Archive for the ‘暴力事件・凶悪犯罪’ Category
髪を切ることと暴行罪
髪を切ることと暴行罪について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所が解説します。
【刑事事件例】
18歳のA君は海外から帰ってくる恋人のVさんに会うため、名古屋市中村区にある駅の待合室にいました。
しかし、VさんはA君に会うなり、「Bさんと結婚するから別れてくれ」と言い、A君とVさんは口論となりました。
A君はVさんに恥をかかせてやろうと思い、駅構内のコンビニエンスストアでハサミを購入した後、Vさんの髪をつかみ、購入したハサミでVさんの髪を無理矢理切り落としました。
A君はVさんの悲鳴を聞いて駆けつけた、愛知県中村警察署の警察官に取り押さえられ、「暴行罪で話を聞かせてもらう」と言われました。
A君の両親は、今まで警察に一度もお世話になったことはないし、どうしたらいいのかわからないと思い少年事件に強い弁護士に相談に行きました。
(フィクションです)
【髪を無理矢理切るのは暴行罪になりますか】
暴行罪とは、人の身体に対し、有形力を行使したが、人の生理機能に障害を与えなかったり、健康状態を不良にしなかった場合に成立します。
条文は
暴行を加えた者が人を傷害するに至らなかったときは、2年以下の懲役もしくは30万円以下の罰金または拘留もしくは科料に処する。(刑法第208条)
となります。
A君はVさんに対し、ハサミで無理矢理髪を切るという有形力の行使を行いました。
しかし、髪を切り落とされても、生理機能や健康状態を傷害・不良にすることはないとされますので、暴行罪となる可能性があります。
有形力の行使とは、殴る、蹴る、投げ飛ばす、服をつかんで引っ張る、人の前を狙って石を投げる、拡声器を使い耳元で大声を出す、などがあります。
また、生理機能に障害を与えるとは、怪我をさせる、精神衰弱症にさせる、睡眠障害を負わせる、急性アルコール中毒にさせる、などがあります。
ただし、Vさんに治療を必要とするPTSD(心的外傷後ストレス症候群)が見られた場合は傷害罪となる可能性があります。
【弁護活動について】
A君に対しては、より適切な処分を目指して弁護活動をしていくことになるでしょう。
【審判不開始決定】
審判不開始決定とは、少年事件が家庭裁判所へ送られ、家庭裁判所における調査の結果、審判に付することができない場合、もしくは審判に付するのが相当ではない場合に審判自体を開始しない旨の決定をすることをいいます。
審判に付すことができない場合とは、少年の所在が不明であったりする場合で、審判に付するのが相当ではない場合とは、事案が軽微であったり、家庭裁判所に送致された段階で少年が十分に反省しており要保護性がなくなったりしている場合のことです。
審判不開始処分となった場合は、その時点で事件は完結し、少年審判が開かれることはありません。
ですので、少年事件に強い弁護士は少年が更生していることや、少年の家庭環境、生活環境に問題がないことなどを家庭裁判所に伝え、審判不開始決定となるように働きかけることになります。
【不処分決定】
不処分決定とは、少年事件が家庭裁判所に送られ、家庭裁判所における調査の結果、保護処分に付することができない場合、また保護処分に付するまでの必要がない場合に、審判で保護処分に付さない決定をすることをいいます。
保護処分とは少年院送致や保護観察のことで、不処分決定がされると、それらを受けることなく事件が終了します。
保護処分に付することができない場合とは、少年の所在が不明であったりする場合で、保護処分に付するまでの必要がない場合とは、審判の過程で、調査官や裁判官による教育的な働きかけにより、少年の問題点が改善され、再非行の危険性がなくなったと認められる場合のことです。
ですので、少年事件に強い弁護士は、調査官や裁判官と協議し、付添人としての少年に対する教育的な働きかけによって、問題点が改善され、再非行の危険性はないと家庭裁判所に主張していくことになります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、少年事件を数多く取り扱う法律事務所です。
お子様が事件を起こしてしまい、対応にお困りであれば、早急に弊所の弁護士にご相談ください。
無料法律相談・初回接見サービスに関するお問い合わせは、フリーダイヤル0120-631-881までお電話ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、名古屋市を拠点に、愛知県、三重県、岐阜県、静岡県などの東海全域で、刑事事件・少年事件を取り扱う法律事務所です。
交通事故、性犯罪、薬物事件、暴力事件、財産事件など、多岐にわたる案件を手掛けており、示談交渉や早期釈放に向けた活動を行っています。また、裁判員裁判対象事件にも対応し、執行猶予判決の獲得実績もあります。依頼者様とのコミュニケーションを大切にし、丁寧な説明と報告を心掛けています。
刑事事件に関する初回相談は全て無料。相談・接見は、土日祝日、夜間でも対応可能です。お電話をいただいてからすぐ接見に向かうことも可能です。ぜひご相談ください。
インターネットで誹謗中傷をして侮辱事件に
インターネットで誹謗中傷をして侮辱事件に
インターネットで誹謗中傷をして侮辱事件に発展したケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
Aさんは、誰でも見ることができるインターネットの掲示板に「Vはクズな男だ、あんな奴なんで生きてるんだろう。」などとVさんの実名を挙げて書き込みをしました。
数週間後、Vさんが居住する愛知県豊山町を管轄する愛知県西枇杷島警察署の警察官がAさんの自宅を訪ね、Aさんは侮辱罪で愛知県西枇杷島警察署で話を聞かれることになりました。
(フィクションです)
【インターネットで他人を誹謗中傷することについて】
インターネット社会が発展するに伴い、他人を誹謗中傷する内容がインターネットの掲示板やSNSに書き込まれることが増加しています。
インターネットで不特定または多数人が閲覧できる場合、名誉棄損罪か侮辱罪が成立する可能性があります。
名誉棄損罪と侮辱罪では次に述べますとおり、法定刑に大きな違いがあります。
【名誉棄損罪】
公然と事実を摘示し、人の名誉を毀損した者は、その事実の有無にかかわらず、3年以下の懲役もしくは禁錮または50万円以下の罰金に処する。(刑法第230条第1項)
死者の名誉を毀損した者は、虚偽の事実を摘示することによってした場合でなければ、罰しない。(刑法第230条第2項)
【侮辱罪】
事実を摘示しなくても、公然と人を侮辱した者は、拘留または科料に処する。(刑法第231条)
