Author Archive

住居侵入で少年事件

2020-12-12

住居侵入と少年事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

愛知県一宮市在住のA君は、愛知県内の学校に通う学生です。A君が学校に通う通学路は、単身向けの住宅が立ち並び、A君は女性の衣服が干してあるマンションの一室に興味を持っていました。
ある日、興味を持っていた一室の窓が開いており、A君は興味本位で被害者Vさんの部屋に侵入しました。A君が部屋にある衣服や下着を物色していると、別の部屋にいたVさんがA君を発見し警察署に通報しました。A君はその場から逃げましたが、その後警察がA君宅を訪れ事情を聴いた後にA君を逮捕しました。A君の両親は、少年事件に強い弁護士に接見を依頼し、その後の対応も依頼しました。
(フィクションです)

~住居侵入罪とは~

住居侵入罪は刑法130条に規定されています。

刑法130条
 正当な理由がないのに,人の住居若しくは人の看守する邸宅,建造物若しくは艦船に侵入し,(略)た者は,3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

「人の」とは,自己以外の他人のという意味です。よって,行為者(Aさん)が単独で居住する住居や,他の者と共同生活を営んでいる住居は,人の住居とは言えません。次に,「住居」とは,日常生活に使用するため人が占有する場所をいい,起臥寝食に使用されていることを必要とすると解されています。「住居」である以上,居住者が常に居住していることを要しないとされており,一時旅行に出て家人不在の留守宅も「住居」です。ただし,空き家や建築中の家,オフシーズンの別荘は後記の「邸宅」あるいは「建造物」に当たります。

「邸宅」とは「住居」として使用する目的で造られた家屋で「住居」に使用されていないものをいい,空き家やオフシーズンの別荘などがこれに当たります。
「建造物」とは,一般に屋根を有し,障壁又は支柱によって支えられた土地の定着物であって,その内部に出入りできる構造を有するものとされており,官公署の庁舎,,学校,工場,倉庫,駅舎などがこれに当たります。
「建造物」については,建物の周りを囲む塀が建造物に当たるかどうかが争われた裁判例があり,裁判所は,塀が建物とその敷地を外部からの干渉を排除するという建物利用の工作物であるということを指摘して,塀が「建造物」に当たると判断しました。
「侵入」とは,住居等の平穏を害する形で立ち入ること,すなわち,住居者・看守者の意思又は推定的意思に反して立ち入ることをいいます。

以上を踏まえると,AさんがVさん宅に立ち入ったという行為は住居侵入罪に当たる可能性があります。

~住居侵入の処分~

成人の場合、住居侵入で逮捕され正式に起訴され有罪判決を受けると「3年以下の懲役又は10万円以下の罰金」が科せられることになります。
初犯の場合や反省の態度が見え、被害者と示談が成立している場合には、不起訴処分となる可能性が高くなります。
一方、少年の場合には成人の場合に考慮される要素以外の要素も考慮して家庭裁判所が処分を下すことになります。
住居侵入罪は、刑事事件の中では比較的刑事罰の軽い犯罪ですので、住居侵入のみで少年院に送致される可能性は低いと考えられます。
ただし、以前にも犯罪にあたる行為をして処分を受けている場合や家庭環境、生活環境などに問題がある場合などには処分が重くなる可能性がありますので、個別の対応は少年事件に強い弁護士に相談することをお勧めします。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は,住居侵入罪,邸宅侵入罪などをはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。お困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間,無料法律相談,初回接見サービスの受付を行っています。

傷害事件で勾留阻止

2020-12-10

傷害事件と勾留阻止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

愛知県小牧市在住のXさんは、駅付近の居酒屋で仕事帰りに会社の同僚とお酒を飲んでいました。同僚と飲むのは楽しく、Xさんは飲みすぎてしまい、歩くのもおぼつかなくなりました。途中でトイレに行こうと思ったXさんは、別の席で飲んでいたYさんにぶつかってしまいました。ところが、Xさんは酔いすぎており、Yさんにぶつかったことに気が付きませんでした。YさんがXさんを注意したところ、Xさんはかっとなって胸ぐらをつかみYさんを転倒させ、怪我をさせてしまいました。そこから、2人はけんかとなり、店員に呼ばれた警察に制止されるまでお互いに殴る蹴るといった状況が続きましたが、警察官によりXさんは逮捕されることとなりました。逮捕時の罪名は傷害罪でした。

(フィクションです。)

~傷害罪~

傷害罪は刑法204条に規定されています。

刑法204条
 人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

まず、傷害罪の規定から分かることは、傷害の対象者は「人」の身体だということです。つまり、「人」以外の動物などを傷害しても傷害罪に問われることはありません(この場合は、器物損壊罪(刑法261条)に問われることになります)。また、「傷害」の意義については諸説ありますが、判例、裁判例は、人の生理機能に障害を与えること、又は人の健康状態を不良に変更することとする生理機能障害説に立っているものと思われます。打撲、骨折、創傷が「傷害」に当たることは明らかですが、中毒症状を惹起し、めまい、嘔吐をさせる、病菌を感染させるなども「傷害」に当たるとされています。

