覚せい剤取締法違反で即決裁判なら
~ケース~
長久手市在住のAさんは、野外ライブ会場のはずれで覚せい剤少量を吸引していたところを警備員に発見・通報された。
通報により駆け付けた愛知県警察愛知警察署の警察官による所持品検査の結果、少量の覚せい剤を所持していたことが発覚し、覚せい剤取締法違反の疑いで愛知県警察愛知警察署に連行後、逮捕された。
愛知県警察愛知警察署における取調べでは、Aさんには前科前歴はなく、今回の事件が初犯であり、たまたま好奇心で覚せい剤を吸ってしまったことを素直に認め、反省している様子も伺えた。
Aさんが逮捕されたことを知ったAさんの両親は、刑事事件に強い弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士に初回接見を依頼した。
(事実を基にしたフィクションです)
~覚せい剤取締法違反~
禁止薬物の中でも、覚せい剤は依存性が強く、使用を続けると幻覚や妄想が現れたり、錯乱状態になったりする危険性があるとされています。
その危険性ゆえに、覚せい剤取締法では、覚せい剤の輸出入・所持・使用等の行為が禁止され、それぞれに厳しい罰則が設けられています。
例えば、上記のケースのAさんのような覚せい剤使用の場合、10年以下の懲役が法定刑として定められています。
そして、覚せい剤取締法違反の場合、再犯可能性が高い、罪証隠滅の恐れがあると判断され、逮捕後勾留されるケースが多く、公判が開かれ判決が確定するまでは数か月、場合によっては1年以上かかかることもあります。
~即決裁判手続~
ただし、上記のケースにおいて、Aさんは初犯で、かつ罪を認めて反省の態度を示しています。
このようなケースの場合、即決裁判手続きを求める弁護活動が考えられます。
即決裁判手続とは,比較的軽い事件であって,事案が明白かつ軽微である場合において,被疑者の同意と検察官の申し立て,冒頭手続における被告人の有罪の陳述を条件に,裁判所が即日判決を下す裁判手続をいいます。(刑事訴訟法第350条の2)
比較的軽い事件とは,死刑または無期もしくは短期1年以上の懲役もしくは禁錮にあたる事件ではないことをいいます。
そのため、即決裁判の場合、被告人の刑事手続き上の負担を大きく軽減することが出来ます。
即決裁判手続を利用しようとするとき,被告人は,即決裁判手続に関する同意の他に,冒頭手続で有罪の陳述をしなければなりません。
即決裁判手続の場合,出頭を要しない事件であっても,被告人は出頭を義務付けられるほか,証拠調べの手続も簡略になされることになります。
また、検察官は,即決裁判手続を申し立てるにあたり,事前に被疑者と弁護人の同意を得なければなりませんし,即決裁判手続は,弁護人が居なければ開廷できません。
そのため,被疑者は即決裁判に同意するのかしないのかを判断するに当たり、弁護士にアドバイスを受けることが大切です。
また、即決裁判の場合、執行猶予判決が前提となるので、刑期や執行猶予期間を短くしたり、また保護観察がつかないようにするなどの弁護活動も重要となります。
実務上,薬物事件の初犯の場合や入管法違反事件,軽微な窃盗事件などの場合に,即決裁判手続がとられることが多いです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士は刑事事件に強く、覚せい剤取締法違反事件や即決裁判に関する相談も多数承っております。
覚せい剤取締法違反に問われてお困りの方、即決裁判で負担を減らしたいとお考えの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所の弁護士にご相談ください。