Archive for the ‘刑事事件’ Category
一宮警察署に勾留 接見禁止を解除できる弁護士
一宮警察署に勾留されている方の、接見禁止を解除する方法について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部本部が解説します。
接見禁止
警察署の留置場や、拘置所に勾留されている被疑者、被告人には、定められたルールのもとで、家族などが面会することができます。
この面会を禁止されるのが「接見禁止」です。
接見禁止は、裁判官が決定します。
どうして接見禁止になるの?
勾留されている被疑者、被告人が、第三者と面会することによって、その後の捜査や裁判に影響が及んでしまう場合に裁判官は接見禁止を決定します。
被疑者、被告人が犯行を否認している場合や、取り調べに黙秘している場合、共犯者がいる事件、組織的な関与が疑われる事件で逮捕された場合などが接見禁止になりやすいようです。
接見禁止を解除できるの?
弁護士が、接見禁止の(一部)解除を申請することができます。
接見禁止を決定した裁判所に対して、接見禁止を解除しても、捜査や裁判に影響しないことや、家族等が面会する必要性を訴え、裁判官に認めてもらうのです。
接見禁止の解除は、家族だけに限定されることがよくあります。
接見禁止を解除した例
大学生のAさんは、闇バイトで知り合った人の指示で、特殊詐欺事件の受けをしてしまい、窃盗の容疑で一宮警察署に逮捕され、その後、勾留が決定しました。
この勾留決定とともに、裁判官が接見禁止を決定したので、家族も面会することができません。
Aさんの家族は、持病を持つAさんのことをとても心配しており、Aさんとの面会を希望しています。
弁護人として選任された弁護士は、勾留を決定した裁判所に対して、接見禁止の一部を解除するように書面で申立てを行いました。
Aさんに持病があり、家族が心配していることや、事件は家族の知らないところで起こっており、家族は全く関与していないことなどを訴えたのです。
その結果、接見禁止の一部が解除され、ご家族はAさんと面会できるようになりました。
まずは弁護士に相談
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、これまで数多くの接見禁止を解除してきた実績がございます。
刑事事件専門だからこそ、充実した弁護活動を皆様にご提供できますので、刑事事件でお困りの方は是非、ご相談ください。
親の死を隠して年金受給 死体遺棄罪と詐欺罪の併合罪
親の死を隠して年金を不正受給していた場合について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
死体遺棄罪、詐欺罪でご家族が逮捕されてしまったという場合には、すぐに通話料無料のフリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。
併合罪
さて、今回は二つの罪名にあたる行為をしてしまった場合にどのようになってしまうか検討してみましょう。
刑法第45条では、確定裁判を経ていない2個以上の罪を併合罪とする、と規定しています。
そして、併合罪となった場合の有期の懲役及び禁錮についての処理は刑法第47条に規定されています。
刑法第47条
「併合罪のうちの2個以上の罪について有期の懲役又は禁錮に処するときは、その最も重い罪について定めた刑の長期にその2分の1を加えたものを長期とする。ただし、それぞれの罪について定めた刑の長期の合計を超えることはできない」
では、タイトルにもあるように、親の死を隠して年金の不正受給をしていた場合にどうなるか、具体的事例を検討してみましょう。
年金受給目的の死体遺棄事件
~事例~
愛知県碧南市に住むAは母親の介護をしながら二人で暮らしていました。
しかし、あるとき母親が持病の悪化によって死亡してしまいました。
Aは、このままでは母親に支給されていた年金が支給されなくなってしまい、収入を失ってしまうと考え、母親を倉庫に放置していました。
しかし、周辺住民がAの母親をしばらく見ないことから不審に思い、愛知県碧南警察署に通報したことにより、警察官がA宅を訪れました。
そこで、A宅の倉庫から白骨化された状態の母親が発見されAは死体遺棄罪と詐欺罪の疑いで逮捕されてしまいました。
(この事例はフィクションです。)
死体遺棄罪は刑法第190条に規定されており、死体を移動させて遺棄する場合のほか、今回のAのように葬祭をする責務を有する者が葬祭の意思なく死体を放置することも含まれます。
死体遺棄罪で起訴されて有罪が確定すると「3年以下の懲役」に処されます。
今回のAは年金を受給し続けるために母親の死を隠していました。
これは死体遺棄罪だけでなく不正に年金を受給していることから、詐欺罪(罰則:10年以下の懲役)も成立します。