次に、規定上は単に「人の身体を傷害した」と行為の結果しか書かれていませんが、その前提として、

1 暴行の故意+暴行行為
2 傷害の故意+傷害行為

が必要とされています。暴行とは人の身体に対する不法な有形力の行使をいい、殴る、蹴る、突く、押す、投げ飛ばすなどがその典型といえるでしょう。暴行の故意とは、要は、怪我させるつもりはなかったという場合です。この、暴行の故意で暴行行為を働き、結果、傷害を発生させた場合でも傷害罪に問われ得ることになります。他方、傷害の故意とは、傷害させるつもりだったという場合です。傷害の故意で傷害行為を働き、結果、傷害を発生させた場合は傷害罪に、傷害を発生させなかった場合は暴行罪(刑法208条)に問われ得ることになります。

最後に、暴行行為、又は傷害行為と傷害との間に因果関係があることが必要です。この因果関係の考え方についても諸説ありますが、基本的には「その行為がなかったならばその結果は発生しなかった」という関係が認められれば因果関係を認められるとされています。よって、例えば、暴行行為により被害者に骨折を負わせたとされても、暴行行為の前に、被害者が別の原因で骨折していたということが判明した場合は、「その行為がなくても結果は発生していた」といえますから因果関係は否定されることになり、傷害罪は成立しないことになります。

本件では、幸いにもVさんの一命は取り留められたようですが、仮に、その後Vさんが死亡した場合、Aさんはどんな罪に問われるのでしょうか?

刑法205条
 身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。

これは傷害致死罪と呼ばれる罪名の規定で、Vさんが死亡した場合、Aさんは傷害致死罪に問われる可能性が出てきます。有期懲役の上限は20年(刑法12条1項)ですから、傷害罪に比べると格段に刑は重くなっています。また、裁判員裁判対象事件であるため、起訴されれば一般人が裁判員としえ裁判に参加することになります。ただし、傷害致死罪の場合も、行為(暴行行為、傷害行為)と死亡との間に因果関係があることが必要です。したがって、Vさんの入院中に、医師の手術が原因でVさんが死亡したという場合は、傷害致死罪ではなく傷害罪が成立する可能性が高いでしょう。

~勾留阻止による早期釈放の可能性~

警察署などに拘束されている状態を「逮捕されている」と表現することが多いかと思いますが、この「逮捕されている」という状況は、法的に表現すると、「逮捕」と「勾留」の2種類に分けられます。厳密には、身体拘束の開始の時点から勾留決定が出るまでの約3日間が逮捕で、そこから先は勾留ということになります。

逮捕から勾留までの流れを詳しく見ると、以下のようになるのが通常です。

① 警察により逮捕され、身体が拘束される
② 警察署での弁解録取などの取り調べを受ける
③ 警察署から検察庁へ移動する
④ 検察庁で再度取り調べを受ける
⑤ 検察官から勾留請求される(ここまでで1~3日以内)
⑥ 検察庁から裁判所へ移動する
⑦ 裁判所で、裁判官による勾留質問と勾留の当否の判断がなされる
⑧ 勾留決定を受け、再度警察署に戻る

早期釈放を目指す場合、弁護士は主に⑤および⑦の段階で「勾留されないこと」を目指します。
具体的には、検察官や裁判官が勾留請求または勾留決定という判断を下す前に、当事者の状況や聞き取った事件の概要、被疑者の主張等をまとめた書面を提出しまたは、直接検察官や裁判官と面談を行うことにより、法律上、勾留が妥当でないことを主張することになります。
こうした活動が成功すれば、勾留されないこととなり、逮捕された事件であっても最大で約3日のうちに釈放されます。
逆に勾留が決定されれば、10日から数か月単位で身体拘束が継続してしまいます。

以上で見たように、勾留されるかどうかという点は、逮捕された方にとって一つの大きな分岐点です。
勾留の阻止による早期釈放の可能性を少しでも高めるなら、ぜひ弁護士に事件を依頼してください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、傷害罪をはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。傷害罪などでご家族の方が逮捕された、警察の捜査、呼び出しを受けて困っている、被害者と示談したいなどとお考えの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。

