暴力行為等処罰に関する法律違反事件で書類送検

2021-07-27

暴力行為等処罰に関する法律違反事件で書類送検

暴力行為等処罰に関する法律違反事件書類送検された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。

【刑事事件例】

愛知県知立市に住むAさんは、自身の娘(Vさん)と学業をめぐって口論となり、Vさんに対して包丁を突き付けるなどして、Vさんに全治1週間の怪我をさせました。
Aさんは愛知県安城警察署の警察官により、暴力行為等処罰に関する法律違反の容疑で書類送検されました。
(2020年11月6日に岐阜新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)

【暴力行為等処罰に関する法律違反とは】

暴力行為等処罰に関する法律第1条の2は、「銃砲又は刀剣類を用ひて人の身体を傷害したる者は1年以上15年以下の懲役に処す。」と規定しています。

ここで、刑法に定められた傷害罪の規定を見ると、刑法第204条1項は、「人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。」と規定しています。

刑法204条1項の傷害罪ではなく、暴力行為等処罰に関する法律違反の罪が適用されるのは、人の身体を傷害する手段として「銃砲又は刀剣類を用」いられている場合です。

刑事事件例のAさんはVさんに対して包丁を突き付けるなどして、Vさんに全治1週間の怪我をさせました。
暴力行為等処罰に関する法律の規定する「銃砲又は刀剣類」を用いてVさんの身体を傷害したといえ、Aさんには暴力行為等処罰に関する法律違反の罪が成立すると考えられます。

【暴力行為等処罰に関する法律違反の罪と刑罰】

暴力行為等に関する法律第1条の2に定められた刑は「1年以上15年以下の懲役」であるのに対して、刑法第204条1項の傷害罪に定められた刑は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」です。
つまり、暴力行為等に関する法律違反(第1条の2違反)となった場合は1年以上15年以下の刑事施設への拘置及び刑務作業(懲役)が科せられることになります。
これに対して、傷害罪を犯した場合は1月以上15年以下の刑事施設への拘置及び刑務作業(刑法12条1項)か、50万円以下の罰金が科せられることになります。

選択刑として罰金刑が設けられており、罰金が科せられる場合、略式手続という非公開手続により事件が終局する可能性があります。
また、執行猶予付き判決を獲得することができなかったとしても刑事施設に収容される恐れもありません。
よって、暴力行為等に関する法律違反事件を起こし書類送検された場合には、傷害事件を起こした場合と比較して、正式起訴がなされる可能性や重い刑が科せられる恐れがあることに注意しなければなりません。

刑事弁護士としては、書類送検後に正式起訴がなされた場合、執行猶予付き判決の獲得を目指し、裁判官に対して、犯行に至る経緯や犯行の態様、犯行を行った結果の軽重、犯行の危険性などの犯罪それ自体に対する事情(犯情)について、被告人に有利な事情を主張していくことになるでしょう。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
暴力行為等処罰に関する法律違反事件書類送検された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。