士を呼ぶ際は、警察官や検察官、裁判官に当番弁護士を呼ぶように依頼しましょう。
また、被疑者の家族も当番弁護士の派遣を依頼することができます。
この場合は、被疑者が逮捕された場所の弁護士会に連絡し、当番弁護士の派遣を要請します。

【国選弁護人と私選弁護人について】

当番弁護士の接見は無料ですが、接見後、引き続き弁護活動を行うことはできません。
弁護活動の継続を希望する場合には、国選弁護人制度の利用や、私選弁護人の選任が必要です。

国選弁護人は、資力要件を満たした(一定程度、経済的に難のある方向けの制度です)被疑者について勾留決定が出されている場合において、被疑者の請求により国が付する弁護士です。
弁護士費用は原則として無料ですが、国選弁護人となる弁護士はランダムに決められ、必ずしも刑事事件に熟練しているとは限らない弁護士が国選弁護人となることもあります。

私選弁護人は、被疑者やその家族において弁護士費用を負担し、選任する弁護士です。
近年では多くの法律事務所がホームページを解説しており、得意とする事件について紹介しています。
その中から、刑事事件に詳しい弁護士を探し出し、事件解決を依頼するのが通常です。
自ら刑事事件の得意な弁護士を選んで事件解決を依頼するため、納得のできる弁護活動を期待することができます。

それぞれのメリット、デメリットを把握し、自身に合った弁護士を選んで事件解決を目指していきましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族がひき逃げの疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【解決事例】器物損壊事件で勾留阻止と不起訴処分を獲得

2023-02-16

【事案の概要】

愛知県春日井市在住のAさんは、同市内のスーパーマーケットの駐車場に停められていたVさんの乗用車に、自宅の鍵を使って複数の傷をつけていたところ、現場に張り込んでいた愛知県春日井警察署の警察官に器物損壊罪の疑いで現行犯逮捕されました。
スーパーマーケットの駐車場では、同様の事件が多発していたことから、春日井警察署の警察官が付近を警戒しており、逮捕時の取調べで、「これまでも同様のことをしたことがある」と認めました。
Aさんの旦那様は、「妻は精神的疾患のため、精神的に不安定な状態なのでとても心配です」とご相談時お話しされました。
(守秘義務の関係から、一部事実と異なる表記をしています。)

【具体的な弁護活動】

今回の事案では、検察官が、Aさんについて勾留請求を行いました。
そのため、弁護士が、勾留請求による意見書にて、①証拠隠滅のおそれがないこと、②Aさんは精神的な疾患を抱えているため、身体拘束による精神的負担をかけるべきではないこと、③同居する家族による監督が期待できることを挙げて、勾留せず在宅での捜査によるべきと主張しました。
その結果、勾留請求は却下となり、在宅での捜査となりました。
また、複数の被害者の方がいましたが、被害者の方全員と示談交渉を行い、宥恕条項付きの示談を締結することができ、さらに刑事告訴の取り下げもして頂きました。
その結果、Aさんは不起訴処分となりました。

【まとめ】

逮捕された場合、検察官が警察官より身柄の送致を受けた後に、証拠隠滅などのおそれがあるとして、さらなる身体拘束として勾留請求が送致から24時間以内にされる場合があります。
勾留請求が認められると、延長された場合を含めると最大で20日間も身柄を拘束されるため、会社や学校を辞めなければならないといったリスクが生じます。
そのため、勾留を回避するために、検察官や裁判所に対して勾留請求をしないよう書面等で働きかける刑事弁護活動があります(勾留請求に対する意見書)。
今回の事案では、勾留請求に対する意見書にて、Aさんが精神的疾患を抱えているため、長期間にわたる身体拘束により精神的負担をかけるべきではないと主張したことが、勾留阻止となった理由の一つと考えられます。

また、器物損壊罪(刑法第261条)は親告罪(刑法第264条)であるため、被害者の方による刑事告訴があってはじめて公訴が提起される犯罪です。
そのため、被害者の方との示談交渉により、刑事告訴を取り下げていただくことができれば、裁判とはならず、事件は終了します。
少しでも刑事処分を軽くしたい・前科を回避したいと考えている場合は、刑事事件に強い弁護士による、被害者の方に配慮した適切な示談交渉を行う必要があります。