援交の公訴時効

2020-12-09

援交の公訴時効について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

名古屋市天白区に住むAさん(40代男性)は、インターネット上で知り合った複数の18歳未満の少女と実際に出会い、わいせつな行為や性交を繰り返していました。そうしたところ、Aさんは、令和元年7月18日、天白警察署の警察官から突然、自宅の捜索(ガサ)を受け、Aさんの携帯電話やパソコン等を押収されてしまいました。そして、後日、Aさんは、平成28年9月18日、名古屋市内のホテルで18歳未満の少女に淫行(性交)をした青少年健全育成条例違反の疑いで、天白警察署から呼び出しを受けました。Aさんは、取調べで余罪についても追及を受けましたが、警察官に「今回疑いをかけられている件が最後だ。」「それ以降は少女と会ってもいないし、わいせつ行為、淫行などしていない。」と言いました。こうして、Aさんは、1回目の取調べでは余罪や常習性について否認したものの、今後この態度を貫けるのかどうか不安になりました。そこで、Aさんは刑事事件に強い弁護士に無料法律相談を申込みました。対応した弁護士によると、Aさんの話だけみれば、確かに、Aさんは少女にわいせつな行為や淫行をしているものの、全て公訴時効にかかっていたとのことです。
(フィクションです)

~ はじめに ~

援助交際に伴うわいせつ行為、淫行・性交を行った際、すぐに警察に発覚することは稀です。むしろ、警察に発覚することなく数か月や数年の長い時間が経ってから、少女の保護者が警察に性被害を相談したり、少女が警察に補導される、などの経緯で警察に発覚するケースがほとんどです。
そこで、過去の援助交際のことを忘れて普段通りに過ごしていると、事例のAさんのように、ある日、突然に警察官の捜索を受けて携帯電話やパソコンなどを押収され、被疑者として捜査機関の捜査を受けるという事態も十分想定し得ます。

~ 公訴時効にかかっている事件は別 ~

このように、携帯電話やパソコンを押収され、そこに少女との援助交際をうかがわせるような記録がの残っていた場合は過去の事件であっても立件されることは十分あり得ます(事例のAさんもそうでした)。この場合、まず少女やその保護者からの被害届の提出が先行し、被害届の内容に概ね合う内容が携帯電話やパソコン等に記録されていた場合にあなたが被疑者だと疑われてしまうのです。

しかし、いくら被害届が提出されていたとしても公訴時効にかかっている事件については話は別です。
公訴時効は,一般的には単に「時効」と呼ばれています。時効が完成すれば,検察官はその事件につき公訴を提起する(起訴する,裁判にかける)ことができなくなります。時効の期間は各罪の法定刑によって定まり(刑事訴訟法250条)、時効の起算点は罪の犯罪行為(実行行為)が終了した時点とされています。

では,児童買春罪の時効は何年でしょうか?
児童買春罪の法定刑は

5年以下の懲役又は300万円以下の罰金

で、時効の期間について定めた刑事訴訟法250条2項4号によれば

長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については 5年

ですから、

児童買春罪の時効は5年

ということになります。児童買春の罪における時効の起算点は性交等が終了した時点です。よって、たとえば、Aさんが平成26年8月18日に、Vさんと児童買春の約束をし、同月25日に性交をすれば、児童買春罪の時効の起算点は平成26年8月25日であり、時効満了日は令和元年8月24日(8月25日午前0時をもって時効完成)ということになります。

同様の考え方で、青少年健全育成条例違反の「いん行及びわいせつな行為」にかかる罪の公訴時効は

3年

となります。事例のAさんは、平成28年9月18日に少女といん行したということですから、警察のガサの時点ではまだ時効は完成していなかったことなどから立件されたものと思われます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。

援助交際した後に「18歳未満だったかも?」と思ったら!?

2020-12-08

援助交際した後に「18歳未満だったかも?」と思った場合の対応について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

名古屋市守山区に住むAさんは、援助交際専用サイトで女子高校生Vさん(17歳)と知り合いました。Aさんは、Vさんが援助交際専用サイトのプロフィールで「20歳」と表記しており、実際に会った際もVさんが「20歳」、「前日は飲み会が遅くまで飲み会があって眠たい」などと話していたことから、「Vさんは18歳未満ではなく、児童買春には当たらない」と思い、Vさんに現金3万円を渡した上でVさんと名古屋市内のラブホテルで性交しました。しかし、その後、AさんはVさんの容姿やVさんと交わした会話の内容を思い出すうち、「やはりVさんが18歳未満だったのではないか」と徐々に不安になってきてしまいました。そこで、Aさんは逮捕されてしまうのか、逮捕されないためには今何をすべきかなどを尋ねるため、援助交際に詳しい弁護士に無料法律相談を申し込むこととしました。
(フィクションです。)

Vさんが18歳未満だった場合に成立し得る罪

本件で、Vさんが18歳未満だった場合に成立し得る罪は児童買春の罪です。
児童買春罪は「児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下、法律)」の4条に規定されています。

(児童買春)
第四条

児童買春をした者は、五年以下の懲役又は三百万円以下の罰金に処する。

なお、法律2条1項では「児童」を「18歳に満たない者」、法律2条2項では、「児童買春」を児童などに対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等をすること、と定義されています。

行為時に、相手が18歳未満であることの認識(故意)が必要

児童買春の罪が成立するには、行為時に、相手が18歳未満であることの認識(故意)が必要です。
もっとも、認識の程度は「18歳未満だ!」と確定的に認識している場合のみならず、「もしかしたら18歳未満かもしれない」という程度の認識(未必の故意)でも足りる(18歳未満の認識あり!)とされています。

上記の認識はあくまで「行為時」に存在していることが必要です。したがって、行為時には確信をもって「18歳未満ではない」と思いながら性交したものの、後になって「やっぱり18歳未満だったかもしれない」と思ったとしても、基本的に児童買春の罪は成立しない、ということになります

Aさんは逮捕される!?