詐欺罪と死体遺棄罪となってしまった場合、どのような刑を受けることになるのでしょうか。
併合罪について検討
では、詐欺罪と死体遺棄罪について、先述の併合罪の条文(47条)に当てはめて検討してみましょう。
詐欺罪の罰則は「10年以下の懲役」、死体遺棄罪の罰則は「3年以下の懲役」ですので最も重い罪の刑は「10年以下の懲役」となり、その二分の一を加えると「15年以下の懲役」となります。
しかし、47条のただし書きには「それぞれの刑について定めた刑の長期の合計を超えることはできない」とされているため、今回の場合は「13年以下の懲役」の範囲で処断されることになります。
このようにある事件について二つ以上の罪名に触れる場合、刑法に規定されている処断刑を計算しなければならない場合があります。
さらに、実際に予想される判決などはさまざまな状況やその後の弁護活動の内容によっても変わってきますので、刑事事件に強い弁護士の見解を聞くようにしましょう。
なお、今回は併合罪となりましたが、この他にも牽連犯や観念的競合など二つ以上の罪名に触れる場合にはさまざまなケースがあります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では刑事事件に強い弁護士が無料法律相談、初回接見を行っています。
今回の事例のように逮捕されてしまっている方に対しては、刑事事件に強い弁護士を派遣する初回接見をご利用ください。
まずはフリーダイヤル0120-631-881から無料法律相談、初回接見のご予約をお取りください。
受け付けのお電話は24時間対応しておりますのでお気軽にお問い合わせください。
退職金が不支給 退職前の公務員が飲酒運転で逮捕
飲酒運転で逮捕された退職前の公務員が、懲戒免職によって退職金が支給されなかった事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
Aさんは、30年以上真面目に役所勤めをしている公務員です。
長年勤めた役所を来年には定年退職する予定でしたが、そんなある日、職場の同僚とお酒を飲んで帰宅した後に、近所のコンビニまで車を運転して行ってしまい、その道中で、蒲郡警察署の警察官が行っていた飲酒検問に引っかかり、飲酒運転で逮捕されてしまいました。
逮捕の翌日には釈放されましたが、新聞等で報道されたことから、勤務先には事件が知れ渡ってしまい、後日、Aさんは懲戒免職となり、来年に支給される予定だった退職金も支給されませんでした。
(フィクションです)
刑事罰以外の不利益
飲酒運転に限られず、何か刑事事件を起こしてしまって、その後の刑事処分以外に大きな不利益を被ることは少なくありません。
Aさんのように職を失ったり、学生の場合は退学になることもあります。
また新聞等で実名報道されることによって、事件を起こした本人だけでなく家族にまで不利益が及ぶこともあります。
特に公務員など社会的立場のある職業についておられる方は、そういった不利益が非常に大きく、場合によってはその後の人生を大きく変えてしまうこともあります。
刑事事件を専門に扱っている弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、そういった不利益を最小限に抑える弁護活動を心掛けておりますので、刑事事件でお困りの方は是非、ご相談ください。
飲酒運転
飲酒運転には、酒気帯び運転と、酒酔い運転の2種類の違反があります。
飲酒検知によって、呼気呼気1リットル中のアルコール量が0.15mg以上の場合は、酒気帯び運転が適用され、検知結果に関わらず、酒に酔った状態で運転すると酒酔い運転が適用されるのです。
逆に、酒に酔っておらず、呼気呼気1リットル中のアルコール量が0.15mg未満だった場合は、取締りの対象とはならず、警察から厳重注意を受けるだけで刑事手続きは進みません。
飲酒運転の罰則
飲酒運転で警察に逮捕された場合、刑事罰(罰金や懲役刑)の他に、行政罰(免許の点数)も受けることになります。
刑事罰に関しては、酒気帯び運転の場合は「3年以下の懲役または50万円以下の罰金」が科せられ、酒酔い運転の場合は「5年以下の懲役又は100万円以下の罰金刑」が科せられる可能性があります。
酒気帯び運転の場合は、事故等していなければ初犯の場合は略式命令による罰金刑となる事がほとんどですが、酒酔い運転の場合は、初犯であっても起訴される事があります。
まずは弁護士に相談を
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、刑事事件専門の弁護士による無料法律相談や、逮捕されてしまった方のもとに弁護士を派遣する初回接見サービスを、フリーダイヤル0120-631-881にて、24時間、年中無休で承っております。
江南市の公然わいせつ事件 自首した方がいいですか?
