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覚せい剤(薬物)事件の特徴
覚せい剤(薬物)事件の特徴について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県小牧市に住むAさん(23歳)は、覚せい剤の常習使用者であるBさんに「シャブ持っていないか。」「打ち方分からないから打ってくれないか。」などと頼み、Bさんに覚せい剤入り水溶液の注射器を右腕に打ってもらいました。後日、Aさんは路上を歩いていると、Aさんの行動に不審を感じた愛知県小牧警察署の警察官から職務質問を受けました。そして、Aさんは尿の任意提出を求められ、これに応じたところ、尿から陽性反応が出たことからAさんは覚せい剤取締法違反(使用罪)の件で緊急逮捕されました。
(フィクションです。)
~覚せい剤は違法!~
覚せい剤や麻薬等は、それを乱用する人間の精神や身体をボロボロにし、人間としての生活を営むことをできなくするだけでなく、場合によっては死亡することもあります。
また、薬物の乱用による幻覚・妄想が、殺人、放火等の凶悪な犯罪や交通事故を引き起こします。また、覚せい剤は暴力団組織などの犯罪組織の活動資金のネタとしても使われており、その活動資金を基に新たな犯罪、新たな被害者を生み出しかねません。
このように、覚せい剤は、乱用者本人のみならず、周囲の人、さらには社会全体に対しても、取り返しのつかない被害を及ぼしかねないものです。
こうしたことから、覚せい剤、麻薬等の使用、所持等は法律により厳しく禁止されています。
~覚せい剤取締法の法定刑~
覚せい剤取締法で規定されている法定刑は以下のとおりです。
【覚せい剤の場合】
□輸入・輸出・製造
・単純(営利目的以外)→1年以上の有期懲役
・営利目的 →無期若しくは3年以上の懲役または情状により1000万円以下の罰金併科
□所持・譲渡・譲受
・単純(営利目的以外)→10年以下の懲役
・営利目的 →1年以上の有期懲役又は情状により500万円以下の罰金併科
□施用・使用
・単純(営利目的以外)→10年以下の懲役
・営利目的 →1年以上の有期懲役又は情状により500万年以下の罰金併科
【覚せい剤原料】
□輸入・輸出・製造
単純(営利目的以外)→10年以下の有期懲役
営利目的 →1年以上の有期懲役又は情状により500万年以下の罰金併科
□所持・譲渡・譲受
単純(営利目的以外)→7年以下の懲役
営利目的 →10年以下の懲役又は情状により300万円以下の罰金併科
□施用・使用
単純(営利目的以外)→7年以下の懲役
営利目的 →10年以下の懲役又は情状により300万円以下の罰金併科
~薬物事件の特徴~
覚せい剤事件をはじめとする薬物事件の場合、高い確率で逮捕・勾留されます。
薬物事件の場合、覚せい剤の入手(輸入等)→売却→譲り受け(譲り渡し)→使用という一連の流れを踏み、その過程には多くの関係者が関与しています。にもかかわらず、その関与者全員が検挙されることは稀です。したがって、たとえ特定の犯人を検挙できたとしても、他の未検挙者と通謀するなどして罪証隠滅行為をすると疑われてしまう可能性が高いのです。
そのため、薬物事件では、勾留によっては罪証隠滅行為を防止できないとして接見禁止決定を出されることが多いと思われます。接見禁止決定とは、弁護人あるいは弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁止する決定を言います。
一度薬物に手を染めてしまった場合、その状態から脱却することは容易ではありません。
ご家族のサポートがあっても難しいでしょう。
ですから、ご家族以外の専門家の助言、サポートを受け、適切な治療を受けることが必要です。
弁護士はそのためのお手伝いをさせていただきます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、薬物事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談、初回接見サービスを24時間受け付けております。
強要罪で逮捕
強要罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県津島市の会社に勤めるAさんは、会社に勤務して間もないVさんの会社での勤務態度に腹を立て、Vさんの胸ぐらをつかみながら「お前はいつになったら仕事に慣れるんだ!ここ何日間、会社に迷惑をかけたので、みんなの前で土下座しろ!」と言って土下座させました。しかし、会社の同僚がAさんとVさんの仲裁に入りましたので事態は収まりました。ところが、後日、Vさんが愛知県津島警察署に被害届を提出したことから、Aさんは津島警察署で強要罪の被疑者として事情を聴かれることになりました。
(フィクションです)
~強要罪~
強要罪は刑法223条に規定されています。
刑法223条
1 生命、身体、自由、名誉若しくは財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、又は暴行を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害し た者は、三年以下の懲役に処する。
2 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して脅迫し、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した者も、前項と同 様とする。
3 前二項の罪の未遂は、罰する。
強要罪は、「脅迫」(生命、身体等に対して害を加える旨の告知)又は「暴行」を用いて、人に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害した場合に成立する犯罪です。法定刑は「3年以下の懲役」と選択刑として罰金刑がありません。起訴され、刑事裁判で有罪の判決を受ければ懲役刑に処せられます。