Aさんはいつ警察に逮捕されないか不安な日々を送られていることでしょう。
しかし、児童買春の罪の時効期間(性交時から5年)が経過しない間は逮捕される可能性は多かれ少なかれ残されていると言わざるを得ません。残念なことに、ときに警察は「逮捕すれば自白するだろう」との思いから見切り発車で逮捕する、ということも少なくありません(もっとも、行為から時が経てば経つほど、事件関係者の記憶は薄れ、徐々に他の証拠も少なくなっていきます。そうすると、捜査機関側は児童買春の罪の成立を証明することが難しくなりますから、行為から時が経てば経つほど逮捕される可能性は低くなるということはできます)。中にはなかなかあなたの主張に耳を傾けようとしない警察官、検察官もいます。それだけならまだしも、虚偽の自白を迫るかのような発言、取調べをしてくる警察官、検察官がいまだにいることにも注意が必要です。逮捕されると、緊張と不安から、なかなか思い描いていたような主張ができなくなるものです。

そこで、逮捕されるかどうかは分かりませんが、万が一の場合に備えて事前の対策を取っておくことが必要です。具体的には、まずあなたの主張を固めることです。
なぜ、あなたが相手を18歳未満だと思わなかったのか、その理由付けが大切です。そして、その理由が不自然でないか不合理でないかきちんと検証しましょう。たとえば、Aさんの「Vさんが(性交前に)「前日は飲み会が遅くまで飲み会があって眠たい」と言っていたことから18歳未満だとは思わなかった」というのは不合理な理由付けではありませんから、きちんと主張していくべきでしょう。また、その他、あなたが相手を18歳未満ではないと思った裏付けとなる証拠(援助交際専用サイトのプロフィールのスクリーンショットなど)はできる限り保存しておくべきです。

最後に弁護士に相談することです。弁護士に相談すれば、あなたの今置かれた現状に応じて具体的なアドバイスを得ることができます。時間と予算が許す限り、複数の弁護士へ相談した方が様々な意見が聞けてよいかと思います。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、援助交際・児童買春の罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

強制わいせつで執行猶予獲得

2020-12-07

強制わいせつと執行猶予について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

名古屋市瑞穂区に住むAさんは、JRの電車内で、隣に座っていた女子高生Vさんに対し「大声だしたら殺す。」などと書いたスマートフォンの画面を見せつけ、Vさんの太ももや胸を直接揉んだとして瑞穂警察署に強制わいせつ罪で逮捕されました。Aさんと接見した弁護士は、Aさんが5年前に盗撮で罰金30万円の略式命令を受け、1年前にも同じ盗撮で罰金50万円の略式命令を受けていたことから、今回起訴されれば実刑になるかもしれないと思い執行猶予獲得に向け弁護活動を始めることにしました。
(この事例はフィクションです。)

~ 強制わいせつ罪 ~

まず、強制わいせつ罪ついて解説します。

強制わいせつ罪は刑法176条に規定されています。

刑法176条
13歳以上の者に対し、暴行又は脅迫を用いてわいせつな行為をした者は、6月以上10年以下の懲役に処する。13歳未満の者に対し、わいせつな行為をした者も、同様とする。 

「暴行」とは、他人の身体に対する有形力の行使をいい、脅迫とは、人を畏怖させるに足りる害悪の告知をいいます。
そして、強制わいせつ罪における暴行、脅迫の程度は、一般には、被害者の反抗を著しく困難ならしめる程度のものでなければならないとされています。
具体的には、
・殴る、蹴る、叩く、首を絞める、馬乗りになる
が暴行の典型ですが、強制わいせつ罪の場合
・被害者の背後からいきなりわいせつな行為をする
というように暴行それ事態がわいせつな行為であってもよいとされています。
また、
・「殺すぞ」「家を焼くぞ」「裸の写真ネットにばらまくぞ」
と言ったり、本件のように何らかの手段で被害者に告知する行為が脅迫の典型です。
なお、強制わいせつ罪の脅迫に当たる場合でも脅迫罪(刑法222条)は別個に成立しません。