江南市の公然わいせつ事件を起こしてしまった男性からの「自首した方がいいですか?」というご質問に、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部の弁護士が回答します。
江南市在住の会社員Aさん男性からの法律相談
先日、お酒を飲んで帰宅途中、若い女性に性器を露出して見せつけました。
お酒に酔っていてどうしてその様なことをしてしまったのか分かりません。
後日、犯行現場を見に行くと、その周辺にはいくつも防犯カメラが設置されていました。
女性が、警察に被害届を出していないか不安です。
警察に逮捕されることを考えると、最寄りの江南警察署に自首した方がいいのでしょうか??
※この法律相談はフィクションです。
刑事事件を専門にしている「弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部」では、上記のような自首を考える方からの相談がよくあります。
今日は、自首のメリットとデメリットを解説します。
自首のメリット
①逮捕されるリスクが軽減される
事件の内容にもよりますが、公然わいせつ事件程度であれば、自首することによって警察に逮捕されるリスクが軽減されます。
警察等の捜査当局は、逃亡のおそれや、証拠隠滅を懸念して逮捕状を請求し、犯人を強制的に取調べるのですが、自首することによって、自ら捜査機関の支配下に入る意思を示せば逮捕する必要がなくなります。
ただ事件の大きさや、被害者との関係などによって自首しても逮捕されることがあるので、事前に刑事事件に強い弁護士に相談してください。
②刑事処分が軽減される可能性がある
自首は、任意的な減刑事由となります。
これは刑法第42条にも明記されており、自首したことによって刑が軽減されることはよくあります。
③不安から解消される
自首を考えている方のほとんどは、「いつ警察に逮捕されるのか・・・」等の不安を抱えながら生活しています。
自首することによって、その様な不安とストレスから解消されることは間違いないでしょう。
また自首することによって、警察の捜査が早まる可能性もあります。
警察の捜査が早まれば、最終的な処分が決定するまでも早くなるので、一日でも早く日常を取り戻すことができるでしょう。
自首のデメリット
警察の捜査が明らかで、本人に自首する意思があるのであれば、自首には上記のようなメリットが大きいですが、被害者から被害届が出されていないなど、警察が事件を認知していない場合は、自首したことによって警察が事件を認知することとなるので、事件化された場合は刑事罰を受ける可能性が出てきます。
このように、自首はメリットが大きいことですが、状況によってはデメリットも生じてしまいます。
まずは弁護士に相談を
姫路市の刑事事件でお困りの方、公然わいせつ事件の自首を考えている方は、自首する前に刑事事件に強いと評判の、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
警察にいたずら電話を繰り返し 偽計業務妨害罪で逮捕
警察にいたずら電話を繰り返し逮捕された事件を参考に、偽計業務妨害罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
Aさんは、交通違反をしたとして西尾警察署に検挙されたことを逆恨みし、西尾警察署や愛知県警本部にいたずら電話を繰り返したとして、西尾警察署に逮捕されました。
Aさんは、半年ほどで2000回以上もいたずら電話を繰り返したようです。
Aさんの逮捕容疑は、偽計業務妨害罪です。
(実際に起こった事件を参考にしたフィクションです。)
業務妨害罪
人の業務を妨害すれば「業務妨害」と言われますが、一言で「業務妨害」と言っても、その行為に対して刑事責任を追及される場合もあれば、刑事責任を追及されるまでないものの、民事上の賠償を求められる場合もあります。
最近では、イタズラ動画をネットに拡散することによって、お店の業務を妨害したとされる業務妨害事件が世間を騒がせることがよくあります。
偽計業務妨害罪
偽計業務妨害罪は、信用毀損罪と共に、刑法第233条に規定されている犯罪行為で、その内容は以下のとおりです。
刑法第233条(信用毀損及び業務妨害)
虚偽の風説を流布し、または偽計を用いて、人の信用を毀損し、またはその業務を妨害した者は、3年以下の懲役または50万円以下の罰金に処する。