~脅迫罪~
脅迫罪は刑法222条に規定されています。
1項 生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者は、2年以下の懲役又は30万円以下の罰金に処する。
2項 親族の生命、身体、自由、名誉又は財産に対し害を加える旨を告知して人を脅迫した者も、前項と同様とする。
害悪の告知は、一般に人を畏怖させるに足りる程度のものでなければならないとされています。
人を畏怖させるに足りるものであったか否かは、告知に至るまでの経緯、告知した人(年齢、性別など)、告知内容、告知された相手(年齢、性別など)などの状況から判断されます。したがって、同じ内容でも人、相手などによっては「害悪の告知」と認められることもあれば、認められないこともあります。
過去の判例(昭和35年3月18日)では、「出火御見舞申上げます、火の用心に御注意」が害悪の告知と認定されましたが、これは暴力団組員から同じ暴力組員への脅迫行為に関する事例判断です。
~脅迫罪と強要罪の違い~
脅迫罪と強要罪は大きく、以下の違いがあります。
=犯罪の性質、要件の違い=
以上からもお分かりいただけますように、脅迫罪は「害悪の告知」をしただけで成立する罪、強要罪は「害悪の告知」+「人に義務のないことを行わせること」あるいは「権利の行使を妨害したこと」が必要です。また、脅迫罪の「害悪の告知」は、それによって相手方が畏怖したかどうかは問わないとされているのに対し、強要罪の「害悪の告知」は、結果として相手方に義務のないことを行わせ、又は権利の行使を妨害するに足りる程度のものである必要があります。
=法定刑の違い=
脅迫罪は2年以下の懲役又は30万円以下の罰金で、強要罪は3年以下の懲役です。両者を比べてみるとよく分かりますが、強要罪には罰金刑がありません。つまり、強要罪で起訴されると必ず正式裁判を受ける必要が出てきます。裁判所は、土日は開廷してくれませんから、会社員の方であれば休暇を取る必要があります。また、慣れない法廷という場は極度に緊張するものです。判決が出るまでは「刑務所に行かなければならないだろうか」などと不安が続きます。対して、脅迫罪は選択刑として罰金刑がありますから、そのような不安や緊張に悩まされなくて済む場合もあります。
~示談交渉は弁護士に依頼~
ところで、強要罪で懲役刑を受けることや、前科が付くことを回避したいならば、起訴前に被害者と示談を成立させることが賢明です。
しかし、本件のような強要事案の場合、当事者間で示談交渉しようとすると、被害者の処罰感情は強く、示談交渉のテーブルにすらついていただけない場合もございます。したがって、当事者間で示談交渉するのはお勧めできません。
そこで、弁護士が当事者の間に入って示談交渉する必要が出てきます。
示談交渉では、示談金額のみならず、加害者の謝罪や反省の気持ち、今後の再犯防止に向けた対策等を被害者にお伝えすることも可能です。
本件では、Aさんが他部署に異動するということも、場合によっては必要となってくるかもしれません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、強要罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。強要罪については特に、検察官が起訴する前に被害者と示談を成立させ、不起訴処分を獲得することが重要です。お困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881で、無料相談、初回接見サービスをお申し付けください。
傷害罪で早期釈放のためには?
傷害罪と早期釈放について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
名古屋市名東区に住むAさんは、同区内の居酒屋で学生時代の友人と酒を飲みました。その際、Aさんはついつい飲みすぎてしまい、同じ店で酒を飲んでいたVさんと些細な理由で口論になりました。怒りが収まらなかったAさんは、いきなりVさんの顔面を右拳で1回殴り、さらにもう1回Vさんを殴ろうとしたところで近くにいた友人に慌てて制止されました。Aさんはなお興奮が収まらず、居酒屋の店員の通報で駆けつけた愛知県名東警察署の警察官により、暴行罪で逮捕されました。そして、後日、Vさんから愛知県名東警察署に「加療約1週間を要する傷害」との診断書が提出されたことから、Aさんに対する容疑は暴行罪から傷害罪に切り替えられました。Aさんと接見した弁護士は、Aさんの早期釈放を目指すことにしました。
(フィクションです。)
~傷害罪~
傷害罪は刑法204条に規定されています。
刑法204条
人の身体を傷害した者は、十五年以下の懲役又は五十万円以下の罰金に処する。
「傷害」の意義については諸説ありますが、判例、裁判例は、人の生理機能に障害を与えること、又は人の健康状態を不良に変更することとする生理機能障害説に立っているものと思われます。
・打撲
・骨折
・創傷
などが「傷害」に当たります。
次に、規定上は単に「人の身体を傷害した」と行為の結果しか書かれていませんが、その前提として、
1 暴行の故意+暴行行為
2 傷害の故意+傷害行為
が必要とされています。
「暴行」とは人の身体に対する不法な有形力の行使をいい
・殴る
・蹴る
・突く
・押す
・投げ飛ばす
などがその典型といえるでしょう。
「暴行の故意」とは、要は、怪我させるつもりはなかったという場合です。この、暴行の故意で暴行行為を働き、結果、傷害を発生させた場合でも傷害罪に問われます。
他方、「傷害の故意」とは、傷害させるつもりだったという場合です。傷害の故意で傷害行為を働き、結果、傷害を発生させた場合は傷害罪に、傷害を発生させなかった場合は暴行罪(刑法208条)に問われます。