「わいせつな行為」とは、徒に性欲を興奮又は刺激させ、かつ普通人の正常な性的羞恥心を害し、善良な性的道徳観念に反するような行為をいうと解されています。
具体的には、
・膣を触る
・陰部に手を入れる
・乳房を弄ぶ
・相手方の感情を無視した接吻
などがこれに当たるでしょう。

~ 執行猶予とは ~

執行猶予とは,その罪で有罪ではあるが,言い渡された刑(懲役刑,罰金刑)の執行を一定期間猶予する(見送る)ことをいいます。たとえば,懲役刑を受けた方であれば,刑の確定後,刑務所に入らなくていいですし,罰金刑を受けた方であれば,罰金を払う必要はありません。

執行猶予を受けるための要件は,刑法25条1項に規定されています。

刑法25条1項
次に掲げる者が3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けたときは,情状により,裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間,その刑の全部の執行を猶予することができる

1号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
2号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても,その執行を終わった日又はその執行の免除を受けた日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者

つまり,執行猶予を受けるには

1 3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けること
2 上記1号,あるいは2号に該当すること
3 (執行猶予付き判決を言い渡すのが相当と認められる)情状があること

が必要ということになります。

Aさんは盗撮という一見強制わいせつ罪とは異なる犯罪の前科を有していますが、ともに性犯罪であることに変わりはなく、性犯罪の前科を有しておりさらに性犯罪を犯したということは性犯罪の犯罪性向が進んでいることを示しており、今回起訴されれば実刑とされておもかしくはありません。

執行猶予獲得を目指す場合は刑事事件専門の弁護士としっかり打ち合わせをする必要があります。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

暴行罪で前科回避

2020-12-06

暴行罪と前科の回避について,弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部支が解説します。

Aさん(20歳)は、友人と居酒屋で酒を飲んだ後、自宅へ帰ろうと電車に乗りました。車内は非常に混雑しており、Aさんは後から無理やり乗ってきたVさんに足を踏まれました。これが原因でAさんとVさんは口論になり、結局近くの駅で降りることになりました。二人はしばらく言い争いを続けていましたが、ヒートアップしたAさんがVさんの胸倉を掴み、柱に頭を打ち付けました。その様子を駅員が目撃し、Aさんは暴行罪の疑いで北警察署にて捜査を受けることになりました。Aさんは看護師を目指していたため、前科がついたらまずいのではないかと思い、弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)

~暴行罪について~

暴行罪は、他人の身体に「暴行」を加えたものの、傷害には至らなかった場合に成立する可能性のある罪です。
一般的に「暴行」は殴る蹴るといった行為を意味するものとして用いられますが、暴行罪が成立するのはそうした場合に限りません。
ここでいう「暴行」とは、不法な有形力・物理力を行使する一切の行為とされており、一般的な暴行よりも広い概念だからです。
上記事例では、AさんがVさんの胸倉を掴んだうえ、Vさんの頭を柱に打ち付けています。
柱に頭を打ち付ける行為が「暴行」に当たると考える方は多いかと思いますが、それだけでなく胸倉を掴む行為も「暴行」に当たるのです。

暴行罪の法定刑は、①2年以下の懲役、②30万円以下の罰金、③拘留(1日以上30日未満の拘置)、④科料(1000円以上1万円以下の金銭の納付)のいずれかです。
この罰則自体は比較的軽い方ですが、傷害罪や殺人罪といった他の罪が成立するとなると話は違ってきます。
刑事事件においては、逮捕のときに言われた罪名のまま捜査が進むとは限りません。
たとえば、事件後に受けた病院での診察で異常が見つかった場合、罪名が変わる可能性は十分ありえます。
そうした可能性が否定できない点で、暴行罪とはいえ軽視すべきではないでしょう。

~前科をを回避するには?~

前科を回避するには

検察官の起訴を回避すること

が現実的な方法だと考えます。
そもそも前科は刑事裁判で有罪判決の言渡しを受け、その裁判が確定した後につくものです。
したがって、検察官の起訴を回避する、すなわち、不起訴処分を獲得することができればそもそも刑事裁判を受ける必要はなく、裁判で有罪の判決を受けるおそれもなく、前科が付くおそれもないというわけです。

不起訴処分を獲得するには、まずは被害者に精神誠意謝罪し、被害弁償、示談に向けた話し合いを進めていく必要があります。そして、被害者に被害弁償するなどして示談を成立させることができればあなたにとって有利な情状として考慮され、不起訴処分を獲得できる可能性が高くなるでしょう。
もちろん事件の当事者間でも被害弁償、示談交渉をすることはできます。
しかし、事件当事者というだけあって、感情のもつれなどから被害弁償、示談交渉がなかなかうまく進まない場合もございます。
そんなときは弁護士が力になれます。
示談交渉に関する経験、知識が豊富な弁護士であれば、適切な内容・形式で示談を成立させることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、暴行罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間体制で受け付けております。無料相談や初回接見後のご報告では、事件の見通しや、刑事手続の説明の他、弁護士費用などについてご納得いただけるまでご説明させていただきます。