偽計業務妨害罪は
・虚偽の風説を流布、または偽計を用いて
・他人の業務を妨害すること
によって成立する犯罪です。
「虚偽の風説を流布」とは
「虚偽の風説を流布」するとは、客観的真実に反する事実を不特定または多数人に伝播させることを意味します。
ちなみに不特定多数の人に広まる可能性があれば足り、特定かつ少数の人に対してであっても話を伝えれば要件に該当するので注意が必要です。
インターネットへデマ情報を書き込む行為が、典型的な虚偽な風説の流布となるでしょう。
「偽計」とは
「偽計」を用いるとは、人を欺罔・誘惑し、あるいは人の錯誤・不知を利用することをいいます。
自身の行為により被害者をだますことや、被害者がある事実を知らなかったり勘違いしたりしていることに乗じることです。
逮捕されたら場合は
偽計業務妨害罪で警察に逮捕されてしまった場合、まずは、弁護士に相談しましょう。
逮捕された本人であれば、逮捕直後から「当番弁護士」を依頼することができ、また勾留決定後は「国選弁護人」を依頼することもできます。
また私選弁護人であれば勾留決定の有無を問わずいつでも依頼することができます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部の刑事事件に強い弁護士のご依頼は、フリーダイヤル0120-631-881までお気軽にお問い合わせください。
逮捕されている場合は 初回接見サービス をご利用ください。
初回接見サービスは、土日でも即日対応しています!!
同級生をホテルに連れ込んだ大学生 不同意性交等罪で逮捕
同級生をホテルに連れ込んで性行為をした大学生が、不同意性交等罪で逮捕された事件について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
大学生のAさんは、所属するサークルの飲み会に参加し、そこで意気投合した同級生の女子大生と一緒にホテルに行きました。
そして、そこで女子大生と性行為したのですが、行為から1ヶ月近くして、愛知県中村警察署に不同意性交等罪で逮捕されてしまったのです。
相手の女子大生は、お酒に酔っていたのに無理矢理ホテルに連れ込まれて性行為をされたと警察に訴えたようですが、Aさんは、女子大生の同意があるものだと思い込んでいました。
(フィクションです。)
不同意性交等罪
不同意性交等罪は、それまでの強制性交等罪から改正されて今年の7月に施行されたばかりの法律です。
不同意性交等罪は、性的行為に同意しない意思を形成したり、表明したり、全うすることが困難な状態にさせ(あるいはその状態に乗じて)、性交等をした場合に成立します。
簡単に言うと、性交の相手方が、性交することを拒否したり、拒否できない状態にしたり、拒否できない状態であるのをいいことに性交等に及ぶことを規制しているのが、不同意性交等罪です。
ここでいう性交等とは
① 性交(いわゆる本番行為)
② 肛門性交(いわゆるアナルセックス)
③ 口腔性交(いわゆるオーラルセックス)
④ 膣・肛門に陰茎を除く体の一部又は物を挿入する行為でわいせつなもの
です。
不同意の原因となる事由
不同意性交等罪には、相手方がどうして同意できなかったのか、つまり拒否したり、拒否できなかった原因について列挙しています。
その内容は以下のとおりです。
①暴行若しくは脅迫を用いること又はそれらを受けたこと
②心身の障害を生じさせること又はそれがあること
③アルコール若しくは薬物を摂取させること又はそれらの影響があること
④睡眠その他の意識が明瞭でない状態にさせること又はその状態にあること
⑤同意しない意思を形成し、表明し又は全うするいとまがないこと
⑥予想と異なる事態に直面させて恐怖させ、若しくは驚愕がくさせること又はその事態に直面して恐怖し、若しくは驚愕していること
⑦虐待に起因する心理的反応を生じさせること又はそれがあること
⑧経済的又は社会的関係上の地位に基づく影響力によって受ける不利益を憂慮させること又はそれを憂慮していること
今回の参考事件だと、③に該当する可能性が高いでしょう。
性交の相手が飲酒している場合は、相手が、アルコールの影響で性交する事に対して正常な判断ができていないかもしれないという、危険が潜んでいることを認識しておく必要があります。
今回の参考事件のように、性交当時は特に拒否されることもなかったので同意があると思い込んで性交に及んでしまう場合は、逮捕されるリスクがあるので注意が必要です。