最後に、暴行行為、又は傷害行為と傷害との間に因果関係があることが必要です。この因果関係の考え方についても諸説ありますが、基本的には「その行為がなかったならばその結果は発生しなかった」という関係が認められれば因果関係を認められるとされています。よって、暴行、傷害を加え怪我を負わせたとしても、その暴行、傷害と怪我との間に因果関係が認められない場合は傷害罪ではなく暴行罪が成立します。
~早期釈放されたい~
早期釈放を目指したいAさんですが、早期釈放してもらうことはできるのでしょうか。
まずは逮捕後の手続について確認しておきましょう。
逮捕されると警察署の留置場に収容され、警察官の弁解録取(取調べみたいなもの)を受けます。
そして、釈放されない場合は、逮捕から48時間以内に事件と身柄が検察庁に送られ、今度は検察官の弁解録取を受けます。
その結果、検察官が勾留の理由や必要性があると判断した場合、事件と身柄を受け取ってから24時間以内に、裁判官に対して勾留請求を行います。他方で、検察官が勾留の理由や必要性がないと判断した場合は勾留請求される前に釈放されます。
検察官による勾留請求を裁判官が許可すれば10日間の身柄拘束、つまり勾留が決定します。さらに、この勾留期間は最大10日間、延長されることもあります。
そこで、早期釈放を目指したいAさんとしては検察官の勾留請求や裁判官の勾留決定を防ぐ必要があるわけです。
これを防ぐことができれば釈放され、その後は必要に応じて自宅から警察署や検察庁に取調べを受けに行ったり、裁判所に裁判を受けに行ったりすることになります。
~勾留を防ぐには~
勾留を防ぐには、逃亡や証拠隠滅のおそれがないことを検察官や裁判官にアピールしていくことが必要です。
具体的には、被害者に謝罪・賠償して示談を締結する、少なくとも示談に向けて誠実に対応する動きを見せる、反省態度を示す、家族名義の上申書を提出して家族の監督が見込めることを示す、といった対応が重要となってきます。
これらの対応をすれば、比較的軽い事件では勾留されずに釈放されることも十分考えられます。
ぜひ一度弁護士にご相談いただければと思います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、傷害罪をはじめとする刑事事件・少年事件を専門とする法律事務所です。ご家族が刑事事件で逮捕されお困りの方は、0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスを受け付けております。
傷害事件の勾留阻止
勾留阻止について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
名古屋市西区に在住するAさんは、同棲中のVさんから別れ話を切り出されたことで、カッとなり、Vの顔面を複数回殴りました。その後、Aさんのことが怖くなったVさんが警察に通報したことで事件が発覚し、Aさんは傷害罪の容疑で警視庁赤坂警察署に逮捕され、勾留されてしまいました。Aさんと接見した弁護士は勾留延長阻止に向けて弁護活動を始めましあ。
(フィクションです。)
~勾留阻止~
上記事例では、AはVの顔面を殴打しており、それによってVは全治3週間の傷害を負っていることから、Aには傷害罪(刑法204条)が成立するといえます。
上記の様ないわゆる暴力行為によって逮捕された場合、勾留されてしまうおそれがあります。
勾留とは、逮捕に引き続いて行われる身柄拘束のことをいい、勾留は、検察官の勾留請求に対して裁判官が勾留決定をすることによって開始されます。
勾留決定がなされると、10日間にわたり、留置所において身柄を拘束されることになり、勾留中は検察官から取調べを受けたり、現場検証がなされたりします。
勾留が10日目を迎えた場合、検察官には、大きく分けて、被疑者を釈放するか、勾留延長を請求するかという2つの選択肢があります。
まず、検察官がこれ以上勾留の必要性がないと判断した場合には、被疑者を釈放します。
この時点で、不起訴といった刑事処分を受ける場合もあります。
他方で、検察官がさらに身柄拘束を行って捜査を継続する必要があると思料した場合には、勾留延長を請求します。
勾留延長の期間は最大で10日間で、最終的には請求を受けた裁判官が決定します。
こ勾留延長によって、逮捕から起算すると最大で23日間もの間、身柄拘束がなされてしまうことになります。
以上のような勾留及び勾留延長に対して、弁護士としては、被疑者が少しでも早期に釈放されるよう働きかける活動を行うことになります。
勾留がなされる前の段階において、弁護士として行うことができる活動としては、まず選任後すぐに被疑者と面会を行い、事件の詳細を聞いて今後の見通しを被疑者に伝えるという初回接見という活動が挙げられます。
この活動によって、逮捕されてしまった被疑者の心理的負担を軽減し、黙秘権や調書訂正申立権、署名拒否権といった権利があることを伝えることが可能となります。
また、弁護士の主な活動として、被害者との示談交渉が挙げられます。
被害者であるVが、加害者であるAともう2度と会いたくないと主張している場合には、当事者間やその家族での円満な示談交渉は事実上不可能であるといえます。
一方、弁護士が介入する場合には、被害者としても心理的圧迫等を感じることなく、示談交渉を円滑に進められることも考えられます。
被害者との間で早い段階で示談が成立すれば、場合によっては勾留請求そのものが却下される可能性があり、身柄拘束の期間を非常に短縮することが可能になり得ます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずは、0120-631-881までお気軽にお電話ください。24時間体制で、無料法律相談・初回接見の予約を受け付けております。
執行猶予期間経過後の執行猶予獲得は可能?