住居侵入罪で勾留阻止

2020-12-05

住居侵入罪と勾留阻止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

愛知県新城市のアパートに住むAさんは、最近になって隣の部屋に女性が引っ越してきたことを知りました。隣人の女性には、恋人がいるようで夜な夜な音が聞こえてきました。Aさんは、はじめは仕方がないと思い、我慢していましたが、途中からイライラを抑えることができなくなり、ある日の晩、「ベランダに侵入し、怖がらせてやろう、そうすればしばらくは夜静かになるだろう」と考え、いつものように夜になって音がし始めてから、ベランダ伝いに、隣の女性のベランダに侵入しました。Aさんとしては、女性に見られないつもりでしたが、街灯があったこともあり、暗い室内からAさんの様子はよく見えました。女性の恋人が警察に通報し、新城警察署の警察官が捜査に訪れ、Aさんはその場で、住居侵入罪の疑いで現行犯逮捕されました。
(フィクションです。)

~ 住居侵入罪とは ~

刑法130条
 正当な理由がないのに、人の住居若しくは人の看守する邸宅、建造物若しくは艦船に侵入し、(略)た者は、3年以下の懲役又は10万円以下の罰金に処する。

「人の」とは、自己以外の他人のという意味です。よって、行為者(Aさん)が単独で居住する住居や、他の者と共同生活を営んでいる住居は、人の住居とは言えません。

次に、「住居」とは、日常生活に使用するため人が占有する場所をいい、起臥寝食に使用されていることを必要とすると解されています。「住居」である以上、居住者が常に居住していることを要しないとされており、一時旅行に出て家人不在の留守宅も「住居」です。また、ベランダも住居の一部です。ただし、空き家や建築中の家、オフシーズンの別荘は後記の「邸宅」あるいは「建造物」に当たります。

「侵入」とは、住居等の平穏を害する形で立ち入ること、すなわち、住居者・看守者の意思又は推定的意思に反して立ち入ることをいいます。

~勾留阻止に向けて~

住居侵入行為を被害者などに見つけられ、その後警察が到着し、住居侵入罪の疑いで現行犯逮捕されるというケースは少なくありません。
住居侵入罪で逮捕された場合、勾留阻止により逮捕後72時間以内の釈放を目指すことが考えられます。

勾留阻止を実現するための手段として弁護士が行う活動には、勾留請求をする検察官および勾留請求の当否を判断する裁判官との交渉が挙げられます。

弁護士が勾留前に被疑者と接見出来た場合には、被疑者の言い分はもちろん、被疑者を監督してくれる方がいる場合にはその方の誓約等をそろえ、被疑者を拘束する必要がないことを書面や口頭で検察官や裁判官に訴えていくことになります。

そのため、勾留阻止の可能性を少しでも高めるのであれば、やはり弁護士に事件を依頼するのが得策です。
また、仮に、身柄拘束が続いてしまったとしても、示談交渉などを行うことで終局処分を軽減するための活動も迅速に行うことができます。
早期釈放以外のメリットも豊富なので、一度は弁護士への依頼をご検討ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、住居侵入罪などをはじめとする刑事事件専門の法律事務所です。お困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの受付を行っています。

公務執行妨害罪で略式起訴

2020-12-04

公務執行妨害罪と略式起訴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

Aさんは、会社の飲み会に参加した帰りに,愛知県豊田市にある会社の最寄り駅で駅員と口論になりました。そうしたところ,駅員の通報で警察官が駆けつけ,Aさんは警察官から話を聞かれることになりました。話をしていたAさんは,警察官の態度が気に食わず,警察官の胸倉をつかみました。これにより,Aさんは公務執行妨害罪の疑いで現行犯逮捕されました。Aさんと接見した弁護士は,処分の見通しとして略式起訴による罰金の可能性が高いと考えました。
(フィクションです。)

~公務執行妨害罪について~

公務執行妨害罪は刑法95条に規定されています。

第九十五条 公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金に処する。

公務執行妨害罪は、職務を行っている公務員に対して暴行または脅迫を加えた場合に成立する可能性のある罪です。
多くは警察官に対するものが目につくかと思いますが,それ以外の公務員についても当然に公務執行妨害罪の成立はありえます。

「暴行」と聞くと殴る蹴るといった行為を想像されるかもしれませんが,それ以外の行為であっても公務執行妨害罪における「暴行」と捉えられることはあります。
ここでの「暴行」とは,不法な有形力・物理力の行使一切を指すと考えられており,この定義に従う限り幅広い行為が「暴行」に当たりうるからです。

今回のケースでは,Aさんが通報を受けて駆け付けた警察官の胸倉を掴んでいます。
胸倉を掴むという行為も,不法な有形力・物理力の行使として「暴行」に当たると考えられています。
そして,「暴行」を対象である警察官は,今まさに職務を行っている公務員だと言えます。
以上より,Aさんには公務執行妨害罪が成立することが見込まれます。