※侮辱罪につきましては、厳罰化が検討されており、罰則を「1年以下の懲役・禁錮または30万円以下の罰金」とする予定があります。
【名誉棄損罪と侮辱罪の共通事項】
名誉毀損罪と侮辱罪には、共通している部分もあります。
以下ではその共通事項を確認してみましょう。
1 人の名誉
名誉毀損罪と侮辱罪の条文にある「人」とは、行為者以外の自然人、法人、その他の団体をいい、「名誉」とは、外部的名誉、すなわち、人の価値に対する社会的評価をいいます。
人の倫理的価値(品性)、政治的・学問的・芸術的能力、容貌、健康、身分、家柄など社会において価値があるとされるものが含まれますが、人の経済的な支払い能力に対する評価(信用)は、信用棄損罪の対象となります。
2 公然
「人」同様、名誉毀損罪と侮辱罪の条文には同じく「公然」という言葉が使われています。
これは、不特定または多数人の認識しうる状態をいい、「不特定」とは相手方が特殊な関係によって限定されたものでないことをいい、摘示の相手方は特定かつ少数であっても、伝播して間接的に不特定多数人が認識できるようになる場合も含まれます。
3 親告罪
名誉棄損罪、侮辱罪とも親告罪です。
親告罪とは、被害者などの告訴権者が告訴をしなければ起訴できない犯罪のことをいいます。
【名誉棄損罪と侮辱罪の違い】
では、ここまで確認してきた名誉毀損罪と侮辱罪の共通事項に対して、2つの犯罪で異なる部分はどういった部分なのでしょうか。
1 事実の摘示について
名誉棄損罪は、「事実を摘示して、人の名誉を毀損する」ことで、人の社会的評価を低下させる恐れのある具体的事実を指摘、表示することをいい、単なる価値判断や評価は含まれません。
また、摘示される事実は、その真否を問わないし、公知の事実でもよく、また事実を摘示する方法に制限はなく、口頭、文書、写真(わいせつな写真と顔写真の合成)などがあります。
「名誉を毀損する」とは、人の社会的評価を低下させる恐れのある状態を作ることをいい、現実に社会的地位が傷つけられたことは必要ではありません。
一方、侮辱罪は、「事実を摘示しなくても、人を侮辱する」ことで、具体的事実を摘示することなく、人の社会的評価を低下させるような抽象的判断、批判を表現することをいいます。
表現補法に制限はなく、口頭、文書、動作などによってもかまいません。
2 故意
名誉棄損罪は、公然と事実を摘示して人の名誉を毀損することの認識・認容が必要です。
侮辱罪は、事実を摘示することなく、公然と人を侮辱することの認識・認容が必要です。
3 違法性の阻却
名誉棄損罪にのみ規定があり、①摘示事実が公共の利害に関する事実であること(事実の公共性)②その目的がもっぱら公益を図るためであること(目的の公益性)③摘示事実が真実であることの証明があったこと(事実の真実性)の場合に違法性は阻却されます。
【刑事事件例について】
Aさんは誰でも見ることができるインターネットの掲示板に(=公然)、「Vはクズな男だ」と具体的な事実ではなく、抽象的な評価を示して、Vさんの社会的評価を低下させ得る内容の書き込みをしています(=事実を摘示することなく侮辱)。
よって、Aさんには侮辱罪が成立すると思われます。
【Aさんに対する弁護活動】
インターネットにおける誹謗中傷に関する犯罪は、名誉棄損罪であれ侮辱罪であれ、被害者が存在します。
よって、被害者との示談交渉が大変重要になってきます。
示談交渉とは、当事者同士で話し合って解決を模索することですが、加害者本人が示談交渉をすることはほぼ不可能ですし、ほぼ弁護士にしかできません。
被害者が刑事告訴を考えていた時、示談交渉をして刑事告訴をしないように働きかけることもできます。
名誉毀損罪や侮辱罪は上記のとおり親告罪ですので、示談交渉の前に被害者が刑事告訴をしていた場合でも告訴を取り下げてもらうことができれば不起訴になります。
ご自身やご家族がインターネットで誹謗中傷の書き込みをしてしまい心配だという方は、ぜひ刑事事件に強い弁護士にお早めにご相談ください。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
示談交渉を行った経験のある刑事弁護士も多数在籍しております。
愛知県豊山町の名誉棄損罪や侮辱罪で話を聞かれることになった、またはインターネットで誹謗中傷の書き込みをしてしまい不安だという方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、名古屋市を拠点に、愛知県、三重県、岐阜県、静岡県などの東海全域で、刑事事件・少年事件を取り扱う法律事務所です。
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愛知県一宮市の公務執行妨害事件で逮捕されてしまったら
愛知県一宮市の公務執行妨害事件で逮捕されてしまったら
愛知県一宮市の公務執行妨害事件で逮捕されてしまった場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
Aさんは、愛知県一宮市内で、愛知県一宮警察署の警察官Vさんが交通違反の取締りをしている現場に遭遇しました。
Aさんは以前、Vさんに酒酔い運転で逮捕されたことがあり、それを恨んでいました。
そこでAさんはVさんに仕返しをしてやろうと思い、Vさんの背後に近寄りいきなり殴りつけましたが、近くにいたVさんの同僚のBさんに取り押さえられ、公務執行妨害罪の現行犯で逮捕されました。
(フィクションです)
【公務執行妨害罪】
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行または脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する。(刑法第95条第1項)
1 意義
公務執行妨害罪にあたる行為とは、公務員が、その職務を執行するにあたり、これに対して暴行・脅迫を加える行為をいいます。
2 保護法益
公務執行妨害罪は、公務員を特別に保護する規定ではなく、公務そのものを保護するものです。
つまり、公務員という人個人を守っているわけではなく、その公務員が行う仕事(公務)が公務執行妨害罪の保護対象となっているのです。
3 構成要件
①主体
公務執行妨害罪の主体は何人でもよく、公務員と関係の無い第三者でも主体となります。
②客体
公務執行妨害罪の条文にいう「公務員」とは、官吏、公使、および法令により公務に従事する議員、委員、その他の職員を指し、一般にイメージされる「公務員」と大きな差はないと思われるかもしれません。
しかし、公務員という身分を有しませんが、法令により公務員とみなされた日銀、外国為替銀行の職員等も「公務員」に含まれるため、全く一般のイメージ通りということにならない場合もあります。