不同意性交等罪などの性犯罪で逮捕された場合は
不同意性交等罪のような性犯罪で警察に逮捕された方の、早期釈放や、刑事処分の軽減を実現するには、一刻も早い段階で刑事事件に強い弁護士による弁護活動を受けることが必要不可欠となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、逮捕された方のもとに弁護士を即日派遣する初回接見サービスを年中無休で実施しております。
初回接見サービスのご予約は フリーダイヤル0120-631-881 にて24時間受付ておりますのでお気軽にお問い合わせください。
店長が売り上げを横領 業務上横領罪の刑事罰
店長が売り上げを横領した事件を参考に、業務上横領罪の刑事罰について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
30代のAさんは、名古屋市の繁華街にある飲食手店で店長をしています。
Aさんが店長をしている店は、全国にチェーン展開している飲食店で、Aさんは数年前からこのお店でアルバイトをはじめ、その後、正社員に登用されて半年前からは店長に昇進しました。
店長になったAさんは、お店の売り上げを管理する立場になり、毎日閉店後に、その日一日の売り上げを集計し、その金額を本部に報告するとともに、本部の指定銀行口座に振り込む業務を任されていたのですが、ある日から、欲に目がくらんだAさんは、実際の売り上げよりも少なく本部に報告し、差額を横領するようになったのです。
そして最近になって本部が調査に乗り出していたらしく、Aさんは本部から聴取を受けることになりました。
Aさんは、今後のことが不安で弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
お店の売り上げは誰のもの?
Aさんは、お店の店長の立場にありますが、店長だからといってお店の売り上げを自由にすることはできません。
あくまでもお店の売り上げの所有は、お店を管理する会社(本部)にあり、Aさんは、その売り上げの管理を任されているにすぎず、食材の仕入れや、人件費など、会社から認められている範囲でしかAさんの判断で、自由にお店のお金を使うことはできません。
このようなAさんの立場は、法律的に「他人の物を業務上占有する者」といわれます。
またAさんは、お店のお金を占有(管理)することを任されている立場にあり、Aさんと会社(本部)との間に、委託信任関係があるといえます。
業務上横領罪の刑事罰は?
お店の売り上げは、「業務上自己の占有する他人の物」であることから、これを横領した場合は、刑法第253条に定められている「業務上横領罪」が成立します。
業務上横領罪の法定刑は、10年以下の懲役で、罰金刑の規定はありませんので、起訴されることは、公開で行われる刑事裁判を意味します。
もしAさんが、単なるアルバイトで、会社(本部)からお店のお金を占有(管理)することを任されていない場合、両者の間に委託信任関係がないので、業務上横領罪は成立せず窃盗罪となる可能性が高いでしょう。
窃盗罪の法定刑は「10年以下の懲役又は50万円以下の罰金」で、業務上横領罪とは違い罰金刑が規定されているので、略式起訴による罰金刑となれば、刑事裁判を免れることができます。
名古屋の刑事事件専門弁護士
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は、刑事事件専門の法律事務所です。
Aさんのように、ご自身の起こした事件の今後の手続きや処分について不安のある方は、ぜひ、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所神戸支部の無料法律相談をご利用ください。
不法投棄が刑事事件に…厳しい刑事処分の可能性
不法投棄が刑事事件化した場合に科せられる刑事罰について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
北設楽郡の男性からの質問
私は北設楽郡に住んでいるのですが、私の住んでいる近所に大きな空き地があります。
この空き地には「不法投棄は犯罪です。ここに不法投棄をすると5年以下の懲役又は1000万円以下の罰金です。ゴミを捨てないでください。」と貼り紙がしていますが、本当にゴミを捨てたぐらいで刑事罰を受けるのですか?