~ 略式起訴とは? ~

検察官が行う起訴には「正式起訴」と「略式起訴」の2種類があります。
「正式起訴」は、検察官が、裁判所に対し、皆さんもテレビドラマなどでよくみる公開の法廷で裁判(正式裁判)を開くことを求めるものに対し、「略式起訴」は、検察官が、裁判所に対し、公開の法廷ではなく書面のみでの裁判(略式裁判)を求めるものです。

憲法上、全ての国民には公開の法廷で裁判を受ける権利が認められています。ところが、略式起訴は、いわばその手続きを省略する手続きですから、検察官が略式起訴するには、被疑者からの同意を得る必要があります。
また、仮に略式起訴され、裁判官により略式命令を発せられたとしても、その告知を受けた日から14日間以内は正式裁判の申し立てをすることができます

逮捕から略式起訴、略式裁判までの流れは以下のとおりです。

逮捕→勾留→捜査機関(警察、検察)による捜査→検察官から略式起訴、裁判に関する説明を受け、同意を求められる(勾留期間満了の日のおおよそ2日前)→略式起訴

略式裁判は、公開の法廷に出頭する必要がなく,裁判官が書面だけで審理を行う裁判のことをいいます。
略式裁判は、懲役刑を受けるおそれがない(略式命令では100万円以下の罰金又は科料の刑の命令しか出せない)、公開の法廷に出廷する必要がない、などのメリットがあります。
他にも、略式裁判を受けるメリットとしては、略式命令が出た時点で釈放されるという点も挙げられます。つまり、例えば、勾留中の場合、勾留期間9日目で検察官により略式起訴されたとしましょう。その場合、通常、その日に裁判官による略式裁判が行われ(先ほども申しましたように裁判への出廷の必要はない)、略式命令をすることができないこと、略式命令をすることが相当でないこと以外は、その日に略式命令が出されます。略式命令が出されると勾留状の効力が失効するとの規定があります(刑事訴訟法345条)から、その時点で釈放されるのです。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお悩みの方は,まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが、24時間体制で、無料法律相談,初回接見サービスを受け付けております。

監禁罪で執行猶予

2020-12-03

監禁罪と執行猶予について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

Aさん夫婦は愛知県瀨戸市に暮らしており、今年で30歳になる息子がいました。息子は、統合失調症を患っており、ときどき大声を上げ暴れることがあり、Xさん夫婦も手を挙げられ、怪我をすることがありました。ある日、夫婦警察から連絡があり、息子が暴れ、喧嘩をしているとのことで、警察署に息子を迎えに行ったことがありました。Aさん夫婦は、「今後も息子が外出中に暴れ、人様を傷つけてしまったら大変だ」と考え、息子を自宅の部屋に隔離し、部屋の外にカギを付け、息子の行動を管理するようにしました。息子はしばらくは、落ち着いて生活していましたが、1週間が経過したころ、息子が部屋の中で大声を出し暴れまわりました。その声を聞いた近所の人が警察に通報し、千葉県警千葉北警察署の警察官がやってきました。
警察官は、様子を見せてほしいと部屋の中に入り、息子の部屋の鍵を確認しました。そこで、Aさん夫婦は、監禁罪の疑いで警察から捜査を受けることになりました。
(フィクションです。)

~監禁罪~

監禁罪は刑法220条に規定されています。

刑法第二百二十条
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、三月以上七年以下の懲役に処する。

監禁罪とは、正当な理由なくして人の場所的移動の自由を奪う犯罪です。
監禁罪における「監禁」とは、一定の場所から脱出できないようにし、場所的移動の自由を不可能または困難にする行為です。
たとえば、部屋に鍵をかけて出られなくするなどが典型例ですが、車に乗せたうえで、本人が「降りたい」という意思を明確にしているにもかかわらず、降ろさない場合にも成立します。

ちなみに、監禁罪においては、「監禁」をどう定義付けするかという点で法律の解釈上の争いが存在します。
そもそも、監禁罪は、「人が移動することの自由」を保護するための法律であり、「人が移動することの自由」をどう考えるかという点で、大きく分けて2つの解釈が存在します。一つ目が、「可能的自由説」で、もう一つが「現実的自由説」といいます。前者は、移動の自由を最大限保護しようとするもので、もし人が移動したいと思った時その状況が阻止されていればそれで犯罪の成立を認めます。
他方で、後者の場合、実際に人が移動したいと思った時にその状況が阻止されていた時に限り犯罪の成立を認めます。
具体的に問題になる場面としては、たとえば、「人が寝ている最中に部屋の外から鍵をかけた場合に犯罪が成立するかどうか」といったシーンが想定されます。前者であれば寝ていたとしても、「起きて移動したいと思う可能性がある」ので、この場合にも犯罪は成立します。
他方、後者の場合、「実際は寝ていて移動したいと思わなかった」以上、犯罪は成立しません。

