名古屋市西区の刑事事件なら

2019-09-20

名古屋市西区の刑事事件なら

~ケース~

名古屋市西区の大学生であるAさんは友人ら数人と旅行に出かけた。
その際,ホテル内においてVさんが入浴中にVさんのスマートフォンのロックを外し,Bとともに保存されていた画像や動画などを勝手に見ていた。
その際,Vさんの彼女との性交を撮影した画像および動画を見つけた。
Aさんはいたずら心でVさんのスマートフォンに保存されていた動画を「AirDrop」で共有し,自分のスマートフォンに保存した。
Aさんは自分のスマートフォンだけに保存するつもりであったが,「AirDrop」の仕様上,ホテルの利用客および周辺の人のスマートフォンにも当該動画データが拡散された。
それを知り激怒したVさんが愛知県警察西警察署に被害届を出しAさんとBさんは愛知県警察西警察署で事情を聞かれることになった。
(週刊文春9月19日のニュース記事を基にしたフィクションです)

~成立しうる犯罪~

今回のケースで成立しうる犯罪について考えてみましょう。
まずVさんの彼女が18歳未満すなわち児童であった場合,彼女との性交風景は児童ポルノとなります。
そのため,交際相手であっても撮影・保存することは児童ポルノ製造罪および児童ポルノ単純所持罪となってしまいます。

ではAさんおよびBさんにはどのような犯罪が成立するのでしょうか。
まず,罪となるべき事実は,Vさんのスマートフォン内の動画を拡散させた行為がメインとなります。
Vさんの彼女が児童であった場合,児童ポルノを拡散させたことになってしまいます。
その為,Aさんらは児童ポルノ公然陳列罪・提供罪,また自身も保存した場合には児童ポルノ単純所持罪が成立しえます。
児童でない場合には児童ポルノではなくわいせつ電磁的記録となり,わいせつ電磁的記録記録媒体公然陳列罪・頒布罪となりえます。
また,Vさんと彼女の性交動画はプライベートなもの,すなわち私事性的画像記録といえますのでこれらを不特定または多数の者に拡散させたことになりますので私事性的画像記録物の公表罪(いわゆるリベンジポルノ公表罪)となりえます。
なお,リベンジポルノという通称ですが復讐目的に限定されず,第三者が撮影対象者を特定できる方法で私事性的画像記録物を不特定若しくは多数の者に提供(拡散)した場合に罰せられます。
また,一般に,プライベートにおける性交画像などは公表さえると人の社会的評価を下げうるものと考えられます。
そのため,名誉毀損罪のいう「事実」に該当し,それらを公表することは名誉を傷つけたこととなり,名誉毀損罪が成立することも考えられます。
なお,名誉毀損罪とリベンジポルノ公表罪は親告罪となっていますので被害者の告訴がない場合には公訴を提起されません。
この場合にはVさんの彼女が名誉毀損罪等の被害者となります。

~弁護活動~

弁護士として弁護活動を依頼された場合,まずは事件の正確な事情を把握することが重要です。
上記のように拡散された画像に写っているのが児童であるかどうかによって成立する犯罪が異なります。
ただしどちらの場合であっても少なくとも実質的な被害者を受けたVさんの彼女に対する被害弁償といった示談をすることが重要です。
刑事事件を起こしてしまった場合にはよほど軽微な事件であるか,被害者が不明といった特殊な事情がない限り検察官は事件を起訴するのが前提となっています。
しかし,被害者と示談が成立している場合に,あえて国家が刑罰を科す必要がないと判断されれば起訴猶予の不起訴処分となる場合も多いです。
また,親告罪であれば示談の際に告訴の取下げもしくは告訴をしないことを約束してもらうことでそもそも検察官が起訴できないことになります。
示談が成立した場合に問題となるのは,児童ポルノもしくはわいせつ電磁記録記録媒体の公然陳列・提供(頒布)となります。
これらの罪の保護法益は被害者のみでなく善良な風俗,児童一般となりますので示談が成立している場合でも起訴猶予とならない場合もあります。
ただ,今回のようなケースであれば被害者の方と示談が成立している場合には起訴猶予となる可能性も高いでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所刑事事件専門の法律事務所です。
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