そして、公務執行妨害罪の「公務」とは、国または地方公共団体の事務をいい権力的性質を持っている必要はありません。
こうした「公務員」「公務」については、ある程度精神的知能的な判断を要する仕事に従事していることを必要とし、単純な肉体的機械的労務だけに従事しているものは含まれません。
③行為
公務執行妨害罪の条文中にある「職務を執行するにあたり」とは、立法・行政・司法上の「執務」であればよく、「執務に際して」とは、仕事場へ赴くときや休憩中はこれにあたりません。
ただし、仕事を開始しようとするとき、待機、雑談中のときは「職務を執行するにあたり」という状況に当てはまると解されていますから、公務執行妨害罪のいう状況に当たるか判断するためには、より詳細な状況を把握し検討する必要があります。
また、条文には「暴行または脅迫を加える」とありますが、これは直接的間接的に相手の身体に対する有形力を行使したり畏怖させるための害悪の告知を行ったりすることで、方法は明示、黙示、口頭、文書などの形を問いません。
さらに、これらの暴行・脅迫が加えられるタイミングは職務執行の際であることが必要で、現にその公務が妨害される必要はなく、また公務員に対し直接的に暴行・脅迫を加えることを必要とせず関係者に対するものでも行為にあたります。
【「公務」の適法性について】
1 「公務」は適法な職務執行であることが必要
公務執行妨害罪の行為者が公務員の適法な職務執行を違法であると誤信し、暴行・脅迫にでた場合には、判例はこの錯誤を法律の錯誤とし、故意は阻却しないとしています。
2 適法性の要件
公務執行妨害罪にいう「公務」は、公務員の行為が職務の範囲内であること、法律上の諸要件を具備していること、そして法律上の重要な法定の方式、手続きが正しく履行されていることが必要です。
なぜなら、公務執行妨害罪が保護しているのはあくまで適法に行われている公務であり、違法に行われた公務まで保護する必要はないからです。
3 誤逮捕の場合の適法性
例えば、「公務」にあたるものが逮捕であり、その逮捕が誤逮捕であったような場合、その時の状況に立ち返って、合理的な理由があって逮捕する対象者を間違えたのは仕方がないと評価されたときには、「公務」は適法となり、公務執行妨害罪が成立します。
【故意や既遂時期について】
公務執行妨害罪の成立には、暴行・脅迫自体の認識があればよく、妨害する意思までは必要とされていません。
また、客体が公務員であることを認識する必要があり、さらに職務執行中である認識も必要です。
そして暴行・脅迫を加えられることにより直ちに公務執行妨害罪の既遂となります。
【刑事事件例について】
Aさんは、Vさんに対し殴るという暴行を加え、Bさんに取り押さえられていることから、その暴行は公務の執行を妨害する程度だったといえます。
Aさんは、Vさんの交通取締りという公務の執行を妨害する意思はなかったかもしれませんが、Vさんが警察官という公務員であることを認識しており、さらにVさんが交通取締りという職務を執行しているに当たりそれに対し暴行を加えるという認識をしていることは間違いありません。
こうしたことから、Aさんには公務執行妨害罪が成立すると思われます。
【Aさんに対する弁護活動】
Aさんは公務執行妨害罪で現行犯逮捕されました。
検察官や裁判官がAさんに罪証隠滅のおそれや逃亡のおそれがあると判断した場合、逮捕に引き続き10日間(延長されると最大20日間)に及ぶ勾留がなされる可能性があります。
更にAさんが勾留され、その後起訴された場合は裁判が終了するまで引き続き警察署の留置場もしくは拘置所において勾留されることになります。
弁護士の活動としては、Aさんが勾留されないように、また勾留されても釈放されるように、検察官の勾留請求や裁判所の勾留決定に対して意見を提出したり不服を申し立てることなどが考えられます。
仮に起訴された場合には、裁判所に対し保釈請求を行い、身柄解放を目指していくことも可能となります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
公務執行妨害罪を犯した方の刑事弁護活動を行った経験のある刑事弁護士も多数在籍しております。
愛知県一宮市の公務執行妨害事件で逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、名古屋市を拠点に、愛知県、三重県、岐阜県、静岡県などの東海全域で、刑事事件・少年事件を取り扱う法律事務所です。
交通事故、性犯罪、薬物事件、暴力事件、財産事件など、多岐にわたる案件を手掛けており、示談交渉や早期釈放に向けた活動を行っています。また、裁判員裁判対象事件にも対応し、執行猶予判決の獲得実績もあります。依頼者様とのコミュニケーションを大切にし、丁寧な説明と報告を心掛けています。
刑事事件に関する初回相談は全て無料。相談・接見は、土日祝日、夜間でも対応可能です。お電話をいただいてからすぐ接見に向かうことも可能です。ぜひご相談ください。
愛知県南知多町の殺人事件を相談
愛知県南知多町の殺人事件を相談
愛知県南知多町の殺人事件を弁護士に相談するというケースについて、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
愛知県南知多町にある海岸のすぐそばに住むAさんは、以前から疎ましく感じていた隣家のVさんが、Aさん宅の玄関前で酔いつぶれて寝ているところを発見しました。
Aさんは、「波にでもさらわれて死んでしまえ。」と思い、Vさんをすぐ近くの海岸まで運んで放置しておいたところ、Aさんが立ち去った後、Vさんは波にさらわれて溺死しました。
数日後Aさんは愛知県半田警察署の警察官に殺人罪の容疑で逮捕・勾留されました。
勾留が決定されたとき接見禁止決定もAさんにつきましたが、Aさんは家族と会いたいと思っています。
こうした状況から、Aさんの家族は、刑事事件に対応している弁護士に、事件のことを相談してみることにしました。
(フィクションです)
【殺人罪】
殺人罪とはどのような犯罪なのか確認してみましょう。
人を殺した者は、死刑又は無期若しくは5年以上の懲役に処する。(刑法第199条)
殺人罪の構成要件は、人を殺すことです。
つまり、故意に他人の生命に対して死の結果を生ぜしめることです。
殺人罪における人とは、「自己以外の生命ある人」のことをさします。
①行為
・人を殺すこと
殺人の故意(殺意)をもって、自然の死期に先立って他人の生命を絶つことです。
・殺意の認定
確定的故意若しくは未必の故意としての殺意を要します。
未必の故意とは、結果の発生そのものが不確実ではあるが可能なものとして認識し、なおかつこれを容認することです。
②方法
殺害の方法に制限はなく、作為(何かをすること)・不作為(何かをしないこと)を問いません。
【未必の故意について】
未必の故意とは何でしょうか?