お困りの方は刑事事件に強い弁護士にご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、年間多数の刑事事件への対応をしてきた刑事事件を中心に扱う法律事務所です。
是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

愛知県瀬戸市における窃盗事件

2023-02-13

今回は、侵入盗事件の報道を一部改変したフィクションを題材に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

愛知県瀬戸市内のアパートから現金数百万円を盗んだとして逮捕された30代の男性3人の中に、被害男性の知人がいて留守にすることを事前に知らせていたことが新たにわかりました。
窃盗などの疑いで愛知県瀬戸警察署に逮捕され、某日送検された愛知県瀬戸市在住の無職男性3人は10月、愛知県瀬戸市内のアパートに侵入し現金数百万円を盗んだ疑いがもたれています。
3人はインターホンを押して、住人の留守を確認したあと2階のベランダから侵入していました。
被害にあった男性によりますと、男らの中に知人がいて留守にすることを事前に知らせていたということです。
(報道内容を一部改変したフィクションです)

【ケースの事件について解説】

ケースでは、はからずも被害男性自身が犯人に留守の日を教え、侵入盗を容易にしてしまいました。
知人として信用して留守の予定を伝えたのであれば、やりきれない思いでしょう。

【想定される弁護活動】

刑事事件では、刑事弁護に熟練した弁護士にいち早く事件解決を依頼することが重要です。
被疑者が逮捕され、留置の必要が認められると、逮捕時から48時間以内に、検察へ身柄が送致されます。
身柄を受け取った検察官は、身柄を受け取ったときから24時間以内、かつ、逮捕時から72時間以内に、被疑者の勾留を請求するか、釈放するかを判断します。

勾留請求を受けた裁判官が勾留決定を出すと10日間、延長決定が出されるとさらに最長10日間勾留されることになります。
捜査中に釈放されることなく、勾留されたまま起訴された場合は、自動的に起訴後勾留に移行し、再び身体拘束が継続します。

特にケースの事件では、共犯者がいること、被害額が数百万円と多額であること、被害者と近しい間柄にある者がいることから、身体拘束は長引く可能性が高いと思われます。
また、ケースのような侵入盗においては、被害額が数百万円となると、初犯であっても実刑判決を受ける可能性が十分にあります。

まずは弁護士の接見を受け、取り調べへの対応や被害者との示談など今後の事件解決に向けて十分なアドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族が窃盗事件、侵入盗事件を起こして逮捕され、お悩みの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【ニュース紹介】愛知県豊橋市で起きた人身事故

2023-02-10

今回は、愛知県豊橋市で起きた人身事故の報道をもとに、過失運転致傷事件の弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

8日夕方、愛知県豊橋市の市道で、近くに住む73歳の女性が軽乗用車にはねられ意識不明の重体となっています。警察は軽乗用車を運転していた21歳の男を現行犯逮捕しました。
8日午後5時すぎ、豊橋市瓜郷町の市道で、近くに住む73歳の女性が、南から来た軽乗用車にはねられました。
女性は病院に運ばれましたが、意識不明の重体です。
軽乗用車を運転していたのは、市内に住む自称・会社員の21歳の男で、事故を起こしたあと自ら110番通報し、過失運転致傷の現行犯で逮捕されました。
現場は、田んぼや畑に囲まれた道幅の狭い直線道路です。
警察によりますと、現場には女性の自転車が倒れていて、女性が立ち止まっていたところ車にはねられたということです。
(https://news.goo.ne.jp/amp/article/tokaitv/nation/tokaitv-20221209-0632-23710.html12月9日 gooニュース 「田畑に囲まれた狭い道路…現場近くに住む女性が軽乗用車にはねられ重体 運転していた21歳男現行犯逮捕」より引用)

【過失運転致死傷罪について】

過失運転致死傷罪は、自動車の運転上必要な注意を怠り、よって人を死傷させた場合に成立します(自動車の運転により人を死傷させる行為等の処罰に関する法律第5条)。
運転免許を受けておられる方は、教習所の座学などにおいて、事故を起こした際、「行政上の責任」、「民事上の責任」そして「刑事上の責任」を問われ得る、と習った覚えがあるでしょう。
人身事故を起こしてしまうと、過失運転致死傷罪その他の犯罪に問われることになる可能性がありますが、この点が「刑事上の責任」の一面というこができます。