(この質問は、実際の問い合わせを基にしています。)
弁護士の回答
本当です。ゴミを捨てただけでも刑事罰を受ける可能性はあります。
本日のコラムでは、この質問について弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部の弁護士がお答えします。
廃棄物処理法
廃棄物処理法は、廃棄物の処理等について細かく規定している法律で、違反すると刑事罰が科せられる可能性があります。
そして不法投棄や、ゴミのポイ捨ては、この廃棄物処理法で禁止されている違法行為です。
道端にタバコの吸い殻や空き缶をポイ捨てしてしまった・・・というようなゴミのポイ捨てでも、この廃棄物処理法違反に該当するのです。
この法律でいう廃棄物とは、いわゆる不要物のことで、吸い殻や空き缶のような小さなゴミから、家電製品のような大型のゴミまでを含み、事業活動にともなって生じた廃棄物については産業廃棄物とされています。
不法投棄の罰則
質問にある不法投棄に罰則規定「5年以下の懲役又は1000万円以下の罰金」については一部誤りで、正確には「5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金、又は併科」です。
刑法等で定められている法律に違反した場合は、懲役刑や禁錮刑、拘留といった自由刑か、罰金や科料といった財産刑の何れかが科せられるのがほとんどですが、法律によっては、自由刑と財産刑の両方が科せられる場合があり、その場合を「併科」と表現しています。
それにしてもゴミを捨てただけで、5年以下の懲役や1000万円以下の罰金、懲役と罰金の両方が科せられるというのは非常に厳しいですよね。
しかも会社ぐるみで不法投棄をしていた場合、その法人にも刑事罰が科せられることがあります。
その際に法人に科せられる罰金は、何と最高で3億円(法定刑は「3億円以下の罰金」)と非常に高額なのです。
不法投棄で逮捕されるの?
業者が組織ぐるみで産業廃棄物を不法投棄していたような事件であれば警察に逮捕される可能性があることを、ご存知の方は多いかと思います。
実は個人がガムをポイ捨てしたような事件でも逮捕される場合があるのです。
不法投棄事件を扱っている事務所
このコラムをご覧をの方で、不法投棄などの刑事事件にお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、刑事事件に関するご相談を
フリーダイヤル 0120-631-881
にて、24時間、年中無休で受け付けております。
なおご家族、ご友人が警察に逮捕されてしまった方は 初回接見サービス をご利用ください。
些細なトラブルが原因の傷害事件 不起訴を目指す弁護士
些細なトラブルが原因の傷害事件で逮捕された場合の、不起訴を獲得するための弁護活動について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
半年以上前に、無職のAさんは、名古屋市緑区の路上を歩いていたところ、通行人の男性と肩が当たりトラブルになりました。
腹が立ったAさんは、この男性に対して殴る蹴るの暴行を加えたのですが、複数の通行に制止されたために、その場から逃走しました。
この事件で被害者の男性は全治4週間の傷害を負っており、愛知県緑警察署に被害届を提出したようで、Aさんは、傷害罪で逮捕されてしまいました。
この参考事件はフィクションですが、このような些細なトラブルが原因の傷害事件で逮捕された場合の、不起訴を獲得するための弁護活動についてご紹介します。
傷害罪とは
Aさんのように殴る、蹴るなどの暴行によって人に傷害を負わせると、刑法第204条に規定されている傷害罪となります。
傷害罪の法定刑は「15年以下の懲役又は50万円の罰金」が定められていますので、傷害罪で有罪が確定した場合は、この法定刑内の刑事罰が科せられる事になります。
起訴とは
捜査が一応の終結をみると、検察官は、その事件について被疑者を起訴するか否かを決定します(刑事訴訟法256条)。
起訴とは、検察官が特定の者による特定の犯罪事実について裁判所に対して審理と判決を求める意思表示です。
審理の結果、有罪となるか無罪となるかは、起訴された時点ではわからないのですが、実際は、検察官が起訴した場合ほとんどが有罪判決が下されます。
一説によると、日本の刑事裁判の有罪率は、99.9%ともいわれます。
有罪となってしまうと前科がついてしまいますから、不起訴を獲得できるかどうかは非常に重要です。
不起訴の獲得するための弁護活動
では、どうすれば不起訴処分を得られるのでしょうか?