詳しく見ていきましょう。
未必の故意とは、計画的に犯罪を行おうとする意図はないが、結果として犯罪行為に及んでも仕方がないと思い犯行に及ぶ心理状況のことです。
「未必の故意」は、最初は犯行を希望していません。
つまり、当初は確定的な殺意や動機がないということです。
しかし、自分がこれから罪となる行為をしてしまい、また相手を傷つけてしまうという可能性を認識しながら、「結果的に犯罪に及んでも構わない、差支えない。」と思うことを指します。
犯罪となる事実が発生する危険性があると思いながら、もしそうなってもそれで良いと思うのが「未必の故意」です。
【刑事事件例について】
Aさんが「波にでもさらわれて死んでしまえ。」と思いVさんをすぐ近くの海岸に放置した行為は、酔いつぶれていたVさんが波に気づかず溺死するという殺人の結果発生の可能性を認識しています。
なおかつ、Aさんはそれを容認したものであるので、ここにおいて未必の故意が認められAさんは殺人罪の罪責を負うことになります。
【Aさんが早期に家族と会うには】
逮捕された場合、勾留されるまでの72時間は、家族でも本人と接見することはできません。
勾留後は一般的には、警察官による内容のチェックや時間制限等の制約のもとに、面会や手紙のやりとりしかできなくなります。
さらに、裁判所の裁判官によって接見禁止決定がなされると、家族との面会や手紙のやり取りすらも禁止されます。
しかし、弁護士だけは例外です。
逮捕時から弁護士であれば、時間制限を受けず内容をチェックされることなく自由に面会できます。
また弁護士は、準抗告・抗告、接見禁止決定の解除申し立て、勾留理由開示請求などによりAさんの接見禁止決定を解除し、家族と面会や手紙のやり取りができるように裁判所に働きかけることができます。
早めに弁護士を派遣することで、Aさんと家族を早期に面会させることができるようになる可能性が高まります。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、年間多数の接見禁止決定の解除を獲得してきた刑事事件専門の法律事務所です。
ご家族が殺人罪で逮捕されてしまいお困りの方、接見禁止についてお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部にご相談ください。

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大学生の傷害事件で逮捕された
大学生の傷害事件で逮捕された
大学生の傷害事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
愛知県岡崎市にある大学に通うAさん(26歳の大学4年生)は、Vさんに大学院進学に向けて出願書類の作成を手伝ってもらっていました。
AさんがVさんを自宅に招き、書類作成の進捗状況を尋ねると、Aさんはその完成度が低いことに激高し、Vさんに熱湯をかけ、やけどを負わせました。
Vさんは愛知県岡崎警察署に被害を訴え、Aさんは傷害罪の容疑で逮捕されました。
Aさんは傷害罪の容疑を認めていますが、早く釈放されたいと考えています。
(2021年1月15日に京都新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)
【傷害罪とは】
刑法204条
人の身体を傷害した者は、15年以下の懲役又は50万円以下の罰金に処する。
傷害罪の「傷害」とは、生理機能(健康状態)を害することをいいます。
「生理機能」とは、呼吸や消化、血液調節など、人が生きていくための身体の機能ということを意味します。
この生理機能を害する行為が傷害罪の「傷害」に当たります。
傷害罪の「傷害」の例としては、切り傷、擦り傷、打撲といった外傷、その他嘔吐、めまい、失神、病気の疾患などが挙げられます。
刑事事件例では、AさんはVさんにやけどを負わせています。
このAさんの行為は、Vさんの生理機能を害する行為として、傷害罪の「傷害」に該当します。
よって、Aさんには傷害罪が成立すると考えられます。
【勾留を避ける刑事弁護活動】
現在、Aさんは愛知県岡崎警察署の警察官により傷害罪の容疑で逮捕されています。
この後、Aさんにはさらなる身体拘束として勾留(被疑者段階の勾留)がなされる可能性があります。
勾留(被疑者段階の勾留)は実質的には逮捕の延長であるといえ、勾留の延長も含めると最長で20日間なされます(刑事訴訟法208条1項、2項)。
また、勾留の請求は、検察官が警察官よりAさんの身柄の送致を受けた後、24時間以内になされます(刑事訴訟法205条1項)。
勾留を回避するための刑事弁護活動のひとつには、検察官が勾留請求をする前に、検察官に対して勾留請求をしないよう書面等で働きかける刑事弁護活動があります。
ここで、上述したように、勾留請求は、検察官が警察官よりAさんの身柄の送致を受けた後、24時間以内になされます。
勾留請求を回避するための刑事弁護活動は、まずはこの検察官による勾留請求が出される前に検察官と連絡を取り、勾留請求をしないよう書面等で働きかける必要があるため、非常にスピードが重要になるといえます。
検察官による勾留請求を受けた裁判官による勾留決定に対しても、同様に、勾留決定をしないよう書面等で働きかける刑事弁護活動を行うことが想定されます。
勾留決定も、検察官の勾留請求同様、裁判官が検察官により勾留請求を受けた後から短時間でなされるため、勾留決定を回避するための刑事弁護活動も、この裁判官による勾留決定が出される前に裁判官と連絡を取って働きかけるという迅速さが要求されることになります。
ですから、勾留を避ける弁護活動においては、逮捕されてしまってからいかにスピードを持って活動を開始できるかということが非常に大切なのです。
【勾留を争う刑事弁護活動】
一度勾留請求・決定がなされた場合、それでもその勾留決定を争いたい場合には、勾留決定に対する不服申立てとして準抗告を申し立てることができます(刑事訴訟法429条1項2号)。
勾留決定に対する準抗告も、なるべく早く被疑者の方の身体拘束が解放されるよう、勾留決定後速やかに申し立てる必要があると考えられます。
ただし、示談の必要性や有効性に鑑み、示談締結後に準抗告をするという刑事弁護方針も考えられます。
例えば、Vさんとの示談交渉を開始し、示談締結の後に準抗告を申し立てることも勾留を争う刑事弁護活動として有効であると考えられます。
こうした弁護活動の方針は事件や被疑者の事情ごとに異なりますから、まずは弁護士に相談してみることがおすすめです。
【刑事事件例と刑事弁護活動】
刑事事件例では、例えば、Aさんが26歳の大学4年生であり、大学院の進学を控えているという具体的な事情があります。
この場合、勾留により大学の授業に出席できなくなると大学の授業の単位を取得できず、大学を卒業できなくなってしまうという事情を主張して釈放を求めていくことが考えられます。