【逮捕された場合】

ケースの21歳男性は過失運転致傷の疑いで現行犯逮捕されています。
逮捕されてしまった場合は、あらためて言及するまでもありませんが、今まで通りに会社へ出勤したり、学校へ登校することができなくなります。
円滑な社会復帰を実現するためには、早期の身柄解放を目指すことが重要になります。

【刑事事件に熟練した弁護士に事件解決を依頼】

過失運転致死傷事件においては、前述した身柄解放活動をはじめ、被害者との示談交渉など、行うべき弁護活動が多々あります。
身体拘束を受けている被疑者が、みずからこれらの弁護活動を行うことは事実上不可能です。
すぐに刑事事件に熟練した弁護士の接見を受け、事件解決を依頼することをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族が過失運転致死傷の疑いで逮捕されてしまい、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【解決事例】傷害事件で不起訴処分を獲得

2023-02-07

傷害事件において、弁護活動の結果、不起訴処分を獲得した事例について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

【事案の概要】

Aさんは名古屋市守山区にある自宅で、友人Vさんと口論となり、Vさんを殴って傷害を負わせたとして、愛知県守山警察署において傷害罪で逮捕されました。
Aさんの家族は「Vさんとは家族ぐるみの付き合いです。先ほどVさん宅に謝罪に伺いましたが、Vさんから『Aさんとは長い付き合いだし、被害届を取り下げるか悩んでいるが、少し待ってほしい』と言ってくれました。でもこの先が不安でしょうがありません。」とお話しされました。
(※守秘義務の関係で一部事実と異なる表記をしています。)

【暴行罪・傷害罪の刑罰について】

①傷害罪(刑法204条)
刑罰:15年以下の懲役、50万円以下の罰金

②暴行罪(刑法208条)
刑罰:2年以下の懲役、30万円以下の罰金、拘留、又は科料

【傷害罪とは】

傷害罪は、「人を傷害した」ことで犯罪が成立します。
傷害とは、判例上「人の生理的機能に障害を与えること」とされています。
例えば、出血や骨折など怪我をさせること、病気にかからせることなどは、傷害になります。

なお、女性の毛髪を根元から切断することは「人の生理的機能に障害を与えること」とはいえないとして、暴行にとどまるという判例(大判明治45・6・20)があります。
つまりこの場合は、暴行罪が成立します。

暴行罪と傷害罪の関係は

①人に暴行を加えることによって、暴行罪が成立し、
②人を傷害する結果が生じたときには、傷害罪が成立する

となるでしょう。

【弁護活動について】

Vさんに対し、「Aさんが謝罪と弁償をしたいと言っているので、話を聞いてもらえないでしょうか。」と伝えたところ
Vさんより「私にも悪いところはありました。弁護士さんが間に入ってくださるなら安心です。」と示談交渉を受け入れてもらうことができました。
その後、Aさんが作成した謝罪文をVさんに渡し、示談をまとめ、示談金をVさんにお支払いし、Vさんより「被害弁償を受けたので、Aさんを許してほしい」旨の書類を頂くことができました。
そして、これらのことを検察庁に提出した結果、早期にAさんは釈放され、不起訴処分となりました。

【まとめ】

傷害事件や暴行事件で、刑事裁判になると懲役刑や罰金刑などの刑罰を受ける可能性があります。
傷害事件や暴行事件を起こしたら、事実を認めている場合、傷害事件や暴行事件を争う場合、どちらの場合でも、すぐに傷害事件、暴行事件、刑事事件に強い弁護士に相談することが重要です。
加害者が逮捕されている場合、被害者に対し、自ら謝罪や示談交渉をすることはできませんし
被害者が加害者からの直接の接触を、恐怖などから断ることも大変多いのです。

被害者との示談交渉は、法律の専門家である弁護士に任せることを強くお勧めします。

このコラムをご覧の方で、傷害事件、暴行事件に限らず、被害者との示談を希望されている方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、示談に関するご相談を