~執行猶予とは~

刑の執行猶予とは、有罪判決をして刑を言い渡すに当たって、情状により、その執行を一定期間猶予し、その期間を無事経過したときは刑の言渡しを失効させる制度のことをいいます。刑の執行猶予には、大きく分けて「刑の全部の執行猶予の制度」と、「刑の一部の執行猶予の制度」の2種類があり、前者はさらに、「最初の執行猶予の制度」と「再度の執行猶予の制度」の2種類に分けられます。

最初の執行猶予(付き判決)を受けるための要件は、刑法25条1項に規定されています。

刑法25条1項
次に掲げる者が3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間、その刑の全部の執行を猶予することができる

1号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
2号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を受けた日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者

つまり、最初の執行猶予(付き判決)を受けるには

1 3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けること
2 上記1号、あるいは2号に該当すること
3 (執行猶予付き判決を言い渡すのが相当と認められる)情状があること

が必要ということになります。

上記1について、監禁罪の法定刑は「3月以上7年以下の懲役」ですから、情状によっては「3年以下の懲役」の判決を受ける可能性はあります。
次に、上記2については、まずは
・なんら前科のない人
・前科があっても罰金刑(実刑、執行猶予付きを含む)以下の前科を有する人
は含まれる、と考えてよいです。
Aさん夫婦が前科を有しなければ上記2の条件も満たします。
最後に、上記3について、情状は、、犯罪そのものに関する情状(犯情)とその他の一般情状に区別されます。
犯情とは、犯行動機・態様、被害結果などの要素があり、犯行た後ではいかんともしがたい事実です。
他方、一般情状については、犯行後でも、いくらでも有利に動かすことができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、窃盗罪をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に取り扱う法律事務所です。刑事事件での執行猶予獲得をご検討中の方は弊所までお気軽にご相談ください。

万引きと弁護活動

2020-12-02

万引きと弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。

Aさんは名古屋市天白区にあるコンビニでお酒など計2000円分の商品を万引きしました。不審な動きを見せるAさんに店員が声をかけたことで事件が発覚し、Aさんは警察に通報されてしまいました。この際、Aさんは逃走を試みたことを理由に天白警察署に逮捕され、取調べを受けることになりました。
(フィクションです)

~万引き~

万引きは警察による認知件数が多い犯罪で、1度の万引きでの被害額も少額である場合が多いことから他の犯罪より心理的抵抗も少なく行われやすいのが特徴です。

行われやすいといっても万引きが犯罪であることには変わりありません。

刑法第235条
他人の財物を窃取した者は、窃盗の罪とし、10年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。

万引きはこの窃盗罪に当たります。

万引きで検挙されたからといって、毎回逮捕されることはありませんが、被疑者の前科前歴などによっては逮捕されることもあります。

逮捕された場合、警察署などの留置場に身柄を置かれます。
このとき、基本的には家族などと面会することはできないでしょう。

さらに検察官が勾留請求を行い勾留状が裁判所から発付されれば最大で10日間、勾留延長が認められれば最大20日間、留置場に勾留されます。
他方で、万引きの場合、たとえ逮捕されても勾留前に釈放される場合が多いです。

送検された場合、起訴されてししまうと、ほとんどのケースで有罪判決となってしまうので不起訴処分や執行猶予の獲得を目指していくことになります。

たかが万引きであってもされど万引きです。
ちょっとした出来心からでも自身の将来に重大な影響を及ぼす結果になりかねませんので、もし万引き・窃盗の被疑者となってしまった場合はお早めに刑事事件に強い弁護士に相談あるいは事件を依頼することをおすすめします。

~弁護活動~

万引きで逮捕された被疑者から事件を依頼された弁護士はどのような活動を行うのでしょうか。

逮捕やそれに続く勾留の条件は、被疑者が住所不定であったり、証拠の隠滅や逃走を図るおそれがある場合となっています。
弁護士はこれらのおそれがない証拠を示し主張することで、勾留状請求や勾留決定の阻止を狙います。
また取調べを受ける被疑者に黙秘権等の法的なアドバイスなどを行うことによって被疑者に不当に不利益となる調書の作成を防ぎます。

万引きは窃盗症という精神障害からなされる場合もあります。
この場合は治療や改善に向けた計画を考え検察や裁判所に示すことによって不起訴や執行猶予の獲得を目指します。

被害が少額であったり、たった一回の万引きでも、犯罪は犯罪です。
逮捕や勾留、起訴、有罪判決の言い渡しと事態が悪化する前に、弁護士に事件を依頼することで不当な不利益を被ることを回避できる可能性を高めることができます。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、万引きをはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは、0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。

« Older Entries Newer Entries »

keyboard_arrow_up

0120631881 問い合わせバナー LINE予約はこちら