また、大学院進学の手続きをすることができなくなり、卒業後の進路が断たれてしまうなどとも主張し得ると考えられます。
刑事事件に強い刑事弁護士にサポートしてもらうことで、このような勾留されてしまうと困るという事情を被疑者の方やご依頼者の方から聞き取り、それを反映した法的な意見を検察官や裁判官に迅速に主張することが期待できます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
大学生の傷害事件で逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。

弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所は、名古屋市を拠点に、愛知県、三重県、岐阜県、静岡県などの東海全域で、刑事事件・少年事件を取り扱う法律事務所です。
交通事故、性犯罪、薬物事件、暴力事件、財産事件など、多岐にわたる案件を手掛けており、示談交渉や早期釈放に向けた活動を行っています。また、裁判員裁判対象事件にも対応し、執行猶予判決の獲得実績もあります。依頼者様とのコミュニケーションを大切にし、丁寧な説明と報告を心掛けています。
刑事事件に関する初回相談は全て無料。相談・接見は、土日祝日、夜間でも対応可能です。お電話をいただいてからすぐ接見に向かうことも可能です。ぜひご相談ください。
職務質問中に公務執行妨害罪で現行犯逮捕
職務質問中に公務執行妨害罪で現行犯逮捕
職務質問中に公務執行妨害罪で現行犯逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
自動車を運転していたAさんは、愛知県名古屋市南区の路上で、覚醒剤取締法違反の疑いがあるとして、愛知県南警察署の警察官により職務質問を受けました。
その際、Aさんは「職務質問って任意でしょ。応じないよ。」と言いましたが、警察官から約30分間にわたり職務質問に応じるように説得を受けました。
警察官の職務質問に苛立ったAさんは、乗っていた乗用車のドアを職務質問した警察官に押し当ててしまいました。
Aさんは警察官の職務を妨害したとして公務執行妨害罪の容疑で逮捕されました。
その後、車内の捜索差押えが行われ、車内からは注射器108本と覚醒剤の入った粉末10袋などが見つかりました。
そこで、Aさんを覚醒剤取締法違反の罪で現行犯逮捕され、注射器108本と覚醒剤の入った粉末10袋の捜索差押えも受けました。
Aさんは、この覚醒剤は自分のものではないと主張しています。
(2020年11月5日に神奈川新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)
【公務執行妨害罪とは】
公務員が職務を執行するに当たり、これに対して暴行又は脅迫を加えた者は、3年以下の懲役若しくは禁錮又は50万円以下の罰金に処する(刑法95条)。
公務執行妨害罪の「暴行」とは、公務員に向けられた物理力の行使をいうと考えられています。
刑事事件例では、Aさんは乗っていた乗用車のドアを職務質問した警察官に押し当てています。
このAさんの行為は、公務員に向けられた物理力の行為であるとして、公務執行妨害罪の「暴行」に該当します。
また、公務執行妨害罪の「職務」は適法であることが必要です。
これは、公務執行妨害罪は公務の適正な執行を保護するために規定されているからです。
ところで、刑事事件例では、Aさんは「職務質問って任意でしょ。応じないよ。」と明言していたにも関わらず、警察官はAさんに職務質問に応じるよう説得行為を続けています。
この警察官による職務質問とそれに伴う説得行為は許されるものなのでしょうか。
公務執行妨害罪の「職務」の適法性との関係で問題となります。
【職務質問とは】
警察官は、異常な挙動その他周囲の事情から合理的に判断して何らかの犯罪を犯し、若しくは犯そうとしていると疑うに足りる相当な理由のある者又は既に行われた犯罪について、若しくは犯罪が行われようとしていることについて知つていると認められる者を停止させて質問することができる(警察官職務執行法2条1項)。
職務質問では、「停止させて」(警察官職務執行法2条1項)質問することができると規定されています。
この職務質問の「停止」(警察官職務執行法2条1項)は、任意に停止することを意味します(刑事訴訟法197条参照)。
しかし、任意の停止といっても、必ずしも自発的に職務質問に応じる必要はなく、職務質問に応じるよう一定程度働きかける説得行為は許されます。
犯罪の予防・鎮圧に重要な役割を果たす職務質問の実効性を高めるため、このように考えられているのです。
一般的に使われる任意の意味と刑事訴訟法上における任意の意味の違いに注意が必要です。
また、この職務質問は、その必要性が認められ、具体的状況の下で相当と認められる限度において許されます(刑事訴訟法197条参照)。
刑事事件例の職務質問は、覚醒剤取締法違反の容疑という重大犯罪の嫌疑があるAさんに対して行われているものであり、職務質問を行う必要性はあると考えられます。
また、職務質問も時間にして30分間という比較的短時間で行われており、職務質問として相当な範囲内にあると考えられます。
さらに、上述したように、職務質問は任意に停止させることができ、この停止には一定程度の説得行為も含まれることから、刑事事件例のような警察官による説得行為も許されると考えられます。
よって、刑事事件例における警察官による職務質問は適法である(許される)と考えられます。
そして、この公務執行妨害罪の適法な「職務」に対して「暴行」を加えたAさんには公務執行妨害罪が成立すると考えられます。
【現行犯逮捕とは】
現行犯人は、何人でも、逮捕状なくしてこれを逮捕することができる(刑事訴訟法213条)。
現行犯逮捕が「逮捕状なくして」(刑事訴訟法213条)許される理由は、現行犯逮捕される者が犯罪を犯したことが明白で、誤認逮捕のおそれがないからです。
そのため、現行犯逮捕の要件としては、①現行犯逮捕される者が犯人であることが明白であること、②現行犯逮捕の場所が犯行現場ないしその延長とみられる場所であることが必要とされます。
刑事事件例では、Aさんは公務執行妨害事件の犯人であることが明白であり、現行犯逮捕は公務執行妨害事件の犯行現場で行われています。
よって、警察官による公務執行妨害罪の容疑での現行犯逮捕は上記要件を満たした適法なものであると考えられます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
職務質問中に公務執行妨害罪で現行犯逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。

