窃盗罪で執行猶予を目指すなら

2019-06-29

窃盗罪で執行猶予を目指すなら

~ケース~

弥富市在住のAさんは、弥富市内にある宝石店から、指輪やネックレス等の貴金属約300万円相当を窃取した。
愛知県警察蟹江警察署の警察官が捜査をした結果、Aさんが捜査線上に浮上したため、後日Aさんを窃盗罪の容疑で逮捕した。
後日、Aさんが起訴されたという知らせを受けたAさんの両親は、このままではAさんが実刑を受けてしまうのではないかととても不安になった。
そこで、Aさんの両親は何とか執行猶予にしてほしいとの思いから、刑事事件に強いと噂で聞いた弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所に初回接見を依頼した。
(事実を基にしたフィクションです)

~執行猶予付判決のメリット~

執行猶予とは、刑事裁判の被告人に対する判決において、一定の期間中に、他の刑事事件を起こさないことを条件として、判決の執行を猶予する制度のことをいいます。
起訴されて公判が開かれたとしても、執行猶予付の判決を獲得することが出来れば,すぐに刑務所に行ったり,罰金を支払ったりする必要はなくなります。
そして,執行猶予期間中に刑事事件を起こして有罪判決を受けることが無ければ,刑の執行を受けることはありません。

実刑とは違い日常生活を送りながら更生を図ることが出来ますので、執行猶予付の判決を獲得できるかどうかは,被告人にとってとても重要です。

~執行猶予が付くための条件~

執行猶予制度が適用出来るかどうかについては条件があり、それは刑法第25条に規定されています。

1.次に掲げる者が三年以下の懲役若しくは禁錮又は五十万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から一年以上五年以下の期間、その執行を猶予することができる。 1.前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
2.前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を得た日から五年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者

2.前に禁錮以上の刑に処せられたことがあってもその執行を猶予された者が一年以下の懲役又は禁錮の言渡しを受け、情状に特に酌量すべきものがあるときも、前項と同様とする。ただし、次条第一項の規定により保護観察に付せられ、その期間内に更に罪を犯した者については、この限りでない。

したがって、法定刑の短期が懲役3年を超えて定められていて、かつ特に減刑理由もないという犯罪の場合には、そもそも執行猶予が付くということがありません。
また、執行猶予の条件を満たしていても、執行猶予を付けるかどうかを決めるのは裁判官になりますので、公判においていかに効果的に執行猶予が相当な事件であるかを主張できるかが大切になります。

~執行猶予を求める弁護活動~

執行猶予を獲得するためには、大別すると「犯罪に関すること」と「情状に関すること」の2点を裁判で主張・立証していく必要があります。

「犯罪に関すること」とは、
・犯行が悪質なものではない
・突発的な犯行であり,計画性がないこと
・被害が軽微であること
・共犯者がいる場合,共犯者に逆らえない立場であったなど被告人の立場が従属的であること
・組織的な犯行でないこと
奈どです。

 また,「情状に関すること」とは、
・被害者との示談が成立している、被害者が被告人を許すという意思を表明している
・被害者に謝罪をしており,反省している
・被告人に更生の意志があり,具体的な再発防止策がある
・実刑判決が出されては家族などの周囲の人々に重大な悪影響がある
・前科・前歴がない
・常習性や再犯可能性がない
などです。

上記のケースでは、被害額は300万円であるため,「被害が軽微である」とは言えません。
ただし,Aさんと宝石店の店主との間で示談が成立し,Aさんが反省しているという事情がある場合には,執行猶予が獲得できる可能性もあります。

窃盗罪で起訴されてお困りの方、執行猶予付判決を獲得したいとお考えの方は,刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所弁護士にご相談ください。