執行猶予期間経過後の執行猶予獲得は可能かについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県稲沢市に住むAさんは、令和2年7月27日に、盗撮で現行犯逮捕されました。実は、Aさんは、平成26年7月1日に、名古屋地方裁判所で、盗撮により懲役6月、3年間執行猶予の判決(平成26年7月16日自然確定)を受けています。Aさんは接見に来た弁護士に再び執行猶予を獲得できるのか尋ねました。
(フィクションです。)
~執行猶予の種類~
全部の執行猶予は、執行猶予の期間、刑の執行が猶予され、社会内で更生を目指すものです。
これに対し、一部の執行猶予というものがあります。
これは、言い渡された刑の一部の期間は刑務所内で生活し、残りの期間を社会内で生活して更生を目指すというもので、実刑判決の一部です。
Aさんが平成26年に受けた判決は全部の執行猶予付きの判決で、今回もその全部の執行猶予判決を獲得できないか弁護士に尋ねているようです。
そして、全部の執行猶予は、さらに①単なる執行猶予と②再度の執行猶予の2つに分けられます。
~①単なる執行猶予~
①単なる執行猶予を受けるための要件は、刑法25条1項に規定されています。
刑法25条1項
次に掲げる者が3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けたときは、情状により、裁判が確定した日から1年以上5年以下の期間、その刑の全部の執行を猶予することができる
1号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
2号 前に禁錮以上の刑に処せられたことがあっても、その執行を終わった日又はその執行の免除を受けた日から5年以内に禁錮以上の刑に処せられたことがない者
つまり、①単なる執行猶予を受けるには
1 3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金の言渡しを受けること
2 上記1号、あるいは2号に該当すること
3 (執行猶予付き判決を言い渡すのが相当と認められる)情状があること
が必要です。
~②再度の執行猶予~
②再度の執行猶予の要件は、〇〇に規定されています。
刑法25条
1 前に禁錮以上の刑に処せられ、その刑の全部の執行の猶予期間中に罪を犯したこと(ただし、猶予期間中に保護観察が付いている場合を除く)
2 1年以下の懲役または禁錮の言い渡しを受けること
3 情状が特に酌量すべきものであること
①の単なる執行猶予と異なる点は、「執行猶予期間中」に罪を犯したことが必要とされる点、「1年以下の懲役または禁錮の言い渡しを受ける」必要がある点、さらに「情状が「特に」酌量すべきもの」である必要がある点、です。
このように、②再度の執行猶予は執行猶予期間中に犯罪を犯したものであることから、執行猶予を受けるための要件のハードルが①単なる執行猶予よりも高くなっていることがわかります。
~執行猶予期間が経過した場合の効果~
では、Aさんは、①単なる執行猶予、②再度の執行猶予のいずれを受けることができるでしょうか?