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交通事故、性犯罪、薬物事件、暴力事件、財産事件など、多岐にわたる案件を手掛けており、示談交渉や早期釈放に向けた活動を行っています。また、裁判員裁判対象事件にも対応し、執行猶予判決の獲得実績もあります。依頼者様とのコミュニケーションを大切にし、丁寧な説明と報告を心掛けています。
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傷害事件の公訴時効
傷害事件の公訴時効
傷害事件の公訴時効について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
愛知県名古屋市北区にある高校の教師であるAさんは、同校の空手部の顧問をしていました。
2017年、Aさんは、空手部員であるVさんが道場においてアイスを食べていたことに腹を立て、指導と称して技を掛け、全治3か月の怪我を負わせました。
2020年になり、Aさんは愛知県北警察署の警察官から連絡を受け、傷害罪の容疑で取調べを受けました。
Aさんは「3年も前のことだからもう時効ではないのか」と考えています。
(2020年12月22日に産経新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)
【公訴時効とは】
時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの(死刑に当たるものを除く。)については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する(刑事訴訟法250条1項)。
1 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については30年
2 長期20年の懲役又は禁錮に当たる罪については20年
3 前2号に掲げる罪以外の罪については10年
時効は、人を死亡させた罪であつて禁錮以上の刑に当たるもの以外の罪については、次に掲げる期間を経過することによつて完成する(刑事訴訟法250条2項)。
1 死刑に当たる罪については25年
2 無期の懲役又は禁錮に当たる罪については15年
3 長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪については10年
4 長期15年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については7年
5 長期10年未満の懲役又は禁錮に当たる罪については5年
6 長期5年未満の懲役若しくは禁錮又は罰金に当たる罪については3年
7 拘留又は科料に当たる罪については1年
左の場合には、判決で免訴の言渡をしなければならない(刑事訴訟法337条)。
4 時効が完成したとき
公訴時効が完成すると、刑は「免除」されることになります(刑事訴訟法337条4号)。
これは、たとえ犯罪を犯したとしても、一定の期間、国家により訴追(起訴)されなかったのであれば、その既成事実を尊重すべきである、言い換えれば、犯罪を犯した者の「有罪にならない」という地位を安定させるべきであると考えられているからです。
公訴時効により消滅するのは国家の刑罰権ではなく国家の訴追権(起訴する権利)であるため、公訴時効が完成すると無罪が言い渡されるのではなく刑が「免除」されることになります(刑事訴訟法337条4号)。
例えば、傷害罪(刑法204条)の法定刑(刑法典に定められた刑)は「15年以下の懲役又は50万円以下の罰金」と定められています。
とすると、傷害罪は「長期15年以上の懲役又は禁錮に当たる罪」(刑事訴訟法250条2項3号)といえることになります。
そのため、傷害罪の公訴時効は「10年」(刑事訴訟法250条2項3号)ということになります。
【公訴時効の起算点】
上述したように、公訴時効の完成により消滅するのは国家の訴追権(起訴する権利)と考えられています。
そして、この国家の訴追権(起訴する権利)は、犯罪の結果が生じたときに発生すると考えられます。
そのため、公訴時効の起算点は、犯罪の結果が生じたときであると考えられます。
再度公訴時効についてまとめると、公訴時効の完成とは、犯罪の結果が生じたときに発生する国家の訴追権(起訴する権利)が一定期間の経過により消滅することを意味するのです。
例えば、傷害罪(刑法204条)については、「人の身体を傷害したとき」が公訴時効の起算点となります。
そして、傷害結果の発生から「10年」(刑事訴訟法250条2項3号)を経過することにより、公訴時効が完成することになります。
【刑事事件例と公訴時効】
刑事事件例では、2017年にAさんはVさんに対して怪我をさせる傷害事件を起こしていますが、2020年に愛知県北警察署の警察官から捜査を受けた段階では、未だ公訴時効が完成していないことになります。
刑事弁護士としては、公訴時効が完成していないことを前提として、被害者の方であるVさんもしくはVさんのご両親に対して、正式な謝罪と被害弁償をするために示談交渉を開始することになるでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
傷害事件の公訴時効でお困りの場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。

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交通事故、性犯罪、薬物事件、暴力事件、財産事件など、多岐にわたる案件を手掛けており、示談交渉や早期釈放に向けた活動を行っています。また、裁判員裁判対象事件にも対応し、執行猶予判決の獲得実績もあります。依頼者様とのコミュニケーションを大切にし、丁寧な説明と報告を心掛けています。
刑事事件に関する初回相談は全て無料。相談・接見は、土日祝日、夜間でも対応可能です。お電話をいただいてからすぐ接見に向かうことも可能です。ぜひご相談ください。
殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利(後編)
殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利(後編)
殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利(前編)の続きとなります。
【勾留に関する被疑者・被告人の権利】
逮捕に引き続く長期の身体拘束である「勾留」については、勾留理由開示(刑事訴訟法82条1項)がなされ、これをもとにして勾留決定に対する不服申立てである準抗告(刑事訴訟法429条)ができます。
勾留されている被告人は、裁判所に勾留の理由の開示を請求することができる(刑事訴訟法82条1項)。
裁判官が左の裁判をした場合において、不服がある者は、簡易裁判所の裁判官がした裁判に対しては管轄地方裁判所に、その他の裁判官がした裁判に対してはその裁判官所属の裁判所にその裁判の取消又は変更を請求することができる(刑事訴訟法429条)。