フリーダイヤル 0120-631-881(24時間、年中無休)

にてご予約を受け付けております。

 

【ニュース紹介】息子の急病を騙り、高齢女性から現金をだまし取った疑いで逮捕

2023-02-04

今回は、愛知県で発生した、高齢女性を狙った詐欺事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

医師や息子の関係者などになりすまし、高齢者から現金200万円をだまし取ったとして、男女2人が詐欺の疑いで逮捕されました。
詐欺の疑いで逮捕されたのは名古屋市中区の会社員(28)と、名古屋市東区のアルバイト(22)の2人です。
警察によりますと、2人は今年4月、他の者と共謀して愛西市の78歳の女性に対し病院の医師や息子の関係者になりすまして「息子さんが吐血した。救急車に乗っている」「診察代が払えず現金が至急必要」などとうその電話をかけ、現金200万円をだまし取った疑いが持たれています。
28歳会社員の被疑者は犯行当時キャバクラ店の店長で、同じ店舗でフロア店員として働いていた22歳アルバイトの被疑者を、オレオレ詐欺の現金の受け子役に、勧誘したとみられています。
警察は、2人の認否を明らかにしていませんが、同様の手口で1000万円以上をだまし取っていたとして余罪を調べています。
(https://news.yahoo.co.jp/articles/c516189123274ad8bf4586e912fe775e7e880555 11月8日 メ~テレ 「「息子さんが吐血した。救急車に乗っている」医師などになりすまし現金200万円だまし取った疑い」を一部加工 ※被疑者氏名を伏せてあります)

【想定される弁護活動】

ケースの事件においては、身体拘束の長期化が見込まれます。
複数名での犯行であること、余罪が追及されていることから、捜査による事件の解明に時間を要するからです。
ケースの事件とは別の件で、改めて逮捕される可能性も十分想定されます。

身体拘束が長期化すると、被疑者の心身に悪影響を与え、スムーズな社会復帰も困難になります。
早期に弁護士を依頼し、身柄解放活動や、余罪の嫌疑で改めて逮捕しないよう働きかけることが大切です。
身体拘束の長期化が不可避であっても、弁護人が存在することにより、被疑者の心の支えとなります。

【実刑判決を受ける可能性】

逮捕された被疑事実については、被害額は200万円となっています。
これだけでも、十分な被害弁償がなされなければ、実刑判決を受ける可能性があります。
さらに、逮捕された2人には、同様の手口で1000万円以上をだまし取っていたという余罪の嫌疑がもたれており、余罪についても起訴、有罪判決を受ければ、実刑判決を受ける可能性が非常に高くなります。

【起訴された場合の弁護活動】

犯行にあたっては従属的な立場であったなどとして執行猶予付き判決を目指す方向、なるべく短い刑期に留まるよう目指す方向など、弁護活動にはさまざまな方向性が考えられます。

まずは接見にやってきた弁護士からアドバイスを受け、今後の対策についてアドバイスを受けましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族がオレオレ詐欺の疑いで逮捕され、お悩みの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【ニュース紹介】自動車によるひき逃げ事件

2023-02-01

今回は、愛知県で起きたひき逃げ事件の報道をもとに、ひき逃げ事件の特徴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

令和4年11月、愛知県蟹江町の交差点で、軽乗用車を運転中に女性をはねたにもかかわらず、そのまま逃げたとして、51歳の女が逮捕されました。
道路交通法違反のひき逃げなどの疑いで逮捕されたのは、蟹江町の51歳女性です。
警察によりますと、女性は11月14日に蟹江町須成の交差点で、軽乗用車を運転中に道路を横断していた女性(78)をはねたにもかかわらず、そのまま逃げた疑いがもたれています。
はねられた女性は、腰の骨を折るなど全治2カ月の重傷です。
警察の調べに対し、女性は「全然記憶にありません」と容疑を否認しています。
警察は当時の詳しい状況を調べています。
(https://www.nagoyatv.com/news/?id=016532 令和4年12月14日 メ~テレ 「はねられた女性は腰の骨を折るなど全治2カ月の重傷 ひき逃げの疑いで女を逮捕 愛知」より ※被疑者氏名は加筆修正を行い伏せてあります)