この点、Aさんは前刑確定日から3年後の平成29年7月15日に執行猶予期間が満了し、その翌日の7月16日から「執行猶予期間が経過した」といえる状態となります。
よって、本件は執行猶予期間経過後の犯行ということになります。
そして、執行猶予期間が経過した場合、刑の言渡しは効力を失い(刑法27条)、経過後に犯罪を犯したとしても、全部の執行猶予の要件につき定めた刑法25条1項1号の「前に禁錮以上の刑に処せられたことがない者」に該当します。
よって、Aさんは①単なる執行猶予を受けれる可能性がある、ということになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
子どもに対する監禁致傷罪
子どもに対する監禁致傷罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県田原市に住むAは、息子V君(1歳)を洗濯機の中に入れ、洗濯機を回してV君に怪我を負わせたとして愛知県田原警察署に監禁致傷罪で逮捕されました。洗濯機の中でぐったりしているV君を見つけたV君の母親がAに問い詰めたところ、Aが「洗濯機の中で遊んだ。」「おもしろいからやった。」と言ったことから、母親が110番通報し、本件が発覚したようです。Aは警察の取調べでは、「Vが勝手に洗濯機の中に入り込んだ。」「おれはやってない。」などと言って犯行を否認しているようです。
(フィクションです。)
~監禁致傷罪とは~
監禁罪は刑法220条に規定されています。
刑法220条
不法に人を逮捕し、又は監禁した者は、3月以上7年以下の懲役に処する。
「監禁」とは、人が一定の区域内から脱出することが不可能又は著しく困難にすることをいいます。そして、監禁といえるためには、被監禁者の自由の拘束が完全なものであることを要しないとされています。したがって、一応、脱出の方法がないわけではないけれども、生命・身体の危険を冒すか、又は常軌を脱した非常手段を講じなければ脱出できないような場合であれば監禁といえます。
また、監禁罪の監禁は「不法」であることが必要です。したがって、正当な監禁は違法ではなく処罰されません。不法かどうかは、社会通念に従って判断されます。
以前、子どものころ、父親に叱られ反省させる意味で押し入れなどに閉じ込められた、という経験をお持ちの方もおられると思います。
この行為も立派な「監禁」に当たりますが、しつけが「不法」ではなかったことから監禁罪は成立しませんでした。しかし、上の社会通念とは時代とともに変化していくものですから、以前は許されていたとしても今も許されるとは限りませんから注意が必要です。
さらに、監禁によって人に怪我を負わせたり、死亡させた場合は監禁致死傷罪に問われます。
刑法221条
前条の罪を犯し、よって人を死傷させた者は、傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。
「前条の罪を犯し」というのは、監禁罪が成立した場合、ということです。
「よって」とは監禁行為と人の負傷、死との間に因果関係が必要であることを意味しています。
「傷害の罪と比較して、重い刑により処断する。」とは、負傷の場合は傷害罪(刑法204条)、死亡の場合は傷害致死罪(刑法205条)ち比較して重い刑を採用する、という意味です。
刑法204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
刑法205条
身体を傷害し、よって人を死亡させた者は、3年以上の有期懲役に処する。
まず、負傷の場合ですが、刑法9条により、罰金刑は懲役刑よりも軽い罪、とされますから、負傷の場合の下限は「3月上の懲役」です。そして、監禁罪の7年以下の懲役と傷害罪の15年以下の懲役を比べた場合、15年以下の懲役の方が重たいことは明らかです。よって、監禁致傷罪の法定刑は
3月以上15年以下の懲役
です。
次に、死亡の場合ですが、監禁罪の7年以下の懲役と傷害致死罪の3年以上の懲役は監禁罪の7年以下の懲役の方が一見すると重たいように見えます。しかし、7年以下というと1月の懲役、2月の懲役も含まれるわけです。対して、3年以上の懲役は最低が3年で最高が20年です。したがって、3年以上の懲役の方が重たいといえます。以上から、監禁致死罪の法定刑は、
3年以上の懲役
です。
なお、本件のような事案は児童虐待が疑われる事案です。
児童の身体などから日常的な児童虐待が疑われる場合は、傷害罪などでも立件されるおそれがあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
ライブ配信と公然わいせつ罪
ライブ配信と公然わいせつ罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県設楽町に住む女性Aさん(50歳)、男性Bさん(42歳)、男性Cさん(48歳)は共謀し、ライブ動画配信サイトを利用し、今年の2月と6月の2度にわたり、名古屋市のマンションの一室で、女性が下半身を露出するなどの行為をしている映像をライブ配信し、インターネットを通じてわいせつ行為のライブ映像を不特定多数の視聴者らに閲覧させた公然わいせつの疑いで逮捕されました。Aさんの家族から接見の依頼を受けた弁護士がAさんと接見しました。
(事実を基にしたフィクションです。)
~公然わいせつ罪とはどんな罪?~
公然わいせつ罪といえば、公園や駅などの公共の場で、全裸姿、あるいは、一部の性的部位を露出するなどしてわいせつ行為に及ぶという態様が典型的ですが、最近ではインターネットなどの普及によって、インターネット上でわいせつな行為をし、公然わいせつ罪で逮捕されるという事例が散見されます。
では、この公然わいせつ罪とはどんな罪なのでしょうか?
公然わいせつ罪は刑法174条に規定されていますから規定の内容から確認しましょう。
刑法174条
公然とわいせつな行為をした者は、6月以下の懲役若しくは30万円以下の罰金又は拘留若しくは科料に処する。
まず、「公然と」とは、不特定又は多数人が認識することができる状態をいいます。「認識することができる状態」であれば公然となるわけですから、必ずしも認識されている必要はありません。インターネットの世界では、世界中の誰もがいつでも、そこでも、好きなときに情報を得ることがでいる世界であることは既に周知の事実であるといっても過言ではありません。そこで、全裸でわいせつな行為をする動画を生配信している際、たまたま誰からも閲覧されていなかったとしても「公然」に当たりますし、閲覧されいたとすればなおさら「公然」に当たるでしょう。
次に、「わいせつな行為」とは、行為者又はその他の物の性欲を刺激興奮又は満足させる動作であって、普通人の正常な性的羞恥心を害し善良な性的道義観念に反するもの、とされています。全裸となる行為はもちろん、自らの下半身を露出する行為や、性交渉を見せつける行為などもこれに当たります。
ところで、事例の中でも出てきた「共謀」とはどういう意味なのでしょうか?