勾留、保釈、押収又は押収物の還付に関する裁判(刑事訴訟法429条1項2号)。
その他、勾留の取消請求(刑事訴訟法87条)をしたり、勾留の執行停止(刑事訴訟法95条)による救済を受けたりすることが考えられます。
勾留の理由又は勾留の必要性がなくなったときは、裁判所は、検察官、勾留されている被告人若しくはその弁護人…の請求により、又は職権で、決定を以て勾留を取り消さなければならない(刑事訴訟法87条)。
裁判所は、適当と認めるときは、決定で、勾留されている被告人を親族…に委託し、又は被告人の住居を制限して、勾留の執行を停止することができる(刑事訴訟法95条)。
また、弁護人(弁護士)の選任権を実質的に保障するために、弁護人(弁護士)の接見交通権(刑事訴訟法39条2項)が保障されており、身体拘束されている被疑者・被告人の方との自由な接見が認められています。
身体の拘束を受けている被告人又は被疑者は、弁護士又は弁護士を選任できる者の依頼により弁護人となろうとする者と立会人なくして接見し、又は書類若しくは物の授受をすることができる(刑事訴訟法39条2項)。
【証拠保全に関する被疑者・被告人の権利】
否認事件においては、被疑者・被告人の方は、自己に有利な証拠の収集を行うことが重要であると考えられます。
将来の裁判(公判)において使用すべき証拠をあらかじめ収集して保持しておく処置を証拠保全といいます。
具体的な手段として、裁判官に対する証拠保全請求(刑事訴訟法179条1項)やその閲覧・謄写請求権(刑事訴訟法180条)が認められています。
この規定は、被疑者・被告人の方にとっては、警察や検察による捜査に対応するものであるといえます。
被告人、被疑者又は弁護人は、あらかじめ証拠を保全しておかなければその証拠をしようすることがその証拠を使用することが困難な事情があるときは、第一回公判期日前に限り、裁判官に押収、捜索、検証、証人の尋問又は鑑定の処分を請求することができる(刑事所掌179条1項)。
検察官及び弁護人は、裁判所において、前条第1項の処分に関する書類及び証拠物を閲覧し、且つ謄写をすることができる(刑事訴訟法180条1項柱書)。
被告人又は被疑者は、裁判所の許可を受け、裁判所において、第1項の書類及び証拠物を閲覧することができる。
ただし、被告人又は被疑者に弁護人があるときは、この限りでない(刑事訴訟法180条3項)。
【刑事事件例における被疑者・被告人の権利】
殺人未遂罪の容疑を否認する場合、逮捕に引き続く長期の身体拘束である勾留がなされることが多くみられます。
そこで、刑事弁護士としては、勾留理由開示(刑事訴訟法82条1項)をし、勾留決定に対する不服申立てである準抗告(刑事訴訟法429条)をすることにより、Aさんに対する身体拘束の決定を争うことができます。
また、殺人未遂罪の容疑を否認する場合においては、警察官や検察官により厳しい追及がなされることが考えられます。
そこで、刑事弁護士としては、弁護士のもつ接見交通権(刑事訴訟法39条2項)のもと、Aさんと接見を行い、黙秘権の保障(憲法38条1項・刑事訴訟法198条2項)があることをや関連する刑事訴訟法上の規定(刑事訴訟法198条4項、5項)についても分かりやすく説明します。
さらに、必要であれば、証人などについて、裁判官への証拠保全請求(刑事訴訟法179条)や関係者への事情聴取を行うことができると考えられます。
前回も触れた通り、被疑者・被告人本人やその周囲の方が、被疑者・被告人の持つ権利についてきちんと知っておくことは、その後の刑事事件の流れに対応していくうえで非常に重要です。
刑事事件に強い弁護士と協力し、サポートしてもらいながら刑事手続きに対応していくことが望ましいでしょう。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
否認事件の刑事弁護活動を行った経験のある刑事弁護士も多数在籍しております。
殺人未遂容疑の否認事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。

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殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利(前編)
殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利(前編)
殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利(前編)について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
Vさん(29歳)は、愛知県名古屋市瑞穂区内の路上において、男に刃物のようなもので首や胸などを刺されました。
Vさんは、命に別状はなかったものの、全治6か月の重症を負いました。
その後、愛知県瑞穂警察署の警察官は、殺人未遂罪の容疑で、Aさん(51歳)を逮捕しました。
Aさんは、愛知県瑞穂警察署の警察官の取調べに対し、「自分はやっていない」と供述し、殺人未遂罪の容疑を否認しています。
Aさんは「自分は本当にやっていない。今後どうすればよいのか」として、被疑者の権利について知りたいと考えています。
(2014年11月11日に神奈川新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)
【被疑者・被告人の権利】
刑事事件例では、Aさんは、愛知県瑞穂警察署の警察官により殺人未遂罪の容疑がかけられているところ、「自分はやっていない」と殺人未遂罪の容疑を否認しています。
刑事事件例のように、犯罪の容疑を否認するときには、被疑者・被告人の方は、刑事訴訟法・憲法上保障されている被疑者・被告人の権利について十分理解した上で警察や検察と対峙しなければなりません。
以下では、まず、刑事訴訟法や憲法において被疑者・被告人の方に保障されている代表的な諸権利を確認します。
その後、刑事事件例ではどのような刑事弁護活動が考えられるのかを考えていきます。
【捜索・差押えに関する被疑者・被告人の権利】
捜索・差押えに対しては、押収目録(刑事訴訟法120条)または捜索証明書(刑事訴訟法119条)が交付され、これらをもとにして押収物の還付請求(刑事訴訟法123条準用)や、不服申立てとして準抗告(刑事訴訟法430条)をすることができます。
押収をした場合には、その目録を作り、所有者、所持者若しくは保管者又はこれらの者に代わるべき者に、これを交付しなければならない(刑事訴訟法120条)。
捜索をした場合において証拠物又は没収すべきものがないときは、捜索を受けた者の請求により、その旨の証明書を交付しなければならない(刑事訴訟法119条)。