検察官は、嫌疑が無い場合や嫌疑が不十分な場合に不起訴の判断をします。
しかし、それだけでなく、犯人の性格、年齢及び境遇、犯罪の軽重及び犯罪後の情況により訴追を必要としないときは、検察官は公訴を提起しないことがあり(刑事訴訟法248条)、それを目指すのであれば、被害者と示談を締結することが重要です。
もっとも、加害者本人が直接被害者と交渉して示談を成立させることは、被害者の心情もあり非常に困難です。
したがって、豊富な専門的知識や示談経験を有する弁護士に、被害者との示談交渉を任せることが得策でしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部は刑事事件に精通した法律事務所です。
刑事事件に精通した弁護士を逮捕された方のもとに派遣する初回接見サービスを希望の方は、お気軽に弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部にご相談ください。
初回接見サービス、無料法律相談のご予約は、0120-631-881までお電話ください。
1年前の万引き 警察署から呼び出し
1年前の万引きで、警察署から呼び出しをされた場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部が解説します。
参考事件
津島市に住むAさんのもとに、昨日、津島警察署から「1年ほど前に●●というスーパーで万引きした覚えはありませんか?」と電話がかかってきました。
確かにAさんは、日付までハッキリと覚えていませんが、1年ほど前にスーパーで総菜類を万引きした記憶があります。
しかしAさんは「何のことか分かりません。」と答えました。
すると警察官から「来週の月曜日に津島警察署に来てください。」と言われました。
Aさんは出頭前に弁護士に相談することにしました。
(フィクションです。)
1年前の事件で呼び出し
参考事件のような万引き事件に限らず、事件を起こして相当期間が経過して警察から連絡があることが稀にあります。
そんな時に、どのように対処するべきなのか、お悩みの方もいるのではないでしょうか。
そもそも実際に事件を起こしているのかどうか?何かの間違いなのか?起こした事実はあるがハッキリとした記憶がないなど、思い悩む理由は様々でしょう。
警察署に呼び出されるということは・・・
Aさんのように1年前の事件で警察から呼び出しがあるということは、事実がどうであるかは別にして、警察としてはAさんが事件を起こした何らかの証拠を掴んで連絡をしてきていると思われます。
今回のような万引き事件の場合ですと、まずは店内の防犯カメラ映像から犯行が裏付けられることが大半ではないでしょうか。
また犯人がAさんだと特定される理由は、例えばAさんが、そのお店でクレジットカードやポイントカードなど身分関係がわかる物を提示していたり、お店に車で行っていて、車のナンバーから判明したりと様々です。
いずれにしても警察は、Aさんが犯人だと疑いをもって呼び出しをするので、そのまま無視し何の対処もしないというのは危険です。
どう対処すべきなの
大切なのは、当時の様子をよく思い出し、その記憶をもとに弁護士に相談することです。
刑事事件を起こしてしまって警察の捜査を受けている方のほとんどは、「厳しい刑事罰を受けるのではないか」という不安を持っておられます。
そしてその不安から警察の取調べで「やっていない」「知らない」と嘘をついてしまう方もいるようですが、嘘をつくことによって不利益が大きくなったり、その後の手続きが複雑になる場合もあるので、まずは警察での対処について、弁護士に相談することをお勧めします。
事実を素直に認めることによって、手続きが早く進み、最終的な刑事処分が軽減されることもあります。
まずは弁護士にご相談を
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋本部では、刑事事件にお困りの方からのご相談を初回無料で承っております。
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