この「共謀」とは共謀共同正犯のことを意味します。
共謀共同正犯とは、共犯者間(本件では、Aさん、Bさん、Cさんの間)で特定の犯罪(本件では公然わいせつ罪)を犯す意思があり、自己の犯罪を実現する意思で他者の行為を利用した(または他者から利用された)という関係が認められる場合に、特定の犯罪の行為(本件では、公然わいせつ罪の「わいせつな行為」)を行っていない者(本件では、Bさん、Cさん)も正犯とする、というものです。
つまり、事例からすれば、公然わいせつ罪の実行行為を行ったのはAさん(正犯者)です。
しかし、Bさん、Cさんが、例えば、動画を配信するための機材や部屋にかかる費用を負担するなどしていれば、たとえわいせつな行為を行っていなくても、わいせつな行為をしたのと同様(Aさんと同様)の責任を負う、ということになります。
~公然わいせつ罪で逮捕されたら?~
逮捕されたら、早めに弁護士と接見することをお勧めいたします。
なぜなら、刑事事件において、いったん不利な話をしてしまうとその話を覆すことに多大な労力と時間を要するため早めに手を打つ必要があること、早めに弁護活動に移ることができ、身柄拘束により被る不利益を最小限に押さえることが期待できるからです。刑事弁護人には、大きく、「私選弁護人」「国選弁護人」「当番弁護人」の3種類がありますが、逮捕直後に接見に来てくれるのは「私選弁護人」と「当番弁護士」です(「国選弁護人」は逮捕→勾留決定が出た(勾留状が発布された後)後に選任されるものです)。ここで、「私選弁護人」と「当番弁護士」のどちらにすべきか悩まれるかもしれません。
まず、①知り合いの弁護士がいるという方は、その弁護士を「私選弁護人」として選任した方がいいでしょう。知り合いの弁護士がいないという方は、ご家族等に弁護士を探してもらえない限り「当番弁護士」と接見するというのも一つのです。「当番弁護士」と接見して、その弁護士が気に入ったのなら、「私選弁護人」として選任することもできます。ただし、「当番弁護士」は、「1回の接見」しか行わない弁護士です。契約を結ばない限りは、具体的な弁護活動を行ってくれるわけではありません。また、当番弁護士の中には、呼んでもなかなか来ない、刑事事件に慣れていないという弁護士もいるようです。もし、何らかの犯罪を犯し、逮捕されそうか不安だ、などという方は、万が一逮捕された場合に備え、今のうちから無料法律相談を利用するなどして自分に合いそうな私選候補の弁護士を探しておいてもいいかもしれません。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、公然わいせつ罪をはじめとする刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
覚せい剤営利目的所持の罪で逮捕
覚せい剤営利目的所持の罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
密売人のAさんは、休日、自宅にいたところ、突然、愛知県南警察署の捜索(ガサ)を受け、自宅から覚せい剤約30グラムを押収されてしまいました。そして、Aさんは覚せい剤取締法違反(営利目的所持の罪)で逮捕されてしまいました。Aさんから依頼を受けた弁護士がAさんと接見しました。
(フィクションです。)
~ 覚せい剤取締法 ~
覚せい剤取締法で禁止している覚せい剤の所持には、①単純(非営利目的)所持と②営利目的所持の2種類があります。
①の法定刑は「10年以下の懲役」です。他方、②の法定刑は「1年以上の有期懲役又は情状により1年以上の有期懲役及び500万円以下の罰金」で、①より非常に重たい罪であることが分かります。
* 所持とは *
「所持」とは、「事実上の実力支配関係」とも言われています。すなわち、自分が直接手にしている必要はなく、社会通念上本人の実力支配、管理の及ぶ場所に保管していればいいとされています。ある日、突然、警察のガサが入り、自宅部屋のタンス内から覚せい剤を押収されたとき、覚せい剤(所持の罪)で逮捕されるのはこのためです。
* 営利目的とは *
営利目的とは、覚せい剤を所持する動機が財産上の利益を得る、ないしはこれを確保する目的に出たことをいうとされています。本人が営利目的を有していたかどうかは、専ら本人の内心に関わる事情ですから、以下のような客観的事情から推認されます。
① 覚せい剤を所持する量
覚せい剤を所持する量が多ければ、それだけ他人に売っている疑いが高くなり、営利目的が疑われます。
② 所持の態様
ガサ時に、多量のチャック付きポリ袋(パケ)に入った覚せい剤が押収されたなどという場合も、他人に売っている疑いが高くなり、営利目的が疑われます。
③ 覚せい剤以外の押収品
通常、覚せい剤はパケに2~3回分の使用量を入れて売られます。また、その際、使用道具である注射器も付けれれることがあります。そのため、多量のパケ、注射 器(未使用のもの)が押収された場合は、営利目柄が疑われます。その他、覚せい剤を小分けする量を計るなどする電子計り、小分けに使うピンセット、スプーン等が 押収された場合も同様です。その他、密売事実を裏付ける購入者リスト、メモ、メール・電話履歴等が押収され、そこに密売の形跡が認められる場合は営利目的を疑わ れるでしょう。