押収物で留置の必要がないものは、被告事件の終結を待たないで、決定でこれを還付しなければならない(刑事訴訟法123条)。
この規定は、捜査機関(警察や検察)が押収した物を還付、仮還付する場合にも準用されます。
検察官又は検察事務官のした…押収若しくは押収物の還付に関する処分に不服のある者は、その検察官又は検察事務官が所属する検察庁の対応する裁判所にその処分の取消し又は変更を請求することができる(刑事訴訟法430条1項)。
司法警察職員のした前項の処分に不服のある者は、司法警察職員の職務執行地を管轄する地方裁判所又は簡易裁判所にその処分の取消又は変更を請求することができる(刑事訴訟法430条2項)。
【取調べに関する被疑者・被告人の権利】
取調べに対しては、被疑者・被告人の方には黙秘権の保障(憲法38条1項)とその告知(刑事訴訟法198条2項)があるということを知っておく必要があります。
何人も、自己に不利益な供述を強要されない(憲法38条1項)。
前項の取調べに際しては、被疑者に対し、あらかじめ、自己の意思に反して供述する必要がない旨を告げなければならない(刑事訴訟法198条2項)。
こうした権利や手続きを把握せずに刑事事件の手続きに臨むのと、権利や手続きを十分に把握して手続きに臨むのでは、対応の違いはもちろん、被疑者・被告人やその周囲の方の不安の度合いも大きく異なってきます。
刑事事件の当事者となってしまったら、まずは自分の持っている権利をきちんと確認する意味も込めて、専門家である弁護士に相談してみることがおすすめです。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
否認事件の刑事弁護活動を行った経験のある刑事弁護士も多数在籍しております。
殺人未遂容疑の否認事件でお困りの方は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。
殺人未遂容疑を否認する被疑者の権利(後編)に続きます。

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交通事故、性犯罪、薬物事件、暴力事件、財産事件など、多岐にわたる案件を手掛けており、示談交渉や早期釈放に向けた活動を行っています。また、裁判員裁判対象事件にも対応し、執行猶予判決の獲得実績もあります。依頼者様とのコミュニケーションを大切にし、丁寧な説明と報告を心掛けています。
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非現住建造物等放火事件で逮捕されたら
非現住建造物等放火事件で逮捕されたら
非現住建造物等放火事件で逮捕された場合について、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部が解説します。
【刑事事件例】
Aさんは、愛知県刈谷市にあるVさんが所有する木造2階建ての家屋に火をつけて全焼させました。
Vさんはこの家に1年以上前に住居として使用することを放棄しており、事件当時は上記家屋にVさんを含め誰も住んでいませんでした。
捜査の結果、Aさんは愛知県刈谷警察署の警察官により、非現住建造物等放火罪の容疑で逮捕されました。
(2020年7月28日に産経新聞に掲載された記事を参考に作成したフィクションです。)
【非現住建造物等放火罪とは】
刑法109条1項
放火して、現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船又は鉱坑を焼損した者は、2年以上の有期懲役に処する。
非現住建造物等放火罪は、「現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物、艦船または鉱坑」に「放火して」「焼損」した場合に成立します。
非現住建造物等放火罪の「現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない」とは、現に人が起臥寝食の場所として日常的に使用しておらず、かつ、現に人が建造物内にいないことをいいます。
非現住建造物等放火罪の「現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物」の具体例としては、物置小屋や倉庫、納屋などが挙げられます。
また、居住者が住居として使用する意思を放棄した場合には、非現住建造物等放火罪の「現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物」に該当すると考えられています。
刑事事件例の建造物は、Vさんが所有しているものですが、Vさんはこの家に1年以上前に住居として使用することを放棄しており、事件当時は上記家屋に誰も住んでいませんでした。
このため、刑事事件例の家屋は、非現住建造物等放火罪の「現に人が住居に使用せず、かつ、現に人がいない建造物」に該当すると考えられます。
非現住建造物等放火罪の「放火して」とは、目的物または媒介物に点火することをいいます。
非現住建造物等放火罪の「焼損」とは、火が媒介物を離れて、目的物が独立して燃焼を継続する状態に達することをいいます。
刑事事件例では、Aさんの放火によりVさん所有の建物は全焼しており、非現住建造物等放火罪の「放火して」「焼損」したという要件は満たすと考えられます。
よって、Aさんには非現住建造物等放火罪が成立すると考えられます。
【非現住建造物等放火事件の刑事弁護活動】
非現住建造物等放火事件で起訴され有罪となってしまった場合、Aさんは「2年以上の有期懲役」に科せられることになります。
ですから、刑事弁護士としては、Aさんに実刑が科され刑務所に服役することを避けるための刑事弁護活動を行うことが考えられます。
例えば、もし非現住建造物等放火事件の被害者の方との示談をしていないのであれば、被害者の方との示談交渉を開始します。
この非現住建造物等放火事件の被害者の方との示談交渉の結果、裁判所に示談書や嘆願書などを提出することができれば、執行猶予を得られる可能性は高まります。
執行猶予が得られない場合でも、書面によって情状酌量を求めたり、情状証人を呼んで証言してもらったりすることで刑罰の減軽を求めていくことが考えられます。
刑の減軽を求める刑事弁護活動においても、非現住建造物等放火事件の被害者の方との示談をすることは重要であるため、上述のようにすみやかに示談交渉を開始することが効果的でしょう。
だからこそ、まずは刑事事件に強い弁護士への相談・依頼がおすすめされます。
弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部は、刑事事件を専門に扱う法律事務所です。
非現住建造物等放火事件で逮捕された場合は、弁護士法人あいち刑事事件総合法律事務所名古屋支部までご相談ください。

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