【ひき逃げ事件の特徴】

人身事故を起こした場合、「過失運転致死傷罪」、「危険運転致死傷罪」などの罪に問われますが、これに加え、負傷者の救護措置や危険防止措置などを怠り現場から逃走した場合は、ひき逃げの罪にも問われる可能性が高いです。
人身事故自体が構成する犯罪に加えて、ひき逃げの罪についても有罪判決が下されると、実刑判決などの極めて重い処分となる可能性があります。

また、身体拘束が長期化する可能性が高い点についても無視することができません。
逮捕・勾留された場合は、捜査段階で最長23日間、身体拘束を受けることになります。
勾留されたまま起訴された場合は、自動的に起訴後勾留に移行し、保釈許可決定がなされなければ、やはり外に出ることができません。

逮捕・勾留は罪証隠滅、逃亡を阻止するために行われる処分ですが、ひき逃げ行為自体が逃亡を内容としていることからも(身体拘束を解除した場合、再び逃亡するおそれがあると判断されやすい)、早期の身柄解放の実現は極めて難しいといえます。

一方で、事故に気付かずに事故現場を離れた場合、事故を起こしたのに救護等をしなかったという認識がないことになり、故意がないため、犯罪は成立しません。しかし、このように否認すると、身体拘束が長期化し、取調べも過酷なものとなりがちです。

人身事故を起こし、ひき逃げなどの疑いで逮捕された場合には、速やかに弁護士の接見を受け、今後の弁護活動につきアドバイスを受けましょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を中心に扱う法律事務所です。
ご家族が人身事故を起こし、ひき逃げなどの疑いで逮捕されてしまった方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

【解決事例】不正アクセス禁止法違反事件で不起訴処分獲得

2023-01-29

不正アクセス禁止法違反事件で検挙され、不起訴処分を獲得した事例につき、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

【事例】

Aさん(20代男性)は、交際相手のVさんが浮気をしているのではないかと疑い、Vさんのメールを勝手に読むために、VさんのフリーメールパスワードをVさんに無断でフリーメールアプリに入力し、Vさんのフリーメールアカウントに不正にアクセスしたとして、愛知県港警察署に、不正アクセス禁止法違反の疑いで取り調べを受けていました。
Aさんは「私が間違っていました。今回のことは公にはしたくありません。Vさんには電話も着信拒否されていますが、何とかVさんに謝って許してもらいたいです。」と相談時にお話されました。
弁護士は、Vさん代理人弁護士と示談交渉を行い、その結果「AさんがVさんに対し深く謝罪し、示談金をお支払いし、VさんはAさんに対し、Aさんを許し刑事処分を望まない」旨の示談を締結することができました。
その後、示談が締結できた旨を検察庁に提出したところ、Aさんは不起訴処分となりました。
(※守秘義務及び個人情報保護の観点から一部、事実と異なる記載をしています。)

【不正アクセス禁止法について】

不正アクセス禁止法では、不正アクセス行為等を禁止するとともに違反行為について罰則が定められています。
禁止されている行為として
①不正アクセス行為の禁止(不正アクセス禁止法11条)
②他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止(不正アクセス禁止法4条、12条1号)
がありますので、それぞれを見ていきましょう。

【①不正アクセス行為の禁止(不正アクセス禁止法11条)】不正アクセス行為の禁止に反した場合には、3年以下の懲役又は100万円以下の罰金に処せられます。
不正アクセス行為には、以下のものがあります。

・他人の識別符号を悪用する行為(不正アクセス禁止法2条4項1号)
他人の識別符号を悪用することにより、本来自分がアクセスする権限のないコンピューターを利用する行為を禁止しています。
他人のIDやパスワードによる不正ログインが念頭に置かれています。
・コンピュータプログラムの不備を衝く行為(不正アクセス禁止法2条4項2号、3号)
アクセス制御のプログラムの弱いところや、アクセス管理者の設定上のミスなどの安全対策上の不備、いわゆるセキュリティホールを利用し、システムに不正に侵入する行為を禁止しています。