~ 薬物事件の特徴 ~
覚せい剤事件をはじめとする薬物事件の場合、他の刑事事件と異なり、以下の特徴があると言われています。
= 示談できる相手がいない =
覚せい剤事件をはじめとする薬物事件にかかる犯罪は被害者不在の犯罪です。被害者がいる刑事事件では被害者との示談→不起訴処分・執行猶予獲得という絵を描きやすいのですが、薬物事件の場合は被害者が存在しないためそうはいきません。
= 高い確率で逮捕・勾留される =
薬物事件の場合、覚せい剤の入手(輸入等)→売却→譲り受け(譲り渡し)→使用という一連の流れを踏み、その過程には多くの関係者が関与しています。にもかかわらず、その関与者全員が検挙されることは稀です。したがって、たとえ特定の犯人を検挙できたとしても、他の未検挙者と通謀するなどして罪証隠滅行為をすると疑われてしまい、逮捕・勾留される可能性が高いのです。
= 高い確率で接見禁止も =
そのため、薬物事件では、勾留によっては罪証隠滅行為を防止できないとして接見禁止決定を出されることが多いと思われます。接見禁止決定とは、弁護人あるいは弁護人となろうとする者以外の者との接見を禁止する決定を言います。
~ 薬物事件における弁護活動 ~
上記の特徴から、示談交渉は無意味です。そこで、釈放に向けた弁護活動(保釈請求等)が主となります。その他、執行猶予や一部執行猶予・減軽獲得のため、再犯防止に向けた対策を立案して実行に移せるよう手助けを行います。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、薬物事件をはじめとする刑事事件・少年事件を専門に扱う法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は0120-631-881までお気軽にお電話ください。無料法律相談,初回接見サービスを24時間受け付けております。
盗品等に関する罪と弁護活動
盗品等に関する罪と弁護活動
盗品等に関する罪と弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
愛知県瀬戸市に住むAさんは、知人から譲り受けた車を自宅の駐車場に停めていたところ、愛知県瀬戸警察署の警察官の職務質問を受けてしまいました。そして、Aさんは警察官から車が盗品であることの指摘を受け、盗品等保管罪で逮捕されてしまいました。盗品であることを知らなかったAさんは困惑し、弁護士にその旨話ました。
(事実を基に作成したフィクションです。)
~ 盗品等に関する罪 ~
盗品と知りつつ、その盗品を他人から譲り受けるなどした場合は盗品等譲受け罪などに問われます。
刑法第39章には
盗品等に関する罪
の規定が設けられており、刑法256条には
盗品譲受け等
に関する罪の規定が設けられています。
刑法256条
1項 盗品その他財産に対する罪に当たる行為によって領得された物を無償で譲り受けた者は、3年以下の懲役に処する。
2項 前項に規定する物を運搬し、保管し、若しくは有償で譲り受け、又はその有償の処分のあっせんをした者は、10年以下の懲役及び50万円以下の罰金に処する。
まずは、盗品等に関する罪ではどんな行為が対象となるのかみていきましょう。
= 無償譲受け =
無償で物の所有権を取得することをいいます。
単に、約束、契約があっただけでは成立せず、現実に物の受け渡しがあってはじめて成立します。
= 運搬 =
運搬とは、盗品等を場所的に移転することをいいます。有償、無償は問いません。
移転の距離は、必ずしも遠いことを要しないとされていますが、少なくとも被害者の追求が困難となる程度の場所的移転は必要とされます。
= 保管 =
委託を受けて本犯(実際に窃盗などの罪を犯した人、本件ではBさん)のために盗品等を保管することをいいます。
無償譲受けと同様、単に、約束、契約があっただけでは成立せず、現実に物の受け渡しがあってはじめて成立します。
当初は盗品等と知らなかったものの、途中からそれと知った場合は、その日以降保管罪が成立します。
= 有償譲受け =
盗品等の所有権を有償で取得することをいいます。
有償契約をしただけでは足りず、現実に盗品等を受領したことを要しますが、現実に受領した以上は代金の支払いを受けていなくても成立します。
= 有償処分あっせん =
盗品等の売買などの盗品等の法律上の有償処分行為を媒介、周旋することをいいます。
たとえば、Bさんが、Aさんに、バイクを買ってくれる(有償処分)Cさんを紹介した、という場合などがこれに当たります。
なお、媒介・周旋自体は無償、有償は問いません。
盗品等に関する罪の本質については、
被害者の盗品等に対する追求回復、すなわち返還請求権の行使を困難ならしめる点にあるとする追求権説
と、
本犯によって作り出された違法な財産状態を維持する点にあるとする違法状態維持説
とが対立しており、追求権説が通説・判例とされてきました。
しかし、現在では、この両者の考え方を融合して新しい違法状態維持説ともいうべき考え方も登場しています。
いずれにしても、本犯はもとより、本犯を助長、援助する行為も処罰され得るということはしっかり覚えておきましょう。
~ 盗品等に関する罪の刑事弁護 ~
Aさんのように譲り受けるなどした財物が盗品であることを知らなかったなどと主張する場合は、その主張を裏付ける証拠を集めて検察庁や裁判所に提出します。他方で、全面的に罪を認める場合は、被害者に対する被害弁償、被害者との示談交渉がメインとなります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件でお困りの方は、まずはお気軽に0120-631-881までお電話ください。24時間、無料法律相談、初回接見サービスの予約受付を承っております。
盗品運搬事件等の盗品等関与事件の逮捕にお困りの際は、お気軽に弊所までお問い合わせください。
児童買春と示談
児童買春と示談について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
名古屋市天白区に住むAさん(30歳)は、SNSで知り合った女子高生Vさん(17歳)が18歳未満の者であると知りながら、Vさんと援助交際の目的で会いました。そして、AさんとVさんはホテルへ入り、AさんはVさんに約束していた現金5万円を渡して、Vさんと性交しました。そうしたところ、Aさんは愛知県天白警察署に児童買春の罪で逮捕されてしまいました。Vさんの行動を不審に思ったVさんの両親が愛知県天白警察署に相談したところ、Aさんとの援助交際したことが発覚したようです。Aさんの母親から接見の依頼を受けた弁護士XはAさんと接見をしました。弁護士Xは、Aさんが罪を認めVさん側と示談したい意向を示したことから、担当検事に示談意向である旨連絡し、Vさんの連絡先等を取得しました。そして、弁護士XはVさんのご両親を示談交渉に臨み示談を成立させ、最終的に不起訴処分を獲得することができました。
(フィクションです)
~児童買春の罪とは?~
今回、Aさんが逮捕された児童買春の罪は、児童買春、児童ポルノに係る行為等の規制及び処罰並びに児童の保護等に関する法律(以下、法律)第4条に規定されています。
法律4条
児童買春をした者は、5年以下の懲役又は300万円以下の罰金に処する。
また、「児童買春」の意義については法律2条2項に規定されています。
法律2条2項
児童買春とは、次の各号に掲げる者に対し、対償を供与し、又はその供与の約束をして、当該児童に対し、性交等をすることをいう。
「次の各号に掲げる者」とは、児童(18歳未満の者)のほか、児童に対する性交等の周旋をした者、児童の保護者も含まれます。
「対償」とは、児童に対して性交等をすることに対する反対給付としての経済的利益をいい、現金のみならず、物品、債務の免除などの財産上の利益も対償に含まれ、金額の多寡は問いません。
「性交等」とは、性交のほか性交築類似行為、児童の性器等を触り、もしくは児童に自己の性器等を触らせる行為(ただし、自己の性的好奇心を満たす目的が必要)も含まれます。
~児童買春における示談の注意点~
児童買春の事実を認める場合の弁護活動としては、専ら示談交渉が中心となります。
しかし、刑事処分を決める検察官の中には、たとえ被害者側と示談を成立させたとしても、それを考慮してくれない方も中にはおられます。
これは、児童買春を示談(いうなれば、お金)で解決しようとすると、児童を性のはけ口の対象とする風潮がなかなか収まらず、よって児童を保護することにつながらない、と考えているからです。
児童買春の場合、示談成立=不起訴、とはならない可能性があることはまず抑えておくべき点です。仮に、担当した検察官が上記のような考え方を持っているならば、他の手段も検討して粘り強く交渉していくしかありません。
また、児童買春の場合、被害者は18歳未満の方ですから、示談交渉の相手方は被害者の保護者、あるいは監督者になるかと思います。
しかし、保護者や監督者の中には、児童を性的に搾取されたとして、非常に厳しい処罰感情をお持ちの方もおられます。このような中、示談交渉を持ちかければ「金で搾取しといて、金で解決するのか」などと逆に保護者、監督者の気持ちを逆なでしてしまう可能性があります。児童買春の示談交渉は慎重かる丁寧に行う必要があります。
児童買春における示談交渉は上記のような難しさがありますから、示談をお望みの場合は、示談交渉に慣れた弁護士に弁護活動をご依頼ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件・少年事件専門の法律事務所です。刑事事件・少年事件で逮捕されるなどしてお困りの方は、まずはお気軽に、0120-631-881までお電話ください。専門のスタッフが24時間体制で、初回接見、無料法律相談の予約を受け付けております。
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