【②他人の識別符号を不正に取得する行為の禁止(不正アクセス禁止法4条、12条1号)】

不正アクセス行為に使用する目的で、アクセス制御機能に係る他人の識別符号を取得する行為が禁止されており、これに違反すると、1年以下の懲役又は50万円以下の罰金が科されます。

【弁護活動など】

サイバー犯罪においても、今回のAさんの事件のように、被害者が存在する事件も多いのです。
そのような場合には、被害者に対して謝罪や示談を締結することで、不起訴処分や刑の減軽を目指していく弁護活動を行うことも可能です。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、サイバー犯罪についての経験が豊富な弁護士によるアドバイスを受けることができます。
不正アクセス禁止法で検挙された、家族が逮捕されてしまったという方は
0120-631-881まで是非ご連絡ください。
ご家族が逮捕された事件の場合、最短当日に、弁護士が直接本人のところへ接見に行く「初回接見サービス」もご提供しています。

捜索手続の適法性が注目された事例を解説

2023-01-23

今回は、過去の判例をもとに、捜索手続の適法性が争われたケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説いたします。

【ケース】

現在、名古屋市南区のAさんの自宅において、Aさんが違法薬物であるMDMAを譲り受け、これを所持、使用した疑いで愛知県南警察署の捜索が行われています。
当日の午前8時頃に捜索差押許可状が呈示され、捜索手続が開始されましたが、同日午前11時頃、Aさんの自宅に宅配便が届きました。
荷物は小包のようです。
警察官らは「今回の捜索差押許可状の効力により小包を開封し中を調べる」として同小包を開封したところ、MDMA様の錠剤が発見されました。
後に前記錠剤はMDMAであることが判明したため、警察官らはMDMAを譲り受けた疑いでAさんを逮捕しました。
Aさんは捜索開始の後に届いた荷物が開封され、中身を調べられたことに不満を抱いており、法律上適正な捜索であったのか疑問に感じています。
(最高裁平成19年2月8日決定をもとにしたフィクションです)

【捜索差押許可状とは】

警察官などの捜査機関が被疑者または関係各所を強制的に捜索できることはよく知られていることでしょう。
この場合、関係者が拒絶したとしても、令状による捜索・差押は拒否することができません。
ただし、強制的な捜索・差押を行うためには、原則として、その処分を受ける者に対し、捜索差押許可状が呈示されなければなりません(刑事訴訟法第222条1項・第110条)。

通常、令状を呈示して捜索差押に着手した後、捜査に必要な捜索・差押を行い、捜索差押手続が終了しますが、ケースの場合、捜査官らは令状呈示後に配達された小包の捜索・差押えを行っています。
Aさんはこのような順序の手続であったことに不満、疑問を感じているようです。

【ケースのモデルになった事件についての見解】

※最高裁平成19年2月8日決定要旨
「警察官が,被告人に対する覚せい剤取締法違反被疑事件につき,捜索場所を被告人方居室等,差し押さえるべき物を覚せい剤等とする捜索差押許可状に基づき,被告人立会いの下に上記居室を捜索中,宅配便の配達員によって被告人あてに配達され,被告人が受領した荷物について,警察官において,これを開封したところ,中から覚せい剤が発見されたため,被告人を覚せい剤所持罪で現行犯逮捕し,逮捕の現場で上記覚せい剤を差し押さえたというのである。所論は,上記許可状の効力は令状呈示後に搬入された物品には及ばない旨主張するが,警察官は,このような荷物についても上記許可状に基づき捜索できるものと解するのが相当である」

前記最高裁決定には明確な理由付けがなされていませんが、前記判例によれば、ケースのような捜索・差押手続も適法とされる可能性が高いでしょう。

刑事手続の適法性が争われる、あるいは、争いうるケースは、捜索手続に関連する事件以外にも多々あります。
既存の判例のみでは説明しきれないケースもあるかもしれません。
新しい問題点が争われ、判断がなされた場合には、新規の判例となることもあります。

ただし、このようなケースに対処するためには、刑事事件に関する高度な法律的知識を要します。
捜索・差押手続の適法性に疑問を抱いた場合は、刑事事件に詳しい弁護士と相談し、今後の対策についてアドバイスを受けることをおすすめします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。
捜索・差押手続の適法性に疑問を感じ、お困りの方は、是非、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。

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